ヨシムラ・フード・ホールディングス

ヨシムラ・フード・ホールディングス、2026年2月期は減収減益 ホタテ事業の反動減と評価減が影響

決算サマリー 2026.08.19
ヨシムラ・フード・ホールディングス、2026年2月期は減収減益 ホタテ事業の反動減と評価減が影響

※本記事はヨシムラ・フード・ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ヨシムラ・フード・ホールディングス(証券コード:2884)は2026年4月15日、2026年2月期(通期)の決算説明資料を公表した。連結売上高は574.8億円(前期比▲1.1%)、営業利益は15.7億円(同▲62.3%)、経常利益は16.9億円(同▲60.2%)、EBITDAは39.9億円(同▲39.7%)といずれも減収減益となった。ホタテ事業において前期の反動減(一過性要因)に加え、棚卸資産の評価減や漁獲量減少による製品原価の上昇が響き、3Q修正業績見込みも下回る着地となった。

目次

連結業績(当期 実績)

国内事業では非ホタテ関連事業が原材料価格上昇を受けた価格改定などにより増収増益となった一方、国内ホタテ関連事業は、前期に実施した中国の日本産水産物輸入禁止措置に伴う棚卸資産評価減の反動(一過性要因)に加え、ホタテの漁獲量減少による仕入価格上昇、期末在庫(ボイルホタテ)の保守的な評価減(4.8億円)が重なり大幅減益となった。海外事業もシンガポールにおける外食・ホテル・小売店向け販売の低迷や仕入価格の高騰により減益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は9.2億円(前期18.6億円)となった。

項目当期(2026年2月期)前期(2025年2月期)増減
売上高574.8億円581.1億円▲1.1%
営業利益15.7億円41.6億円▲62.3%
経常利益16.9億円42.5億円▲60.2%
親会社株主に帰属する当期純利益9.2億円18.6億円▲9.4億円
EBITDA39.9億円66.2億円▲39.7%
2026年2月期 決算サマリ(売上高・営業利益・EBITDA)
出典:2026年2月期決算説明及び中期経営計画 P.21

セグメント別(事業別)の状況

セグメント別売上高(内部取引調整後)は、製造事業セグメントが47,676百万円(前期比+0.1%)とほぼ横ばい。主要子会社ではワイエスフーズがホタテの販売単価上昇により10,925百万円(同+2.0%)と増収となった一方、マルキチは販売量の減少により3,824百万円(同▲35.5%)の減収となった。販売事業セグメントは9,532百万円(同▲4.6%)で、ヨシムラ・フードは5,893百万円(同+2.5%)と増収となったが、シンガポールで外食・ホテル向け卸売りを行うSin Hinは販売低迷により2,004百万円(同▲14.8%)の減収となった。その他事業セグメントは275百万円(同▲41.4%)となった。

セグメント当期(2026年2月期)前期(2025年2月期)増減
製造事業セグメント47,676百万円47,647百万円+0.1%
 ワイエスフーズ10,925百万円10,708百万円+2.0%
 マルキチ3,824百万円5,930百万円▲35.5%
販売事業セグメント9,532百万円9,991百万円▲4.6%
 ヨシムラ・フード5,893百万円5,748百万円+2.5%
 Sin Hin2,004百万円2,352百万円▲14.8%
その他事業セグメント275百万円471百万円▲41.4%
合計57,484百万円58,110百万円▲1.1%
売上高の状況(セグメント別)
出典:2026年2月期決算説明及び中期経営計画 P.28

2026年2月期トピックス

ホタテ貝柱の販売単価は世界的な需要拡大を背景に高水準で推移しているが、漁獲量の減少により仕入価格が上昇し、製造原価の上昇要因となった。2025年11月には中国が日本産水産物の輸入を再び停止したが、2023年8月の禁輸開始以降、解禁されたのはごく短期間にとどまっており、販売価格は高水準で推移していることから、今回の輸入停止による影響はないとしている(同社に輸出実績はない)。海外子会社については、シンガポールのSin Hin Frozen Foodがホタテ価格上昇に伴う赤字販売や人件費増加により業績が悪化していたが、価格改定と適正な人員体制への見直しにより直近で黒字化を実現した。同じくシンガポールのJSTT Singaporeも、店舗マネジメント強化・組織変更により2026年2月期は期中から黒字化し、足元も黒字を継続している。

通期業績予想

2027年2月期の業績見通しは、国内の非ホタテ事業について増収増益、海外事業についても足元の回復基調が継続し増収増益を見込む一方、ホタテ事業は市況の変化が読みづらいことから保守的な見通しとしている。営業利益は前期比+27.5%の20.0億円、親会社株主に帰属する当期純利益は賠償金収入の計上により同+52.4%の14.0億円を見込む。なお、経常利益の見通しにおいて為替差損益は考慮していない。

項目2027年2月期(予想)2026年2月期(実績)前期比
売上高57,500百万円57,484百万円+0.0%
営業利益2,000百万円1,568百万円+27.5%
経常利益1,700百万円1,692百万円+0.5%
親会社株主に帰属する当期純利益1,400百万円918百万円+52.4%
EBITDA4,500百万円3,994百万円+12.6%
2027年2月期業績見通し
出典:2026年2月期決算説明及び中期経営計画 P.34

株主還元

株主還元の基本方針として、事業から生み出されるキャッシュ・フローは引き続きM&Aをはじめとした成長投資へ配分するとともに、株主優待を活用したファン株主の創出を進め、成長のステージに応じて自己株買いや配当を検討するとしている。株主優待制度については、300株・500株の優待内容を拡充し、長期保有・増株インセンティブを強化することで株主基盤の安定化を図る。

保有株数贈呈回数優待内容
300~499株年1回2,500円相当 当社グループ製品
500~2,499株年1回4,000円相当 当社グループ製品
2,500~9,999株年2回10,000円相当 海鮮セット
10,000~49,999株年2回40,000円相当 北海道プレミアムセット
50,000株以上年4回40,000円相当 北海道プレミアムセット
株主優待制度(拡充後)
出典:2026年2月期決算説明及び中期経営計画 P.50

中期経営計画

中期経営計画では、「連続的なM&Aを通じた成長」(ロールアップ戦略・ニッチ戦略)と「成長支援」(オーガニック成長・海外展開)の2本柱を軸に、中小食品企業のグローバルプロデューサーを目指すとしている。ロールアップ戦略では北海道の水産加工業(マルキチ、ワイエスフーズを核とする)のロールアップ等を推進し、ニッチ戦略では業務用春巻きの皮で長年トップシェアを持つ富強食品や、鮎の陸上養殖で全国1位(令和6年、700トン)の生産量を誇る森養魚場などをグループ化している。2026/2期~2030/2期のロードマップでは、海外展開として欧米へのホタテを中心とした高付加価値商品の輸出や、アジア市場(シンガポール・マレーシア等)への販売拡大を掲げる。なお、中期経営計画のサマリーについては「足元の状況を勘案し、再度検討中」としている。

※本記事はヨシムラ・フード・ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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