※本記事は三井松島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三井松島ホールディングスは2026年3月期の通期決算説明資料を公表した。売上高は65,468百万円(前年同期比+8.1%)、営業利益は9,573百万円(同+25.7%)と増収増益となった。一方、親会社株主当期純利益は6,716百万円(同▲22.3%)と減益で、資料は2025年3月期に石炭事業に係る権益譲渡益+2,720百万円等を計上したこと、2026年3月期は太陽光発電事業譲渡益+850百万円、三井松島リソーシス株式譲渡損▲700百万円等を計上したことを要因として挙げている。2027年3月期は売上高68,000百万円、営業利益9,700百万円、親会社株主当期純利益7,100百万円を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は65,468百万円(+4,893百万円)。資料は増収要因として、ジャパン・チェーン・ホールディングス(産業用製品)等の売上増加、エム・アール・エフ(金融その他)の子会社化による増収を挙げている。営業利益は9,573百万円(+1,957百万円)、のれん償却前営業利益は10,750百万円(+1,980百万円)、経常利益は9,944百万円(+1,495百万円)となった。親会社株主当期純利益は6,716百万円(▲1,929百万円)。なお、のれん償却前営業利益とは、企業買収によって生じるのれんの償却額を除外して算出される営業利益とされている。(単位:百万円)
| 項目 | 2026/3期 | 2025/3期 | 増減額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 65,468 | 60,574 | +4,893 |
| 営業利益 | 9,573 | 7,615 | +1,957 |
| (のれん償却前営業利益) | (10,750) | (8,769) | (+1,980) |
| 経常利益 | 9,944 | 8,448 | +1,495 |
| 親会社株主当期純利益 | 6,716 | 8,645 | ▲1,929 |
連結貸借対照表では、資産合計が127,921百万円(前期末比+10,293百万円)となり、固定資産はMM Investments等の投資有価証券増加+10,451百万円により53,528百万円へ増加した。負債合計は72,120百万円(+19,974百万円)で、自己株式取得等に伴う長期借入金の増加+15,368百万円により固定負債が22,638百万円に拡大。純資産合計は55,800百万円(▲9,680百万円)で、自己株式取得による減少▲18,050百万円、親会社株主当期純利益+6,716百万円が主な増減要因。有利子負債は50,237百万円(+18,474百万円)、ネット有利子負債は44,536百万円(+21,746百万円)、自己資本比率は43.5%(▲12.0pt)となった。
セグメント別の状況
セグメントは生活消費財、産業用製品、金融その他の3区分。生活消費財は売上高27,124百万円(+334百万円)、セグメント利益2,459百万円(+85百万円、のれん償却前3,088百万円)。産業用製品は売上高33,255百万円(+3,615百万円)、セグメント利益5,061百万円(+1,231百万円、のれん償却前5,509百万円)。金融その他は売上高5,151百万円(+945百万円)、セグメント利益2,052百万円(+640百万円、のれん償却前2,152百万円)となった。なお、MM Investments株式会社の上場株式運用益はセグメント利益には含まれず、経常利益・特別利益に計上されており、2024年8月の設立以来の含み益込みIRR(税引前)は48%と記載されている。セグメント間の内部売上高または振替高の調整(▲62百万円)を行っているため、セグメント別合計値と連結損益計算書の売上高は一致しない。(単位:百万円)
| セグメント | 指標 | 2026/3期 | 2025/3期 | 前年差 |
|---|---|---|---|---|
| 生活消費財 | 売上高 | 27,124 | 26,789 | +334 |
| 生活消費財 | セグメント利益 | 2,459 | 2,373 | +85 |
| 生活消費財 | (のれん償却前) | (3,088) | (3,002) | (+85) |
| 産業用製品 | 売上高 | 33,255 | 29,640 | +3,615 |
| 産業用製品 | セグメント利益 | 5,061 | 3,829 | +1,231 |
| 産業用製品 | (のれん償却前) | (5,509) | (4,279) | (+1,230) |
| 金融その他 | 売上高 | 5,151 | 4,206 | +945 |
| 金融その他 | セグメント利益 | 2,052 | 1,412 | +640 |
| 金融その他 | (のれん償却前) | (2,152) | (1,487) | (+665) |

2027年3月期 連結業績予想
2027年3月期は売上高68,000百万円(+2,532百万円)、営業利益9,700百万円(+127百万円、のれん償却前営業利益10,800百万円)、経常利益10,000百万円(+56百万円)、親会社株主当期純利益7,100百万円(+384百万円)を計画する。資料は、売上・営業利益は各セグメントでの増収等により前期実績対比で増収増益、経常利益・純利益はMM Investments株式会社による受取配当金の増加や前期に株式譲渡損を計上したことにより増益と説明している。1株当たり配当額は74円(前期64円、+10円)の計画。なお、2025年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っており、配当額は分割後の株式数を基準としている。また、中東地域の不安定化を背景にエネルギーおよび原材料の供給ならびに価格動向は不透明な状況が続いており、その影響を引き続き注視するとしている。(単位:百万円)
| 項目 | 2027/3期 予想 | 2026/3期 実績 | 増減額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 68,000 | 65,468 | +2,532 |
| 営業利益 | 9,700 | 9,573 | +127 |
| (のれん償却前営業利益) | (10,800) | (10,750) | (+51) |
| 経常利益 | 10,000 | 9,944 | +56 |
| 親会社株主当期純利益 | 7,100 | 6,716 | +384 |
| 1株当たり配当額(円) | 74円 | 64円 | +10円 |

セグメント別予想では、生活消費財が売上高28,000百万円(+876百万円)、セグメント利益2,300百万円(▲159百万円、のれん償却前2,900百万円)で、各社受注好調等により増収となるものの、株式会社明光商会における研究開発費の増加等により前期実績対比で減益を見込む。産業用製品は売上高35,400百万円(+2,145百万円)、セグメント利益5,500百万円(+439百万円、のれん償却前5,900百万円)で、株式会社ジャパン・チェーン・ホールディングスや三生電子株式会社、CST株式会社等の受注好調により増収増益の見通し。金融その他は売上高4,600百万円(▲551百万円)、セグメント利益1,900百万円(▲152百万円、のれん償却前2,000百万円)で、2026年3月期のMMエナジー株式会社および三井松島リソーシス株式会社の譲渡に伴い減収減益を見込む。

株主還元
株主還元方針は「累進配当」を基本方針とし、M&A等による利益成長を通じて1株当たり年間配当額の持続的な向上を目指すとしている。配当性向は40%(目安)。2026年3月期は当期純利益67億円に対し配当総額25億円(64円/株)、2027年3月期は当期純利益71億円に対し配当総額29億円(74円/株)を計画し、中期経営計画最終年度の2030年3月期は当期純利益100億円以上に対し配当総額40億円以上(100円以上/株)を掲げる。なお1株当たり配当は2026年3月期末の配当対象株式数を基に算出されている。株主優待制度については、2026年3月31日現在の株主名簿に記載された株主に対し、ケイエムテイのプレミアムペットフードご優待券、レストランご優待券(3,000円/枚)、花菱の商品ご優待券を所有株式数に応じて贈呈するとしている。
| 期 | 当期純利益 | 配当総額 | 1株当たり配当額 |
|---|---|---|---|
| 2025/3期 | 86億円 | 15億円 | 26円/株 |
| 2026/3期 | 67億円 | 25億円 | 64円/株 |
| 2027/3期(予想) | 71億円 | 29億円 | 74円/株 |
| 2030/3期(計画・中計最終年度) | 100億円以上 | 40億円以上 | 100円以上/株 |

「経営戦略2024」の振り返りと中期経営計画2030
2024年5月に公表した「経営戦略2024」は、M&A投資および資本政策の着実な実行により1年前倒しで早期達成したとしている。2024年3月期末のネット現預金216億円を今後3年間でM&A投資もしくは株主還元に積極的に充当する方針に対しては、2026年3月までにM&A投資140億円、株主還元247億円を実施。2027年3月期までに当期純利益50億円以上を継続的に計上できる収益構造をM&Aにより構築する目標に対しては、2025年3月期・2026年3月期ともに当期純利益50億円超を達成した。
新中期経営計画「中期経営計画2030」(2026~2030)では、「キラリと光る確かな技術力をもつニッチトップ企業のM&Aを推進し、日本のものづくりを100年先まで守り育てるプロ企業の集合体を目指す」を掲げる。財務目標は2030年3月期に連結当期純利益100億円以上。成長戦略は、①「ニッチ・安定・わかりやすい」の投資方針を軸としたM&Aによる連続的な成長、②上場株式投資による収益源の多角化(割安な株式への長期純投資によりTOPIX以上のパフォーマンスを目指す)、③グループ会社による着実な収益拡大の3点で、これらに総額400億円程度の投資を想定している。当期純利益の成長イメージは、2026年3月期67億円、2027年3月期71億円から2030年3月期100億円へと拡大する姿を示している。
※本記事は三井松島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。