※本記事はサンテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
サンテックが公表した2026年3月期通期の連結業績は、売上高61,077百万円、営業利益3,014百万円、経常利益3,788百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,766百万円となった。売上高は前期比▲6,781百万円と減少した一方、売上総利益率が前期の11.5%から14.9%へ改善し、利益は前期を上回った。会社は「すべての項目で、修正計画を上回る着地」としており、売上高の達成率は101.8%、営業利益は計画比50.7%増、経常利益は計画比40.3%増となっている。2027年3月期は期初手持工事高900億円を踏まえ売上高74,000百万円と増収を見込む一方、売上総利益率の低下により増収減益の計画としている。
連結業績(2026年3月期 実績)
資料の連結業績概要(単位:百万円)は次のとおり。個別業績は、内線部門が国内・海外ともに工事の進捗遅れもありやや計画未達となったものの、電力部門で期初繰越の大型工事が順調に進捗し修正計画を達成。連結業績はこれに加え、マレーシア現法におけるデータセンター等の大型工事が順調に進捗したことで、売上高が修正計画を10億円上回った。営業利益は、給与改定や職場環境改善等により販管費は増加したものの、施工過程における利益改善が進んだことに加え、海外現法の一部大型工事における追加工事により売上総利益率が改善し、資料は「個別・連結子会社ともに売上総利益率が上昇し、修正計画比10億円増加」と説明している。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2025年3月期 実績 | 前期比 | 2026年3月期 修正計画 | 計画比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 61,077 | 67,859 | ▲6,781 | 60,000 | 1,077 |
| 売上総利益 | 9,125 | 7,779 | 1,346 | 7,900 | 1,225 |
| 売上総利益率 | 14.9% | 11.5% | 3.4pt | 13.2% | 1.7pt |
| 営業利益 | 3,014 | 2,123 | 891 | 2,000 | 1,014 |
| 経常利益 | 3,788 | 2,639 | 1,148 | 2,700 | 1,088 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,766 | 1,748 | 1,017 | 2,000 | 766 |

工事内容別・地域別の状況
工事内容別の受注高は、電力工事で東北支社・大阪支社送電が大型案件を受注し前期比増、空調給排水工事も武蔵野工業で大型案件の受注が複数あり前期比増となり、全体では前期比増加した。一方、売上高は電力工事が東北支社・広島支社送電の期初繰越大型工事の進捗により前期比増加したものの、内線工事が北海道支社や海外現法(マレーシア、ブルネイ、ベトナム、シンガポール、中国)の減少、特にマレーシア現法の前期の反動減により減少し、全体では前期比減少となった(単位:百万円)。
| 工事内容 | 受注高 当期 | 受注高 前期 | 売上高 当期 | 売上高 前期 |
|---|---|---|---|---|
| 内線工事 | 50,172 | 55,867 | 43,777 | 52,814 |
| 電力工事 | 11,810 | 5,232 | 11,751 | 9,485 |
| 空調給排水工事 | 9,024 | 4,683 | 4,975 | 4,978 |
| 機器製作 | 674 | 563 | 572 | 581 |
| 合計 | 71,681 | 66,346 | 61,077 | 67,859 |
海外事業は、受注高が26,817百万円(前期31,392百万円)、売上高が26,126百万円(前期32,943百万円)。東南アジアはタイ現法・シンガポール現法が大型案件の受注により前期比大幅増となった一方、マレーシア現法が施工能力を勘案した対応により前期比大幅減となった。その他アジアは台北支店が大型案件の受注により前期比大幅増となっている。地域別サマリー(外部顧客ベースの受注高・売上高、営業利益は全社費用配賦前)では、日本が受注高44,863百万円・売上高34,951百万円・営業利益3,622百万円、東南アジアが受注高23,360百万円・売上高23,139百万円・営業利益1,317百万円、その他アジアが受注高3,457百万円・売上高2,986百万円・営業利益▲27百万円で、調整額(主として全社費用)は▲1,899百万円。資料は「日本・東南アジアは安定的に営業利益を確保」としている。

2027年3月期 連結業績予想
2027年3月期は、期初手持工事900億円の施工進捗及び当期受注当期完工見込みを踏まえ、売上高740億円を計画。売上総利益率は、個別・連結とも大型工事の設計変更や追加工事が前期比ほど見込めないことから、当期実績14.9%から3.2pt低下の11.7%で計画している。販管費は本社基幹システムの償却完了による減価償却費の減少を加味し、前期比1.5億円減少の59.5億円で計画しており、増収減益の見通しとなる(単位:百万円)。
| 項目 | 2027年3月期 通期予想 | うち1-2Q予想 | うち3-4Q予想 | 2026年3月期 通期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 74,000 | 32,000 | 42,000 | 61,077 | 12,922 |
| 売上総利益 | 8,650 | 3,800 | 4,850 | 9,125 | ▲475 |
| 営業利益 | 2,700 | 1,000 | 1,700 | 3,014 | ▲314 |
| 経常利益 | 3,200 | 1,300 | 1,900 | 3,788 | ▲588 |

株主還元
第14次中期経営計画の資本政策では、安定した財務基盤の堅持と成長投資への必要資金を確保したうえで適切な株主還元を行うとし、配当性向30%を目途、DOE2.0%以上の確保を基本方針として財務状況や業績に応じて柔軟に対応するとしている。2026年3月期の1株当たり配当金は65円(配当性向36.1%、DOE3.1%)。2027年3月期は第14次中期経営計画の資本政策等を踏まえ、55円の配当予想としている。
| 項目 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金(円) | 30 | 30 | 40 | 65 | 55 |
| 配当総額(百万円) | 484 | 460 | 614 | 998 | 844 |
| 配当性向(%) | 102.1 | ー | 35.1 | 36.1 | 36.7 |
| DOE(%) | 1.6 | 1.6 | 2.1 | 3.1 | 2.5 |

第14次中期経営計画・長期ビジョン
2038年の設立90周年に向けた長期ビジョンとして、インテグリティを重んじた企業活動を基盤に、グローバルな事業展開と事業基盤の拡充による持続的成長を目指すとしている。その1stステップとなる第14次中期経営計画はメインテーマを「より堅固な事業基盤の構築」とし、2029年3月期の連結業績目標として売上高700億円、売上総利益率14.5%、営業利益30億円、経常利益35億円を掲げる。重点施策には、ソフトパワーの総合的な強化と生産性の向上、成長投資の積極的実行、健全かつ適切な内部統制体制とその有効性の堅持、ステークホルダーと共に築く持続可能な成長を挙げ、サステナビリティ推進の主要目標として温室効果ガス2025年度比▲15%、Myじんけん宣言の表明、健康経営優良法人認定の取得を設定している。営業・受注戦略ではデータセンター・半導体工場案件への取り組みやZEB・省エネルギー関連案件の受注推進、送電線工事の強化などを掲げている。
※本記事はサンテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。