※本記事はアドバンスト・メディアが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社アドバンスト・メディア(証券コード3773)の2026年3月期(2025年4月~2026年3月)連結決算は、売上高7,063百万円(前期比+6.0%)で5期連続の過去最高を更新した。CTI事業部を中心にストック型商品の導入が進んだ一方、CTI事業部の大型フロー案件不足やM&A案件の契約締結遅れにより、売上高は期初計画(8,000百万円)には届かなかった。営業利益は1,440百万円(同△0.2%)とほぼ前期並みとなったが、投資有価証券売却益(特別利益)の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は1,739百万円(同+23.5%)と過去最高を更新し、期初計画も上回った。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は生産性向上にAI技術を活用するニーズの高まりを背景に、AI音声認識AmiVoice®の各種製品・サービスの導入・利用が好調に推移し増収となった。営業利益は前期並みの水準を確保したが、円安に伴うサーバー費用の増加等のコスト要因が影響した。ROEは13.2%(前期12.0%)、自己資本比率は84.2%(前期77.1%)へ上昇し、堅固な財務体質を維持した。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,665百万円 | 7,063百万円 | +6.0% |
| 売上総利益 | 4,933百万円 | 5,200百万円 | +5.4% |
| 営業利益 | 1,442百万円 | 1,440百万円 | △0.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,408百万円 | 1,739百万円 | +23.5% |
| ROE | 12.0% | 13.2% | – |
| 自己資本比率 | 77.1% | 84.2% | – |
事業部門別の状況
BSR1(CTI・VoXT・医療・SDXの4事業部)は6,217百万円(前期比+4.6%)、BSR2(海外事業部・BDC本部・連結子会社2社)は911百万円(同+19.5%)と、いずれも増収となった。CTI事業部はコンタクトセンター向けAI音声認識『AmiVoice® Communication Suite』の顧客基盤拡大により+9.1%増収。BDC本部は建設業界向け建築工程管理プラットフォーム『AmiVoice® スーパーインスペクションプラットフォーム(SIP)』の導入が進み+21.1%増収した。一方、SDX事業部は製品・サービスの切り替えの影響で一時的に△6.8%の減収となった。
| 事業部 | 2025年3月期売上高 | 2026年3月期売上高 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| CTI事業部 | 3,020百万円 | 3,294百万円 | +9.1% |
| VoXT事業部 | 1,418百万円 | 1,437百万円 | +1.4% |
| 医療事業部 | 837百万円 | 860百万円 | +2.7% |
| SDX事業部 | 669百万円 | 623百万円 | △6.8% |
| 海外事業部 | 165百万円 | 217百万円 | +32.0% |
| BDC本部 | 438百万円 | 530百万円 | +21.1% |
| AMIVOICE THAI | 55百万円 | 57百万円 | +3.4% |
| 速記センターつくば | 103百万円 | 105百万円 | +1.6% |
| 連結計 | 6,665百万円 | 7,063百万円 | +6.0% |

通期業績予想(2027年3月期)
会社側は2027年3月期よりIFRSベースの業績開示へ移行する。2027年3月期の連結業績予想(IFRS)は、売上収益10,000百万円(前年比+41.5%)、営業利益1,500百万円(同+4.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,100百万円(同△36.7%)を計画する。売上収益10,000百万円は中期経営計画で掲げた目標を据え置いたもので、既存事業の成長に加え、株式会社featの完全子会社化をはじめとするM&Aによる増収を織り込む。なお、2026年3月期実績はIFRS移行前の日本基準に基づく数値であり、会計基準の差異を調整しない参考比較である。
| 項目 | 2026年3月期実績(日本基準) | 2027年3月期予想(IFRS) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 7,063百万円 | 10,000百万円 | +41.5% |
| 営業利益 | 1,440百万円 | 1,500百万円 | +4.2% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,739百万円 | 1,100百万円 | △36.7% |

株主還元
1株あたり配当金は、2026年3月期は前期の27.5円から33.5円へ増配し、配当性向は30.1%となった。2027年3月期は22.0円(配当性向31.3%)を計画する。株主還元基本方針として連結配当性向30%を基準とし、自己株式の取得も機動的かつ弾力的に実施する方針。2026年3月27日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月28日から2027年3月27日までに、株式総数2,500,000株または取得価額の総額3,000百万円を上限とする自己株式取得を予定している。
| 期 | 1株当たり配当額 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 19.5円 | 30.1% |
| 2025年3月期 | 27.5円 | 30.4% |
| 2026年3月期 | 33.5円 | 30.1% |
| 2027年3月期(予想) | 22.0円 | 31.3% |

M&Aによる非連続成長への取り組み
「M-Dev」戦略の一環として、株式会社featの完全子会社化を決議した。feat社はソフトウェア・ハードウェアの第三者検証を中心とする企業で、2026年3月期の売上高は1,500百万円、営業利益100百万円、2027年3月期は増収増益を見込む。売上高10,000百万円へのブリッジのうち、既存事業の成長で500百万円、M&A+シナジー効果で2,500百万円の増収を見込んでいる。

※本記事はアドバンスト・メディアが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。