※本記事は飛島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
飛島ホールディングスの2026年3月期は、建築事業およびグロース事業等が堅調に推移し、前期比で増収増益となった。売上高は土木事業の一部工事における着手遅延の影響で減少したものの、グロース事業等の伸長により全体では前期比で増加した。収益重視の受注やコストマネジメント等による利益改善に加え、M&Aによるグループ会社の増加を通じた収益基盤の拡充や保有資産の見直しによる資本効率の向上等により、営業利益・当期純利益ともに前期比で増加した。2027年3月期は売上高1,500億円、営業利益80億円、当期純利益48億円を計画している。
連結業績(当期 実績)
連結損益計算書によれば、2026年3月期の売上高は1,392億円(前期比+9億円、+0.7%)、売上総利益は169億円(同+11億円、+7.2%、売上総利益率12.2%)、一般管理費は100億円(同+6億円、+7.0%)、営業利益は69億円(同+4億円、+7.5%、営業利益率5.0%)、経常利益は59億円(同+2億円、+4.2%、経常利益率4.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は48億円(同+11億円、+30.2%、当期純利益率3.5%)となった。
| 項目 | 前期(2025/3期)実績 | 当期(2026/3期)実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,382億円 | 1,392億円 | +9億円 |
| 売上総利益(率) | 157億円(11.4%) | 169億円(12.2%) | +11億円 |
| 一般管理費 | 93億円 | 100億円 | +6億円 |
| 営業利益(率) | 64億円(4.6%) | 69億円(5.0%) | +4億円 |
| 経常利益(率) | 57億円(4.1%) | 59億円(4.3%) | +2億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(率) | 37億円(2.7%) | 48億円(3.5%) | +11億円 |

セグメント別の状況
連結売上高の増減要因(P.5)をみると、前期1,382億円から10億円増の1,392億円。建設事業(土木事業)は発注者側との協議遅延等により84億円減少、建設事業(建築事業)は堅調な工事進捗により4億円増加、グロース事業等はM&Aによるグループ会社の増加や不動産販売増加等により90億円増加した。営業利益の増減要因(P.6)では、前期64億円から5億円増の69億円。土木事業は協議遅延の影響(10億円減)や高採算新規工事の進捗遅れ(4億円減)により14億円減少、建築事業は選別受注およびコストマネジメント等により13億円増加、グロース事業等はM&Aによるグループ会社増および各社の堅調な事業推移により12億円増加した一方、販管費はM&A実施に伴う経費増などにより6億円増加した。
建設事業(土木事業)は売上高602億円(前期686億円)、売上総利益68億円(同82億円、利益率11.3%)となり、発注者側との協議遅延等が影響した。受注高は民間での大型案件の受注により前期590億円から664億円へ増加し、繰越高も前期1,174億円から1,237億円へ増加した。建設事業(建築事業)は売上高515億円(前期511億円)、売上総利益55億円(同42億円、利益率10.8%)と増収増益。受注高は収益性を重視した選別受注により前期548億円から460億円へ減少、繰越高も前期743億円から691億円へ減少したが、施工体制を考慮した十分な水準としている。グロース事業等は、不動産開発部門(フォーユー)での順調な不動産販売や、新たにグループに加わった極東建設・共和成産・たち建設の寄与もあり、売上高は前期184億円から90億円増の274億円、売上総利益は前期33億円から12億円増の45億円となった。
| 事業 | 指標 | 前期(2025/3期) | 当期(2026/3期) |
|---|---|---|---|
| 建設事業(土木事業) | 売上高 | 686億円 | 602億円 |
| 建設事業(土木事業) | 売上総利益(率) | 82億円(12.0%) | 68億円(11.3%) |
| 建設事業(土木事業) | 受注高 | 590億円 | 664億円 |
| 建設事業(土木事業) | 繰越高 | 1,174億円 | 1,237億円 |
| 建設事業(建築事業) | 売上高 | 511億円 | 515億円 |
| 建設事業(建築事業) | 売上総利益(率) | 42億円(8.3%) | 55億円(10.8%) |
| 建設事業(建築事業) | 受注高 | 548億円 | 460億円 |
| 建設事業(建築事業) | 繰越高 | 743億円 | 691億円 |
| グロース事業等 | 売上高 | 184億円 | 274億円 |
| グロース事業等 | 売上総利益 | 33億円 | 45億円 |


通期業績予想
2027年3月期の業績予想は、収益重視の受注方針やコストマネジメントの取組み等による利益率改善、グロース事業等における着実なシナジー創出などを勘案し、売上高1,500億円、営業利益80億円、経常利益70億円、当期純利益48億円としている。
| 項目 | 2027/3期予想 | 2026/3期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,500億円 | 1,392億円 |
| 営業利益 | 80億円 | 69億円 |
| 経常利益 | 70億円 | 59億円 |
| 当期純利益 | 48億円 | 48億円 |

株主還元
配当金は、2025年3月期の90円に対し2026年3月期は105円予定、2027年3月期は110円予想としている。株主還元は、企業価値向上のための成長投資や財務の健全性とのバランスを考慮し、DOEを指標とした安定的な株主還元を基本方針とする。DOEは2023年度2.9%、2024年度3.5%、2025年度3.8%(予定)と推移し、2027年度に4.0%以上を目指すとしている。
| 項目 | 2025/3期 | 2026/3期 | 2027/3期予想 |
|---|---|---|---|
| 配当金 | 90円 | 105円予定 | 110円予想 |
中期経営計画/トピック
「中期経営計画(~2027)」では、持株会社体制への移行を契機とした中長期経営ビジョン「未来を革新するStory」のもと、建設事業(土木事業・建築事業)を中核としつつグロース事業等との連携による“プラットフォーム・カンパニー”への転換を進めている。2027年度までに200億円の成長戦略投資を実施し、グループ連結売上高1,600億円、営業利益96億円、ROE10%以上の達成を目指す。2025年度の実績はROE9.3%(前期7.5%)となり、達成に向けて着実に進捗しているとしている。
収益基盤の拡充に向けては、2026年1月に滋賀県を地盤とするたち建設グループをグループ化したほか、木製建材メーカーの共和成産をグループ化した。ガバナンス面では、取締役会における社外取締役比率62%、女性取締役比率37%の体制を敷いている。またグループ人事制度を構築し、2026年4月に飛島建設で先行導入を開始、2027年4月から本格運用を予定するほか、グループ横断の研究開発機能を統合した「飛島グループR&Dのプラットフォーム」を構築した。
※本記事は飛島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。