※本記事はオーテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社オーテック(証券コード1736)は、2026年6月10日に2026年3月期の決算説明会資料を公表した。売上高は33,722百万円(前期比7.3%増)、営業利益は5,084百万円(同26.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,626百万円(同26.2%増)となった。受注高(環境システム事業のうち自動制御機器等の販売を除く)は23,337百万円(同23.5%増)。資料では「売上総利益率の向上により、営業利益及び当期純利益は順調に拡大した」「良好な市場環境により、受注高についても順調に増加」と説明されている。2027年3月期は売上高34,500百万円、営業利益5,400百万円を予想する。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上総利益は10,564百万円(前期比15.1%増)と、売上高の伸び(7.3%増)を上回って拡大した。販売費及び一般管理費は5,480百万円(同6.3%増)にとどまり、営業利益は5,084百万円、経常利益は5,358百万円(同26.9%増)となった。1株当たり当期純利益は234円06銭、1株当たり純資産は1,712円12銭。金額はいずれも百万円単位(資料表記)。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2025年3月期 実績 | 前期比増減率 |
|---|---|---|---|
| 受注高 ※1 | 23,337 | 18,896 | 23.5% |
| 売上高 | 33,722 | 31,424 | 7.3% |
| 売上総利益 | 10,564 | 9,178 | 15.1% |
| 販売費及び一般管理費 | 5,480 | 5,153 | 6.3% |
| 営業利益 | 5,084 | 4,024 | 26.3% |
| 営業外損益 | 273 | 197 | - |
| 経常利益 | 5,358 | 4,222 | 26.9% |
| 特別損益 | △36 | △69 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,626 | 2,874 | 26.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 234円06銭 | 186円10銭 | - |
| 1株当たり純資産 | 1,712円12銭 | 1,444円28銭 | - |
※1 受注高は環境システム事業のうち自動制御機器等の販売を除いたものを計上(資料注記)。

営業利益の増減要因は、売上高の増加による売上総利益の増加が671百万円、利益率の向上による売上総利益の増加が714百万円のプラス要因、人件費の増加が233百万円、その他販管費の増加が92百万円のマイナス要因で、差引1,060百万円の増益となった。キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローが4,617百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△1,246百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△1,371百万円で、現金等は8,341百万円から10,340百万円へ1,999百万円増加した。総資産は393億円(前期末346億円)。
セグメント別の状況
主力の環境システム事業は、売上高21,708百万円(前期比8.6%増)、営業利益6,075百万円(同26.8%増)。資料は「前期の繰越受注が増加したことに加え、好調な市況により新規受注も順調に推移」「受注率の改善と原価管理を徹底したことにより、収益性が向上」と説明している。管工機材事業は、大型案件の受注など設備販売が好調で売上高12,013百万円(同5.1%増)となった一方、資材価格の高騰や厳しい価格競争が継続し、売上原価上昇分を価格転嫁しきれず80百万円の営業損失を計上した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 環境システム事業 | 売上高 | 21,708 | 19,992 | 8.6% |
| 管工機材事業 | 売上高 | 12,013 | 11,431 | 5.1% |
| 計 | 売上高 | 33,722 | 31,424 | 7.3% |
| 環境システム事業 | 営業損益 | 6,075 | 4,789 | 26.8% |
| 管工機材事業 | 営業損益 | △80 | 64 | - |
| 調整額 | 営業損益 | △910 | △830 | - |
| 計 | 営業損益 | 5,084 | 4,024 | 26.3% |

環境システム事業の工種別では、受注工事高が23,337百万円(前期比23.5%増)、完成工事高が20,921百万円(同6.8%増)、繰越工事高が13,124百万円(同22.6%増)となった。用途別受注工事高では、首都圏を中心とした都市再開発プロジェクトが好調でオフィス/商業施設が7,478百万円(前期5,901百万円)へ増加した一方、工場施設は前期に大型案件を複数受注した反動で7,212百万円(前期8,556百万円)へ減少したが、資料は「引き続き引き合いは旺盛」としている。
| 環境システム事業 工種別 | 2026年3月期 実績 | 2025年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 |
|---|---|---|---|
| 受注工事高 | 23,337 | 18,896 | 23,000 |
| 完成工事高 | 20,921 | 19,592 | 21,300 |
| 繰越工事高 | 13,124 | 10,708 | 14,824 |
2027年3月期 業績予想
2027年3月期は、売上高34,500百万円(前期比2.3%増)、営業利益5,400百万円(同6.2%増)、経常利益5,700百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,800百万円(同4.8%増)を見込む。受注高は23,000百万円(同1.5%減)と前年同等を見込み、資料は「工場施設やオフィス需要が活況であり、中長期的な増加基調は維持する見通し」と説明している。セグメント別では管工機材事業の営業損益が100百万円と黒字転換を計画する。
| 項目 | 2027年3月期 予想 | 2026年3月期 実績 | 前期比増減率 |
|---|---|---|---|
| 受注高 ※1 | 23,000 | 23,337 | △1.5% |
| 売上高 | 34,500 | 33,722 | 2.3% |
| 環境システム事業 | 22,000 | 21,708 | 1.3% |
| 管工機材事業 | 12,500 | 12,013 | 3.9% |
| 営業利益 | 5,400 | 5,084 | 6.2% |
| 環境システム事業 | 6,200 | 6,075 | 2.0% |
| 管工機材事業 | 100 | △80 | - |
| 調整額 | △900 | △910 | - |
| 経常利益 | 5,700 | 5,358 | 6.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,800 | 3,626 | 4.8% |
| 1株当たり当期純利益 | 245円25銭 | 234円06銭 | - |

株主還元
配当方針は、株主還元を経営の重要課題とし、経営基盤の強化および持続的な成長投資の両立を図りつつ、安定的・継続的な配当を実施するとしている。基準は連結配当性向40%以上またはDOE4.8%以上のいずれか高い方を適用する。2027年3月期は普通株式1株につき年間配当98円(中間49円、期末49円)を予定している。なお2025年4月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施している。

中長期の経営ビジョン・トピック
第4次中期経営計画について資料は「国内の設備投資は堅調に推移しており、利益率の改善効果も相まって、第4次中期経営計画は好調に進捗しています」としている。経営数値目標は2028年3月期に売上高35,000百万円、営業利益4,300百万円、ROEは10%以上を継続。2026年3月期のROEは14.8%(前期13.6%)、PBRは1.37倍(同1.00倍)となった。資本コストや株価を意識した経営に向け、サステナブル建築(ZEB、カーボンニュートラル)に貢献する事業の推進、専門商社機能と提案営業の強化による高収益構造への改革などを方針に掲げる。
トピックとしては、首都圏エリアの試運転調整およびメンテナンス体制強化を目的に有限会社ケー・ティー・エスの株式を取得し子会社化したほか、2026年7月に本社およびインターセントラルオフィスを移転する。2025年12月22日に移転した東関東支店新社屋(茨城県つくば市、地上3階建・延床面積約1,127㎡)は、BELSによる『ZEB認証』を取得し、一次エネルギー消費量102%削減を達成した。サステナビリティ面では2025年度のCDP気候変動スコア「B」を取得し、Scope1・2における第三者保証の取得準備やScope3排出量の算定を進めている。DX面では自社の情報資産を活用したAIを導入し、施工要領書データの活用や施工図内の機器部品の自動認識に取り組んでいる。
※本記事はオーテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。