※本記事はファンコミュニケーションズが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ファンコミュニケーションズは2025年12月期、取扱高が前年比2.4%減少した一方、AI活用による生産性向上やリソース再配分の徹底により営業利益は前年比23.1%増の1,965百万円となった。売上高は前年比1.9%増の7,096百万円、経常利益は前年比20.6%増の2,014百万円。親会社株主に帰属する当期純利益は1,307百万円(前年比7.9%減)だった。2025年8月8日付で公表した上方修正予想に対しては、営業利益以下すべての利益項目で予想を上振れて達成した。
連結業績(2025年12月期 実績)
取扱高は減少したものの、AI活用による生産性向上やリソース再配分の徹底により営業利益は+23.1%の大幅増益となった。取扱高営業利益率は前年比1.6pt増の7.8%へと向上した。
| 項目 | 2024年12月期実績 | 2025年12月期実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 取扱高 | 25,753百万円 | 25,131百万円 | △622百万円 | △2.4% |
| 売上高 | 6,961百万円 | 7,096百万円 | +134百万円 | +1.9% |
| 営業利益 | 1,595百万円 | 1,965百万円 | +369百万円 | +23.1% |
| (取扱高営業利益率) | 6.2% | 7.8% | ー | ー |
| 経常利益 | 1,670百万円 | 2,014百万円 | +343百万円 | +20.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,419百万円 | 1,307百万円 | △111百万円 | △7.9% |
| (取扱高当期純利益率) | 5.5% | 5.2% | ー | ー |
通期業績予想に対する達成度
8月8日付で公表した上方修正予想に対し、営業利益以下の全利益項目を上振れて達成した。取扱高は計画をわずかに下振れたものの、修正予想を着実に達成した。
| 項目 | 通期予想(2025年8月8日修正) | 通期実績 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,440百万円 | 7,096百万円 | 95.4% |
| 営業利益 | 1,950百万円 | 1,965百万円 | 100.8% |
| 経常利益 | 1,940百万円 | 2,014百万円 | 103.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,280百万円 | 1,307百万円 | 102.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 19.32円 | 19.74円 | 102.2% |
事業別の状況
CPAソリューション事業の主力サービス「A8.net」は、特定ジャンルの広告予算見直しにより取扱高が前年同期比12.7%減少したものの、営業利益では全社を牽引し、前年比営業利益率を1.65ポイント改善した。戦略事業では、インフルエンサーマーケティング支援「WAND」が8月にローンチした「NOX」の立ち上げや「LUMOS」の非音楽領域への拡張を進めたが計画比では進捗に遅れ、デジタルマーケティングプロセス最適化支援「N-INE」も成功事例の創出はでき始めているが計画比では進捗に遅れている。一方、ファンマーケティングの「GERA」「YOOR」は両事業ともにストック売上高が順調に拡大し、解約率も低水準で安定、12月には単月黒字を達成した。戦略事業の2025年12月期第4四半期売上高は326百万円で前年同期比16.8%増となったが、前四半期比では27.8%減、売上高構成比は19%(前年同期比6pt減)だった。
| 事業 | 指標 | 2025年12月期第4四半期実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| CPAソリューション事業(全体) | 取扱高 | 5,527百万円 | △13.2% |
| うちA8.net | 取扱高 | 5,171百万円 | △12.7% |
| うちA8app | 取扱高 | 299百万円 | △24.6% |
| 戦略事業 | 売上高 | 326百万円 | +16.8% |
| 戦略事業 | 売上高構成比 | 19% | △6pt |


通期業績予想
AI浸透による市場環境の変化を成長の機会と捉え、投資を実行する方針のもと、2026年12月期は一部戦略事業の計画見直しを反映し、売上高9.9%増、営業利益10.9%増の増収増益を狙う。
| 項目 | 2025年12月期実績 | 2026年12月期予想 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,096百万円 | 7,800百万円 | +9.9% |
| 営業利益 | 1,965百万円 | 2,180百万円 | +10.9% |
| 経常利益 | 2,014百万円 | 2,200百万円 | +9.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,307百万円 | 1,430百万円 | +9.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 19.74円 | 21.57円 | +9.3% |

株主還元
2026年12月期より株主還元方針を変更し、従来の連結配当性向50%程度を基準とする方針から、株主資本配当率(DOE)を指標として導入する。2027年度まではDOE8%程度をベースとし、業績変動に左右されない安定的な配当と資本効率向上の両立を図る。あわせて中間配当を新たに導入するほか、RS(譲渡制限付株式)導入を目的とした自己株式取得や、機動的な自己株式取得の検討も行う方針である。

中期経営計画の一部見直し
中期経営計画(FY25-27)については、2026年度の営業利益計画目標を、AI普及に伴う顧客ニーズの変容への対応や戦略事業の収益基盤のストック型への転換を優先し、当初計画の24億円から21.8億円へ修正した。最終年度である2027年度の目標(営業利益30億円、ROE10%以上)は変更しない。キャピタルアロケーションでは、事業の運転資金40億円、AI活用+社内事業への投資10億円、M&A投資60億円、戦略的待機資金80億円を計画し、既存顧客約3,000社とのシナジーを最大化できるデジタルマーケティング領域を中心にM&Aを検討する方針である。
※本記事はファンコミュニケーションズが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。