※本記事はキユーピーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
キユーピーは2026年7月9日、2026年度上期(中間期)の決算を発表した。売上高は2,616億円(前年比+4%)、営業利益は200億円(同+24%)と増収増益を確保した。国内は付加価値シフトと価格改定の相乗効果で収益性が向上し、国内事業利益率は7.7%(前年差+2.4%)に上昇した。海外は米州や中国の一時的な減収要因が解消し、アジアパシフィックの伸長もあって現地通貨ベースで前年比+3%の増収となった。経常利益は215億円(同+23%)となった一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は132億円(同△30%)で、前年同期に計上した土地売却益の反動が主因である。
業績(2026年度上期 実績)
上期の営業利益は前年差+39億円の200億円となった。価格改定効果+52億円や付加価値化等+12億円(国内+8億円、海外+4億円)といった“稼ぐ力”の伸び+69億円が、中東影響△2億円を含む海外その他△13億円などの逆風△13億円を上回った。
| 項目 | 2026年度上期 | 2025年度上期 | 前年差 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,616億円 | 2,519億円 | +98億円 |
| 営業利益 | 200億円 | 162億円 | +39億円 |
| 経常利益 | 215億円 | 174億円 | +41億円 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 132億円 | 188億円 | △56億円 |

セグメント別の状況(2026年度上期)
市販用は付加価値商品の伸長と価格改定浸透により売上高956億円(前年差+10億円、+1%)、事業利益84億円(同+26億円、+46%)と増収増益。業務用は調味ソースやタマゴ加工品などの付加価値商品が数量ベースで伸び、売上高938億円(同+48億円、+5%)、事業利益69億円(同+25億円、+56%)となった。海外は中国・米州の一時的減収がアジアパシフィックの伸長で相殺され売上高536億円(同+42億円、+9%)と増収を確保したものの、新工場の償却負担増などにより事業利益は69億円(同△10億円、△13%)の減益だった。
| セグメント | 売上高 | 売上高前年差 | 事業利益 | 事業利益前年差 |
|---|---|---|---|---|
| 市販用 | 956億円 | +10億円(+1%) | 84億円 | +26億円(+46%) |
| 業務用 | 938億円 | +48億円(+5%) | 69億円 | +25億円(+56%) |
| 海外 | 536億円 | +42億円(+9%) | 69億円 | △10億円(△13%) |
| フルーツソリューション | 88億円 | +3億円(+3%) | 4億円 | +1億円(+38%) |
| ファインケミカル | 66億円 | +4億円(+6%) | △0億円 | +2億円 |
| 共通 | 32億円 | △8億円(△21%) | 5億円 | △2億円(△23%) |
| 合計 | 2,616億円 | +98億円(+4%) | 200億円 | +39億円(+24%) |

通期業績予想(2026年度 修正計画)
2026年11月期の通期業績は、1月公表の年初計画から全社計数を据え置いたうえでセグメント内訳を修正した。売上高は5,300億円(前年比+3%)、営業利益は380億円(同+10%、利益率7.2%)を計画する。中東影響△45億円を含む逆風△77億円に対し、価格改定効果+75億円や付加価値化等+24億円(国内+15億円、海外+9億円)などの“稼ぐ力”+165億円で打ち返す計画である。経常利益は400億円(同+7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は255億円(同△16%、前期の土地売却益の反動)、ROEは8.0%(前年差△1.7%)、ROICは7.1%(同+0.5%)を見込む。
| 指標 | 2025年度実績 | 2026年度年初計画 | 2026年度修正計画 | 前年差 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,134億円 | 5,300億円 | 5,300億円 | +166億円 |
| 営業利益 | 346億円 | 380億円 | 380億円 | +34億円 |
| 営業利益率 | 6.7% | 7.2% | 7.2% | +0.5% |
| 経常利益 | 374億円 | 400億円 | 400億円 | +26億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 305億円 | 255億円 | 255億円 | △50億円 |
| ROE | 9.7% | 8.0% | 8.0% | △1.7% |
| ROIC | 6.6% | 7.1% | 7.1% | +0.5% |
| EPS | 220.6円 | 184.9円 | 184.9円 | △35.7円 |

| セグメント | 売上高(修正計画) | 売上高前年差 | 事業利益(修正計画) | 事業利益前年差 |
|---|---|---|---|---|
| 市販用 | 1,910億円 | +12億円(+1%) | 139億円 | +13億円(+11%) |
| 業務用 | 1,860億円 | +4億円(+0%) | 132億円 | +13億円(+11%) |
| 海外 | 1,165億円 | +162億円(+16%) | 148億円 | +12億円(+9%) |
| フルーツソリューション | 185億円 | +9億円(+5%) | 7億円 | +0億円(+3%) |
| ファインケミカル | 125億円 | +7億円(+6%) | 10億円 | +3億円(+40%) |
| 共通 | 55億円 | △28億円(△34%) | 12億円 | △2億円(△12%) |
| 合計 | 5,300億円 | +166億円(+3%) | 380億円 | +34億円(+10%) |

株主還元
成長投資の加速と機動的な株主還元を並行して進める方針である。2025年度・2026年度の中計前半2年間で、設備投資は累計431億円(見通し)、株主還元は累計約370億円(見通し)を計画し、前半2年間の総還元性向は67%(見通し)となる見込み。2025年度・2026年度ともに単年の総還元性向は50%である。
中期経営計画・トピック
国内構造改革では、付加価値の最大化、SCM効率化・再編、利益創出力の見極めにより、2026年度は国内で年間+93億円の増益効果を見込む。内訳は付加価値強化+15億円、価格改定+75億円、生産効率の向上+3億円で、中計前半2年間の累計効果は+196億円となる見通しである。
海外では2026年度の売上高伸長率(現地通貨ベース)を海外全体+9%と計画し、米州は年間+5%、アジアパシフィックは年初計画を上回る年間+18%、中国は年間+2%を見込む。
新領域では、ウェルネス領域を将来の柱と位置付け、通信販売事業の売上高は2026年度に前年比+20%の伸長を見込んでいる。
※本記事はキユーピーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。