※本記事はクオンタムソリューションズが公開したIR資料(直近の通期決算短信)に基づく簡易サマリーであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
クオンタムソリューションズは2026年2月期(2025年3月1日〜2026年2月28日)の連結決算短信を発表した。本記事は同決算短信に基づく簡易サマリーである。売上高は266百万円(前期比61.8%減)と大幅減収となり、営業損失は704百万円(前期は営業損失477百万円)に拡大。当期より開始した暗号資産投資事業で期末評価に伴う暗号資産評価損1,670百万円を営業外費用に計上したことから、経常損失は2,526百万円(前期は経常損失464百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,546百万円(前期は同317百万円の損失)となった。期末の純資産は△343百万円と債務超過となり、継続企業の前提に関する重要な疑義が生じている旨が記載されている。なお、決算補足説明資料の作成および決算説明会の開催はいずれも「無」とされている。
連結業績(当期 実績)
会社側は、市場環境および業界構造の変化を踏まえ、既存事業の推進と並行して経営資源の配分および投資の進め方の見直しを行ったと説明している。デジタルアセット領域では、外部投資家(ARK Investment Management LLC、SIGの関連会社であるCVI Investments, Inc.など)からの資金調達を背景に、当期よりイーサリアムを中心としたデジタルアセットの取得・運用を開始し資産ポートフォリオの多様化を図った一方、暗号資産市場の価格変動により期末評価に伴う多額の評価損(1,670,150千円)を計上した。会社側は当該損失は主として非現金性要因によるものとしている。1株当たり当期純損失は54円07銭(前期は7円13銭の損失)、包括利益は△2,672百万円(前期△314百万円)。財政状態は、暗号資産の取得および差入保証金の増加により流動資産が増加し総資産は2,703百万円(前期末324百万円)と大幅に増加した一方、短期借入金の増加および転換社債型新株予約権付社債の発行により負債合計が3,046,595千円に増加し、純資産は△343百万円、自己資本比率は△22.3%、1株当たり純資産は△12円25銭となった。キャッシュ・フローは、営業活動が△704百万円、投資活動が暗号資産の取得による支出を主因に△3,989百万円、財務活動が新株予約権付社債の発行や新株予約権の行使による株式発行収入を主因に+4,746百万円となり、現金及び現金同等物の期末残高は192百万円(前期末比56百万円増)となった。期中における連結範囲の重要な変更として、株式会社ビットワンおよび株式会社クロスワンの2社が除外されている。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 266百万円 | 698百万円 | 61.8%減 |
| 営業利益 | △704百万円 | △477百万円 | -(前期も営業損失) |
| 経常利益 | △2,526百万円 | △464百万円 | -(前期も経常損失) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △2,546百万円 | △317百万円 | -(前期も当期純損失) |
| 1株当たり当期純利益 | △54.07円 | △7.13円 | - |
| 総資産 | 2,703百万円 | 324百万円 | - |
| 純資産 | △343百万円 | 237百万円 | - |
| 自己資本比率 | △22.3% | 34.9% | - |
セグメント別の状況
報告セグメントは「AIソリューション事業」と「ウェルネス事業」の2区分(従来の「アイラッシュケア事業」はサービス領域の拡大を視野に「ウェルネス事業」へ名称変更、前期分も変更後の名称で開示)。AIソリューション事業は、外部顧客への売上高120,939千円(前期536,689千円)、セグメント損失304,541千円(前期はセグメント利益6,825千円)。会社側は同事業の売上高を120百万円(前期比減少)、売上構成比45.3%としている。内訳では、AIインフラ(AIDC事業)はAIDC事業による収益貢献がなく汎用サーバー関連収益として売上高9百万円の計上に留まり、株式会社ユビタスとのAIDC事業についても現時点で実質的な設備投資および運営開始には至っていない。AIゲームは「GYEE」による安定的なゲームサービス収益として売上高111百万円を計上し、「GYEE 2.0」の開発を開始している。企業向けAIソリューションは当期において明確な収益貢献には至っていないとしている。ウェルネス事業は、既存スタッフの復職促進や本社研修機能の強化、勤務体系・報酬制度の見直しによる定着率向上、少人数・高付加価値型の店舗展開などにより、売上高145,817千円(会社側記載145百万円)、セグメント利益5,208千円(同5百万円)と黒字転換した。このほか、当期より連結子会社において暗号資産投資事業を開始し、HashKey Cloudとの協業によりDAT Staking等の収益化手法の検討および運用体制の整備を進めているが、期末評価において1,670百万円の評価損を計上している。地域別売上高は国内155,166千円、中国111,590千円で、売上高の10%以上を占める相手先はない。
| セグメント | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| AIソリューション事業 | 外部顧客への売上高 | 120,939千円 | 536,689千円 |
| AIソリューション事業 | セグメント利益又は損失(△) | △304,541千円 | 6,825千円 |
| ウェルネス事業 | 外部顧客への売上高 | 145,817千円 | 161,399千円 |
| ウェルネス事業 | セグメント利益又は損失(△) | 5,208千円 | △5,810千円 |
| その他 | セグメント利益又は損失(△) | △11千円 | △1,726千円 |
| 調整額(全社費用) | セグメント利益又は損失(△) | △404,949千円 | △476,762千円 |
| 連結損益計算書計上額 | 売上高 | 266,756千円 | 698,089千円 |
| 連結損益計算書計上額 | 営業損失(△) | △704,294千円 | △477,473千円 |
通期業績予想
2027年2月期(2026年3月1日〜2027年2月28日)の連結業績予想について同社は、グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しく、適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断し、株主・投資家の誤解を招かないため現時点では非開示としている。算定が可能になり次第速やかに開示するとしている。今後の方針としては、AI関連事業およびデジタルアセット関連事業を中長期的な成長領域と位置付けるとともに、ウェルネス事業を安定的な収益基盤として維持し、全体として営業利益の改善および資本効率の向上を図るとしている。また、継続企業の前提に関する重要事象等への対応として、既存事業の収益性改善およびコスト構造の見直し、投資方針の見直しによる資本効率の向上、資金調達手段の多様化および財務基盤の安定化を挙げている。後発事象として、2026年4月13日付で連結子会社を通じて投資ファンド設立に関する基本合意書(MOU)を締結したが、現時点では検討段階であり当連結会計年度の業績への影響はないとしている。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 非開示 | 266百万円 |
| 営業利益 | 非開示 | △704百万円 |
| 経常利益 | 非開示 | △2,526百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 非開示 | △2,546百万円 |
| 年間配当金 | 0.00円 | 0.00円 |
株主還元
2026年2月期の年間配当金は1株当たり0円00銭(第2四半期末0円00銭、期末0円00銭)で、前期の2025年2月期と同じく無配。配当金総額、連結配当性向、純資産配当率はいずれも「-」と記載されている。2027年2月期についても年間配当金予想は1株当たり0円00銭(第2四半期末0円00銭、期末0円00銭)としている。自己株式の取得に関する記載はない。期末発行済株式数(自己株式を含む)は49,248,593株(前期末45,714,093株)、期末自己株式数は115,797株(前期末と同数)、期中平均株式数は47,091,821株。
※本記事はクオンタムソリューションズが公開したIR資料(直近の通期決算短信)に基づく簡易サマリーであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。