※本記事は東急建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東急建設の2026年3月期は、連結売上高341,181百万円(前期比+16.4%)で過去最高を達成した。営業利益は16,306百万円(前期比+84.5%、期初計画比+71.6%)、経常利益は17,552百万円(前期比+80.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,390百万円(前期比+101.9%、期初計画比+83.4%)と大幅増益となった。建築・土木ともに大型工事の進捗と採算改善が業績を押し上げたほか、政策保有株式や固定資産の売却による特別利益も寄与した。2027年3月期は営業増益、受注高は過去最高を見込む。
連結業績(当期 実績)
売上高は341,181百万円(前期比+16.4%)、売上総利益は37,643百万円(前期比+31.1%)となった。営業利益は16,306百万円(前期比+84.5%、期初計画比+71.6%)、経常利益は17,552百万円(前期比+80.9%)。親会社株主に帰属する当期純利益は13,390百万円(前期比+101.9%、期初計画比+83.4%)で、建築の完成工事高増加・土木の利益率改善による完成工事総利益の増加に加え、政策保有株式売却益・固定資産売却益の計上等が押し上げ要因となった。販売費及び一般管理費は人的資本投資の増加等により21,336百万円(前期比+7.3%)に増加した。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 341,181百万円 | 293,139百万円 | +16.4% |
| 売上総利益 | 37,643百万円 | 28,716百万円 | +31.1% |
| 営業利益 | 16,306百万円 | 8,839百万円 | +84.5% |
| 経常利益 | 17,552百万円 | 9,701百万円 | +80.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,390百万円 | 6,631百万円 | +101.9% |

セグメント別(建築・土木)の状況
個別ベースで、建築の完成工事高は235,071百万円(前期比+22.6%)、完成工事総利益は19,539百万円(前期比+25.8%、利益率8.3%)となり、複数の大型工事の進捗により2千億円台の水準を確保した。土木の完成工事高は74,350百万円(前期比+9.2%)、完成工事総利益は12,484百万円(前期比+60.9%、利益率16.8%)で、長工期工事における追加工事・設計変更の獲得により利益額・率ともに過去最高を達成した。不動産事業等売上高は保有物件の売却により6,724百万円(前期比+65.4%)となった。個別受注高は建築303,808百万円(前期比+7.0%)、土木105,136百万円(前期比+8.2%)で、建設事業計は408,944百万円(前期比+7.3%)と昨年度に続き過去最高を更新した。
| 区分 | 指標 | 2026年3月期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 建築 | 完成工事高 | 235,071百万円 | +22.6% |
| 建築 | 完成工事総利益 | 19,539百万円 | +25.8% |
| 土木 | 完成工事高 | 74,350百万円 | +9.2% |
| 土木 | 完成工事総利益 | 12,484百万円 | +60.9% |
| 不動産事業等 | 売上高 | 6,724百万円 | +65.4% |

通期業績予想
2027年3月期は連結売上高334,000百万円(前期比△2.1%)、営業利益16,500百万円(前期比+1.2%)を計画する。低採算工事の影響一巡による好採算工事比率の向上が営業増益の主因で、営業利益165億円は必達水準と位置付ける。経常利益は16,800百万円(前期比△4.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は営業外収益・特別利益の減少や税金費用の増加を見込み11,000百万円(前期比△17.9%)とする。個別受注高は486,500百万円(前期比+19.0%)で3期連続の過去最高を見込む。なお、中東情勢等の影響については合理的な算定が困難なため業績予想に織り込んでいない。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 受注高(個別) | 4,865億円 | 4,089億円 |
| 売上高 | 334,000百万円 | 341,181百万円 |
| 営業利益 | 16,500百万円 | 16,306百万円 |
| 経常利益 | 16,800百万円 | 17,552百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11,000百万円 | 13,390百万円 |

株主還元
自己資本配当率(DOE)4.0%以上を基本方針とする。2026年3月期の1株当たり年間配当金は、当初予想の39円から40円へ増配(中間配当金19円、期末配当金21円)し、前期比2円の増配となった。2027年3月期は3円増配の年間43円を予定する。
| 項目 | 2025年3月期(実績) | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 38円 | 40円(中間19円・期末21円) | 43円 |

中期経営計画・トピック
長期経営計画「To zero, from zero.」の2026年5月ローリングでは、2030年度に連結営業利益220億円以上、営業利益率5.0%以上、ROE10.0%以上、自己資本比率45%程度を目標とする。2026年3月期実績はROE12.6%、自己資本比率35.9%、D/Eレシオ0.32倍。政策保有株式は2026年3月末時点で連結純資産比率9.4%となり、2030年度目標の10%以下を前倒しで達成した。株主資本コストはCAPMによる推計で5.5〜6.5%とし、投資家との対話からより高い期待収益率が求められていると認識している。また、2026年6月下旬開催予定の定時株主総会において、久田浩司氏が新たに代表取締役社長に就任し、現社長の寺田光宏氏は代表取締役会長に就任するとともに、監査等委員会設置会社への移行を予定する。
※本記事は東急建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。