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ワールド、2026年2月期は増収もコア営業利益164億円と減益 2027年2月期は事業利益185億円計画

決算サマリー 2026.08.14
ワールド、2026年2月期は増収もコア営業利益164億円と減益 2027年2月期は事業利益185億円計画

※本記事はワールドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社ワールドの2026年2月期(第68期)通期決算は、売上収益が284,014百万円(前期比126%)と増収となった一方、コア営業利益は16,407百万円(同96%)、営業利益は16,028百万円(同96%)、税引前当期利益は14,203百万円(同92%)と減益になった。親会社の所有者に帰属する当期利益は12,013百万円(同109%)。資料は、4Q失速で業績予想を下方修正し、当期実績はその修正予想並みで着地したものの期初予想に対しては大幅な未達であり、中期経営計画「PLAN-W」の最終コーナーで大変不本意な結果に終わったと総括している。あわせて次期中期経営計画「VISION-W」を公表し、2027年2月期は売上収益300,000百万円、事業利益18,500百万円を計画する。

目次

連結業績(2026年2月期 実績)

売上収益は284,014百万円で、当期計画282,000百万円に対して101%、前期比では126%となった。売上総利益は139,674百万円(売上収益比49.2%)、販売管理費は123,267百万円(同43.4%)で、コア営業利益は16,407百万円(同5.8%、前期比96%)。資料は、売上収益と親会社利益は引き続き増加基調にあるものの、トップラインとボトムラインの間は全ての段階利益がコロナ禍後の回復局面で初めての対前年減益を記録したと記載している。親会社の所有者に帰属する当期利益は12,013百万円(前期比109%)で、法人税等は△2,190百万円(前期△4,401百万円)と圧縮された。圧縮の要因としては、グループ内組織再編に伴う税効果会計の適用等による法人税の減少と、ナルミヤの完全子会社化などによる非支配持分への利益流出の停止効果が挙げられている。なお前期数値は、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定した内容を反映している。

項目(百万円)当期実績当期計画前期実績対前期比
売上収益284,014282,000225,658126%
売上総利益139,674139,000133,288105%
販売管理費123,267122,600116,275106%
コア営業利益16,40716,40017,01396%
営業利益16,02816,00016,73096%
税引前当期利益14,20314,20015,44092%
親会社の所有者に帰属する当期利益12,01312,00011,039109%
ワールドの2026年2月期 連結損益計算書(実績・計画・前期比較)
出典:株式会社ワールド 2026年2月期(第68期)通期 決算説明会資料 P.4

財政状態は、資産合計が280,059百万円(前期末273,826百万円)。棚卸資産は31,682百万円と前期末より3,927百万円増加したが、資料は在庫増加は連結加入したライトオンが主因(新規連結の影響は計+44.7億円、うちライトオン+38.7億円)で、既存事業は計▲5.5億円と説明している。有利子負債は129,951百万円(前期末131,920百万円)、資本(親会社持分)は94,659百万円(同81,188百万円)で、ナルミヤの株式交換に伴って非支配持分46億円が資本に振り替わった。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが30,984百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△4,132百万円、フリーキャッシュフローが26,852百万円。リース債務の返済14,581百万円を控除した実質フリーキャッシュフローは12,271百万円(前期8,092百万円)で、資料は前期から42億円増の123億円とPLAN-W期間の目安100億円も上回ったと記載している。

事業セグメント別の状況とPLAN-Wの総括

当期の事業セグメント別コア営業利益は、ブランド事業が89億円(当期計画123億円、前期111億円)、デジタル事業が23億円(同27億円、26億円)、プラットフォーム事業が42億円(同19億円、18億円)。資料は、PLAN-Wで掲げた事業セグメント利益はプラットフォーム事業のみがエムシーファッション連結加入を支えに最高益更新の成果を残し、結果としてB2B事業が事業利益の1/3を初めて超えてきたと記載している。PLAN-Wの主要指標では、売上収益(実績2,840億円/計画2,548億円)、親会社利益(120億円/100億円)、親会社持分(947億円/841億円)、ROE(13.7%/10.0%)が計画を上回った一方、コア営業利益(164億円/190億円)とネット有利子負債(678億円/566億円)は計画未達となった。資料には、不甲斐ない結果を踏まえ、取締役並びに執行役員相当の業績賞与はゼロ、株価連動ストックオプションも確定分を含めて全て自主放棄したと記載されている。

区分(億円)当期実績当期計画前期実績
売上収益2,8402,5482,257
コア営業利益164190170
 ブランド事業89123111
 デジタル事業232726
 プラットフォーム事業421918
親会社利益120100110
ネット有利子負債678566699
親会社持分947841813
ROE13.7%10.0%13.5%
ワールドの事業セグメント別利益の推移(ブランド事業・デジタル事業・プラットフォーム事業)
出典:株式会社ワールド 2026年2月期(第68期)通期 決算説明会資料 P.10

2027年2月期 通期業績予想

2027年2月期の連結計画は、売上収益300,000百万円(前期比106%)、事業利益18,500百万円(同112%)、営業利益17,500百万円(同111%)、親会社の所有者に帰属する当期利益12,600百万円(同105%)、NOPAT14,530百万円(同104%)。2027年2月期よりIFRS第18号を早期適用してP/L表示を変更し、MPM(経営者が定義した業績指標)に事業利益(旧、コア営業利益)とNOPATを採用しており、比較情報となる過年度の連結財務諸表も同基準で遡及適用して表示されている。事業利益は前期実績165億円に対し、B2C(アパレルブランド回復)+35億円、B2B(人員配置・リスキリング)+3億円、共通部門(指導料減・開発投資)▲18億円で今期計画185億円としている。前提パラメータは、既存店売上伸び率100.4%、店舗純増減数▲13(出店99、退店▲112、フランチャイズの純増数+18は含まず)、EC売上伸び率104.6%。

項目(百万円)2027年2月期計画2026年2月期実績対前期比
売上収益300,000284,014106%
売上総利益154,500139,674111%
販売管理費136,000123,207110%
事業利益18,50016,467112%
営業利益17,50015,697111%
税引前当期利益15,55014,203109%
親会社の所有者に帰属する当期利益12,60012,013105%
NOPAT14,53013,928104%
EPS(円)165165
DPS(円)6754.5
ワールドの2027年2月期 連結P/L計画(通期)
出典:株式会社ワールド 2026年2月期(第68期)通期 決算説明会資料 P.36

事業セグメント別の計画は、B2C事業が売上収益230,065百万円・事業利益12,693百万円(前期比139%)、B2B事業が売上収益104,730百万円・事業利益5,784百万円(同105%)、共通部門が売上収益15,450百万円・事業利益7百万円で、調整後の連結合計は売上収益300,000百万円・事業利益18,500百万円(同112%)。資料は、B2C事業はアパレルブランドがトップライン成長に頼らない形で収益力を取り戻すことが増益の原動力であり、B2B事業は外販人材の重点配置とリスキリング、エムシーファッションの万博特需剥落などでやや足踏み、共通部門は新規事業開発の先行費用や神戸本社ビルのリースバック、株主優待拡充等の費用負担が増加すると説明している。なお2027年2月期より、報告セグメントはB2C事業・B2B事業の2大セグメントへ再編されている。

株主還元

2027年2月期の配当金は年67円(中間配当31円・期末配当36円)を計画し、前期54.5円(分割調整後)の23%増となる。配当方針は、配当性向40%もしくはDOE5%の高い方を採用する。VISION-Wでは配当性向を一気に40%へ引き上げ、DOE5%以上の累進的基準も導入するとしたうえで、株数コントロールで希薄化に対処し、早期にEPSの年率8%成長も目指すとしている。過度な希薄化が生じる場合は自社株買いも選択肢とする。キャピタルアロケーション上、株主還元は年平均56億円(PLAN-Wは年平均31億円)へ拡充する方針。

項目2027年2月期計画2026年2月期実績
中間配当31円
期末配当36円
年間配当67円54.5円(分割調整後)
配当方針配当性向40%もしくはDOE5%の高い方配当性向30%(PLAN-W)

中期経営計画「VISION-W」

次期中期経営計画「VISION-W」(2027年2月期〜2029年2月期)は、「ファッション産業の第3極」の確立を掲げ、計画として売上収益3,300億円、純利益率4.5%、資本1,200億円、ROE12.5%、TSR11.0%(10.0〜12.0%)を示している。経営3指標は、親会社利益の年率8%増、ROE12.5%以上、ROIC(ネット方式)8.5%以上、ネットD/Eレシオ0.75倍以下。事業利益は今後3年間で年20億円の増益を目指して早期に200億円超を固め、3年目からは事業利益の伸張が親会社利益の年率8%成長を可能にする状態にするとしている。資金配分は成長投資が年平均169億円(PLAN-Wは年平均148億円)、借入返済が年平均50億円(同95億円)で、計画外M&A投資枠として210億円を用意し、投資版ROIC20%目途の投資基準を運用する。なおPLAN-Wの実績は、計画(売上収益2,500億円、純利益率4.0%、資本850億円、ROE10.0%、PBR1.0倍)に対し、売上収益2,840億円、純利益率4.2%、資本947億円、ROE13.7%、PBR1.3倍(2026年2月末)となった。

ワールドのVISION-Wにおけるキャピタルアロケーション方針
出典:株式会社ワールド 2026年2月期(第68期)通期 決算説明会資料 P.29

※本記事はワールドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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