※本記事はかどや製油が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
かどや製油は2026年3月期(FY25)決算で、売上高が初めて400億円を突破し400.3億円(前期比+1.4%)、営業利益は38.2億円(同+20.5%)と増収増益を達成した。国内では適正価格の浸透とシェア上昇、海外(北米中心)では販売数量の増加が寄与した。一方、2027年3月期(FY26)は、FY28を最終年度とする中期経営計画の達成に向けた「かがむ年」と位置づけ、事業開発・市場開発・経営基盤構築への先行投資を実行する方針で、営業利益は29億円への減益を見込んでいる。株主還元についてはDOE(株主資本配当率)を導入しており、減益局面でも安定した配当を維持する方針。
連結業績(当期 実績)
FY25の連結業績は、売上高400.3億円(前期比+1.4%)、営業利益38.2億円(同+20.5%)、経常利益40.6億円(同+19.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益27.2億円(同+15.5%)となった。売上高営業利益率は9.5%(前期比+1.5pt)に改善した。
| 項目 | 当期(FY25) | 前期(FY24) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 400.3億円 | 394.5億円 | +1.4% |
| 営業利益 | 38.2億円 | 31.7億円 | +20.5% |
| 経常利益 | 40.6億円 | 33.9億円 | +19.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 27.2億円 | 23.6億円 | +15.5% |
セグメント別の状況
事業領域別では、海外ごま油は販売数量が前年比+1.9%となったものの、トランプ関税対応費用の計上により営業利益は26.3億円(同▲5.3%)と減益となった。国内業務用ごま油は適正価格浸透により営業利益6.7億円(同+60.3%)と大幅増益となった一方、国内家庭用ごま油はマーケティング関連費用の増加により営業利益3.0億円(同▲23.4%)と減益。食品ごまは価格競争の激化により営業利益1.8億円(同▲21.7%)に減少した。
| セグメント | 指標 | 当期(FY25) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 海外ごま油 | 売上高 | 87.5億円 | +0.3% |
| 海外ごま油 | 営業利益 | 26.3億円 | ▲5.3% |
| 国内ごま油(業務用) | 売上高 | 106.0億円 | +3.4% |
| 国内ごま油(業務用) | 営業利益 | 6.7億円 | +60.3% |
| 国内ごま油(家庭用) | 売上高 | 109.6億円 | +1.1% |
| 国内ごま油(家庭用) | 営業利益 | 3.0億円 | ▲23.4% |
| 食品ごま | 売上高 | 86.1億円 | +4.2% |
| 食品ごま | 営業利益 | 1.8億円 | ▲21.7% |
| 脱脂ごま他 | 売上高 | 11.1億円 | ▲18.9% |
| 脱脂ごま他 | 営業利益 | ▲0.2億円 | 開示なし |

通期業績予想
2027年3月期(FY26)は、海外での更なる拡販と国内新商品の展開により売上高410億円(前期比+2.4%)を見込む一方、成長投資・基盤投資の実行により販管費が前期比22億円増加する見通し。この結果、営業利益は29億円(同▲24.0%)、経常利益30億円(同▲26.1%)、当期純利益20.5億円(同▲24.7%)への減益を見込んでいる。
| 項目 | FY26予想 | FY25実績 | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 410億円 | 400.3億円 | +2.4%(+9.7億円) |
| 販管費 | 97億円 | 75.0億円 | +29.4%(+22億円) |
| 営業利益 | 29億円 | 38.2億円 | ▲24.0%(▲9.2億円) |
| 営業利益率 | 7.1% | 9.5% | ▲2.4pt |
| 経常利益 | 30億円 | 40.6億円 | ▲26.1%(▲10.6億円) |
| 当期純利益 | 20.5億円 | 27.2億円 | ▲24.7%(▲6.7億円) |

セグメント別のFY26予想では、海外ごま油は売上高89.8億円(同+2.7%)に増収を見込むも営業利益は23.3億円(同▲11.5%)に減益。国内家庭用ごま油は売上高120.4億円(同+9.8%)と伸びる一方、営業利益は1.7億円(同▲42.3%)に大きく減少する見通し。国内業務用ごま油は売上高102.1億円(同▲3.6%)、営業利益5.5億円(同▲18.8%)を見込む。

株主還元
配当についてはDOE(株主資本配当率)を導入しており、当期純利益が減少する局面でも株主還元の安定性を確保する方針。1株当たり配当額はFY24の100円からFY25は137円に増額。配当性向はFY24の39%からFY25は46%に上昇し、FY26予想では純利益減少(21億円)を見込む中でも配当性向63%を計画している。なお、FY26予想の1株当たり配当額は、2026年4月1日付の株式分割(1株→3株)前ベースで141円、分割後ベースでは47円となる。
| 項目 | FY24 | FY25 | FY26予想 |
|---|---|---|---|
| 純利益(億円) | 24 | 27 | 21 |
| 1株当たり配当額(円) | 100 | 137 | 141(分割前ベース)/分割後47円 |
| 配当性向 | 39% | 46% | 63% |

中期経営計画/トピック
同社はFY23〜28を対象とする中期経営計画で、①既存事業の充実、②新たな収益の柱の創造、③ファンベース経営基盤の構築、の3つを柱に、FY28に経常利益50億円・ROE8%の達成を目指す方針。FY26の重点施策として、「かける需要」の掘り起こしによる既存事業の充実、「洋食に合うごま油」の投入による新市場の創造、副産物(搾りかす等)の付加価値化を掲げるほか、投資額10〜15億円を投じた新基幹システムの導入や、原料調達・資材調達・物流機能を集約したSCM本部の新設など経営基盤の構築を進める。
※本記事はかどや製油が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。