東亜建設工業

東亜建設工業、2026年3月期は売上高3,586億円 営業利益241億円で過去最高を更新

決算サマリー 2026.08.11
東亜建設工業、2026年3月期は売上高3,586億円 営業利益241億円で過去最高を更新

※本記事は東亜建設工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

東亜建設工業は2026年3月期通期決算を発表した。連結売上高は3,586億円(前年度比8.5%増)、営業利益は241億円(同17.3%増)、経常利益は246億円(同22.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は193億円(同29.9%増)となり、資料は連結ベースの売上高・営業利益・経常利益・当期純利益において過去最高を更新したとしている。単体の受注高は3,387億円(同4.3%減)。ROEは17.4%と前年度から2.7ポイント上昇した。2027年3月期は売上高3,600億円(同0.4%増)を見込む一方、営業利益211億円(同12.8%減)と期首時点では減益予想としている。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は、国内土木および海外において大型案件が順調に進捗し前年度比8.5%の増収。営業利益は、主に国内建築と海外における損益改善に伴い前年度比17.3%の増益となった。受注高(単体)は、国内土木および国内建築において高水準で推移したものの、海外において前年度を下回ったことにより前年度比4.3%減少した。

項目2026年3月期2025年3月期前年度比
受注高(単体)3,387億円3,537億円△ 4.3%
売上高(連結)3,586億円3,304億円8.5%
売上総利益418億円349億円19.7%
一般管理費176億円143億円23.1%
営業利益241億円206億円17.3%
経常利益246億円200億円22.6%
税引前利益256億円209億円22.3%
当期純利益※193億円149億円29.9%
純資産1,179億円1,078億円9.3%
ROE17.4%14.7%2.7ポイント

※連結は「親会社株主に帰属する当期純利益」。単体は売上高3,431億円(前年度比8.0%増)、営業利益224億円(同21.0%増)、経常利益227億円(同27.1%増)、当期純利益181億円(同34.0%増)、ROE19.4%。

2026年3月期 通期決算実績(連結・単体の損益計算書サマリー)
出典:東亜建設工業 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.4

報告セグメント別の状況

資料によると、2026年3月期第3四半期より従来単体ベースで開示していた数値を連結ベースに変更している。売上高は、国内土木が大型港湾工事を中心に手持工事が順調に進捗し1,560億円(前年度比10.6%増)、海外は東南アジア、アフリカの大型案件が順調に進捗し923億円(同40.5%増)となった。国内建築は大型案件が竣工した一方、当期受注した大型物流施設の施工が本格化していない段階のため942億円(同14.6%減)。セグメント利益(営業利益)は、海外が完成期を迎えたアフリカの大型工事の損益改善が大きく寄与し75億円(同77.9%増)、国内建築は受注時採算が改善された案件比率の高まりと設計変更獲得により81億円(同27.2%増)となった。

セグメント売上高(2026年3月期)売上高(2025年3月期)営業利益(2026年3月期)営業利益(2025年3月期)
国内土木1,560億円1,410億円137億円131億円
国内建築942億円1,103億円81億円64億円
海外923億円657億円75億円42億円
建設事業計3,425億円3,172億円294億円238億円
その他161億円132億円16億円21億円
調整額△ 68億円△ 53億円
合計3,586億円3,304億円241億円206億円
【連結】報告セグメント別 売上高・損益実績
出典:東亜建設工業 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.6

単体の事業分野別受注実績は、国内土木1,575億円(前年度比14.8%増)、国内建築1,014億円(同11.7%増)、海外735億円(同38.5%減)。国内土木の官公庁は港湾工事を中心に新規受注が積み上がり大型港湾工事等の設計変更を獲得、民間はカーボンニュートラル関連施設の港湾工事等を複数受注し、いずれも前年度実績を上回った。海外は前年度実績を下回ったものの700億円台の高水準を維持し、東南アジアの大型港湾工事で大型の設計変更を獲得した。

2027年3月期 通期見通し

前年度より繰り越す手持高(単体)5,090億円を着実に施工していくことで売上高は微増の見込み。売上総利益はほぼ前年並みを見込むものの、積極的な人材への投資やDX投資などにより営業利益は減益となる見通し。受注高(単体)は、国土強靭化や防衛費の増強など市場環境は極めて良好であるものの、豊富な手持工事を消化させていくことを優先させることから減少を見込む。資料は、期首時点では減益予想であるものの、設計変更獲得に注力するなど更なる利益の向上に取り組むとしている。

項目2027年3月期 見通し2026年3月期 実績前年度比
受注高(単体)2,920億円3,387億円△ 13.8%
売上高(連結)3,600億円3,586億円0.4%
売上総利益406億円418億円△ 3.0%
一般管理費195億円176億円10.4%
営業利益211億円241億円△ 12.8%
経常利益208億円246億円△ 15.5%
当期純利益※145億円193億円△ 25.1%

※連結は「親会社株主に帰属する当期純利益」。セグメント別の売上高見通しは国内土木1,670億円(前年度比7.0%増)、国内建築910億円(同3.4%減)、海外850億円(同7.9%減)、その他170億円(同5.5%増)。

2027年3月期 業績見通し(連結・単体)
出典:東亜建設工業 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.11

株主還元

2026年3月期は、業績及び財政状況等を鑑み、期末配当を1株当たり62円(うち特別配当23円)とし、年間配当は中間配当38円を加えて1株当たり100円に増配した(直近の配当予想比+8円)。2027年3月期の年間配当金は、中間配当38.5円、期末配当38.5円を合わせ1株当たり77円を予定している。なお、2024年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っており、金額は当該株式分割の影響を考慮したもの。

項目2026年3月期2027年3月期(予定)
中間配当38円38.5円
期末配当62円(うち特別配当23円)38.5円
年間配当100円77円
配当性向40.3%40%以上(予定)
1株当たり配当金と配当性向の推移
出典:東亜建設工業 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.14

中期経営計画〈2026-2028〉

中期経営計画〈2026-2028〉の最終年度である2028年度の業績目標は、売上高3,800億円、営業利益215億円、当期純利益140億円。財務KPIはROE10%以上、配当性向40%以上、自己資本比率35%程度、D/Eレシオ0.7以下(目安)としている。さらに2035年度には売上高5,000億円・営業利益300億円を目指し、連結従業員数を2025年度の2,145名から2,800名へ拡大する計画を示した。

キャッシュアロケーションでは、中期経営計画期間(2026-2028年度)3年累計の投資計画額を500億円(M&A投資枠は別枠、うち期間費用170億円)に拡充し、経営基盤強化250億円、成長投資250億円を配分する。株主還元は150億円+αとし、自己株式取得は今後の事業環境や財務状況を踏まえて機動的に実施するとしている。また、2026年3月末の政策保有株式残高(みなし保有含まず)は14銘柄23.9億円の売却を実施したものの株価上昇により前年度比5億円増の130億円となり、当中期経営期間内に対連結純資産比率10%未満とする方針を掲げている。

※本記事は東亜建設工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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