※本記事は神田通信機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
神田通信機は2026年3月期の連結業績において、売上高6,777百万円(前期比94.4%)、営業利益438百万円(前期比70.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益372百万円(前期比86.4%)の減収減益となった。売上面では連結子会社が鉄道系案件により1億円以上増収となった一方、照明制御事業の売上高が大きく落ち込んだことが影響した。利益面ではベースアップや人員増強による固定費増加、事業構造転換に向けた先行投資(社員教育など)の積極化が響いた。
連結業績(当期 実績)
通期の売上高は6,777百万円(前期7,179百万円、前期比94.4%、計画比101.1%)、営業利益は438百万円(前期625百万円、前期比70.1%)、経常利益は520百万円(前期712百万円、前期比73.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は372百万円(前期431百万円、前期比86.4%、計画比106.3%)だった。売上総利益率は28.8%(前期30.9%、△2.1pt)、営業利益率は6.5%(前期8.7%、△2.2pt)、当期純利益率は5.5%(前期6.0%、△0.5pt)となった。
| 項目(百万円) | 2026/3期 実績 | 2025/3期 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,777 | 7,179 | 94.4% |
| 売上総利益 | 1,954 | 2,220 | 88.0% |
| 営業利益 | 438 | 625 | 70.1% |
| 経常利益 | 520 | 712 | 73.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 372 | 431 | 86.4% |
セグメント別事業の状況
情報通信事業は、レガシーPBXの底堅い需要に支えられ受注高は増加したが、前期の大型案件の反動で売上高は6,226百万円(前期6,351百万円、前期比98.0%)に減収となった一方、材料価格高騰分の価格転嫁が進み営業利益は539百万円(前期446百万円、前期比120.9%)と増益になった。照明制御事業は、前期に大型案件の手持ち工事が完工する中で短納期案件の積み上げが進まず売上高490百万円(前期764百万円、前期比64.2%)に減収し、大幅な減収により固定費を賄えなかったことに加え、体制強化のための人員増強や移転費用も重なり営業損益は△99百万円(前期146百万円)の赤字に転落した。不動産事業は売上高60百万円(前期63百万円、前期比95.3%)、営業損益は△1百万円(前期32百万円)となった。
| セグメント | 指標 | 2026/3期 | 2025/3期 |
|---|---|---|---|
| 情報通信 | 売上高(百万円) | 6,226 | 6,351 |
| 情報通信 | 営業利益(百万円) | 539 | 446 |
| 照明制御 | 売上高(百万円) | 490 | 764 |
| 照明制御 | 営業利益(百万円) | △99 | 146 |
| 不動産 | 売上高(百万円) | 60 | 63 |
| 不動産 | 営業利益(百万円) | △1 | 32 |

通期業績予想
2027年3月期の業績見通しは、売上高7,100百万円(当期実績6,777百万円)、営業利益400百万円(当期実績438百万円)、経常利益450百万円(当期実績520百万円)、当期純利益300百万円(当期実績372百万円)を見込む。当期利益率は4.2%(当期実績5.5%)、ROEは4.7%(当期実績6.0%)を想定する。利用料ビジネス(ストックビジネス)は堅調に伸長する一方、工事売上(フロービジネス)は減少を見込み、売上ベースでは微増となる見通し。中長期的な企業価値向上の観点から人材投資をはじめとする各種先行投資を予定しており、2027年3月期も減益となる見込みとしている。
| 項目(百万円) | 2027/3期 予想 | 2026/3期 実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 7,100 | 6,777 |
| 営業利益 | 400 | 438 |
| 経常利益 | 450 | 520 |
| 当期純利益 | 300 | 372 |

株主還元
配当については、連結業績が前回予想を上回ったことおよび財務状況、株主への利益還元等を勘案し、DOE3.5%への引き上げを1年繰り上げ、2026年3月期の1株当たり配当金を76円から82円に6円増額する方針を2026年5月11日に開示した。配当性向は50.3%となる見込み。2027年3月期の配当については、DOE3.5%を基準に1株当たり85円(配当性向64.6%)を予定している。
| 期 | 1株当たり配当金 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2023/3期(実績) | 60円 | 37.2% |
| 2024/3期(実績) | 66円 | 28.4% |
| 2025/3期(実績) | 70円 | 38.2% |
| 2026/3期(予定) | 82円 | 50.3% |
| 2027/3期(予定) | 85円 | 64.6% |

中期経営計画
中期経営計画「Change&Challenge 80th」では、2026年3月期の計画値として売上高6,700百万円、経常利益547百万円、ROE8.5%を掲げていたが、実績は売上高6,777百万円と計画をやや上回った一方、経常利益は520百万円、ROEは6.0%と人材投資の積み増しにより計画を下回った。2027年3月期についても、売上高は中期計画の7,000百万円を上回る7,100百万円を見込む一方、人材育成投資へのさらなる注力により想定以上の費用発生が見込まれるため、経常利益は450百万円、ROEは4.7%と、いずれも中期計画(経常利益611百万円、ROE9.0%)を下回る見通しとしている。

※本記事は神田通信機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。