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FRONTEO、2026年3月期は増収増益 ライフサイエンスAI事業とDX事業が伸長

決算サマリー 2026.08.22
FRONTEO、2026年3月期は増収増益 ライフサイエンスAI事業とDX事業が伸長

※本記事はFRONTEOが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社FRONTEOが発表した2026年3月期通期の連結業績は、売上高7,643百万円(前期比25.3%増)、営業利益739百万円(同40.1%増)となった。ライフサイエンスAI事業(AI創薬分野)の伸長とアルネッツ(DX事業)の買収効果が、リスクマネジメント事業(リーガルテックAI分野)の米国事業撤退による減収を上回った。営業利益は上方修正後の業績予想(700百万円)を上回り、達成率105.6%で着地した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

経常利益は675百万円(前期比24.1%増)、当期純利益は544百万円(同2.0%減)となった。売上原価は3,737百万円(同41.2%増)、販売費及び一般管理費は3,166百万円(同8.3%増)で、売上総利益は3,905百万円(同13.1%増)だった。

項目2026年3月期2025年3月期増減率
売上高7,643百万円6,099百万円+25.3%
売上総利益3,905百万円3,452百万円+13.1%
営業利益739百万円527百万円+40.1%
経常利益675百万円543百万円+24.1%
当期純利益544百万円555百万円▲2.0%

セグメント別の業績

セグメント別に見ると、ライフサイエンスAI事業は売上高1,033百万円(前期比191.4%増)、営業利益は▲16百万円(前期は▲231百万円)となり赤字幅を縮小した。リスクマネジメント事業は米国事業撤退の影響で売上高4,019百万円(同25.2%減)、営業利益606百万円(同8.1%減)となった。DX事業はアルネッツの買収効果により売上高2,590百万円(同598.9%増)、営業利益149百万円(同49.6%増)と大幅な増収増益となった。

セグメント指標2026年3月期2025年3月期
ライフサイエンスAI事業売上高1,033百万円354百万円
ライフサイエンスAI事業営業利益▲16百万円▲231百万円
リスクマネジメント事業売上高4,019百万円5,374百万円
リスクマネジメント事業営業利益606百万円659百万円
DX事業売上高2,590百万円370百万円
DX事業営業利益149百万円99百万円
2026年3月期通期の連結損益計算書とセグメント別業績を示すスライド
出典:FRONTEO 2026年3月期 通期 決算説明会資料 P.5

リスクマネジメント事業の分野別動向

リスクマネジメント事業を分野別にみると、BI・コンプライアンス支援分野の売上高は14.5億円(前期比8.2%減、リカーリング率85%)、リーガルテックAI分野は21.3億円(同38.8%減、米国・台湾からの事業撤退が影響)、経済安全保障分野は5.4億円(同28.2%増、リカーリング率68%)となった。

ライフサイエンスAI事業のAI創薬売上高・AI医療機器売上高の推移を示すスライド
出典:FRONTEO 2026年3月期 通期 決算説明会資料 P.9

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期の業績予想は、売上高7,600百万円(前期比0.6%減)、営業利益300百万円(同59.4%減)、経常利益250百万円(同63.0%減)、当期純利益150百万円(同72.4%減)、EBITDA890百万円(同24.7%減)としている。なお、2027年3月期よりセグメント区分を変更しており、下表の2026年3月期実績は変更後の区分に組み替えた数値である。セグメント別では、ライフサイエンスAI事業の売上高1,500百万円(同45.2%増)・営業利益100百万円(前期は▲16百万円)、リスクマネジメント事業の売上高3,500百万円(同18.3%減)・営業利益95百万円(同85.2%減)、DX事業の売上高2,600百万円(同11.8%増)・営業利益105百万円(同6.3%減)を見込む。全事業部の計画は下期偏重であり、2027年3月期第1四半期は一時的な営業損失を見込むが、通期では黒字を計画するとしている。

項目2027年3月期予想2026年3月期(実績・組替後)増減率
売上高7,600百万円7,643百万円▲0.6%
(ライフサイエンスAI事業)1,500百万円1,033百万円+45.2%
(リスクマネジメント事業)3,500百万円4,284百万円▲18.3%
(DX事業)2,600百万円2,325百万円+11.8%
営業利益300百万円739百万円▲59.4%
(ライフサイエンスAI事業)100百万円▲16百万円
(リスクマネジメント事業)95百万円643百万円▲85.2%
(DX事業)105百万円112百万円▲6.3%
経常利益250百万円675百万円▲63.0%
当期純利益150百万円544百万円▲72.4%
EBITDA890百万円1,182百万円▲24.7%
2027年3月期業績予想と事業別方針を示すスライド
出典:FRONTEO 2026年3月期 通期 決算説明会資料 P.31

AI創薬分野のパイプラインとトピック

ライフサイエンスAI事業のAI創薬分野では、AI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」を通じた共創プロジェクト案件数が2025年3月期の7件から22件に増加し、2026年3月期通期KPI(10件)に対し進捗率220%を達成した。2026年4月にはアステラス製薬と標的分子探索に関する契約を締結したほか、東京科学大学に「FRONTEO AI創薬エコシステム協働研究拠点」を開設した。米国オクラホマ大学との共同研究では、DDAIFが発見したすい臓がん新規標的分子候補について細胞増殖抑制効果が確認された。2026年5月には自社のAI創薬拠点「KIBIT AI Biology Lab」を開設し、製薬企業への導出(ライセンスアウト)パイプラインの拡大を進めるとしている。

ライフサイエンスAI事業のライセンスアウトパイプラインを示すスライド
出典:FRONTEO 2026年3月期 通期 決算説明会資料 P.21

財務基盤

2026年3月期末の資産合計は9,202百万円(前期末比42.3%増)で、負債・純資産合計も同額となった。現預金は1,734百万円(同33.3%減)に減少した一方、無形固定資産は2,478百万円(同200.8%増、うち「のれん・顧客関連資産」1,239百万円)と大きく増加した。純資産は3,844百万円(同19.1%増)となり、自己資本比率は39.7%と安全水準を維持しているとしている。現預金の減少・負債の増加は、アルネッツ買収の影響が主な要因としている。

項目2026年3月期末2025年3月期末増減率
資産合計9,202百万円6,466百万円+42.3%
現預金1,734百万円2,598百万円▲33.3%
無形固定資産2,478百万円824百万円+200.8%
純資産3,844百万円3,227百万円+19.1%
負債・純資産合計9,202百万円6,466百万円+42.3%

※本記事はFRONTEOが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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