※本記事は住石ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
住石ホールディングスが2026年5月15日に公表した2026年3月期 通期 決算説明資料によると、当期の連結売上高は10,658百万円(前年増減393百万円、前年増減率3.8%)、営業利益は329百万円(同281百万円、582.1%)となりました。売上高は石炭事業の底堅い需要に支えられほぼ前年度並みで着地し、営業利益は石炭事業の増益を主因として前年度比大幅増益となっています。一方、経常利益は2,794百万円(同△1,917百万円、△40.7%)、親会社に帰属する当期純利益は2,638百万円(同△1,557百万円、△37.1%)と減益で、会社側は豪州ワンボ社からの受取配当金の減少(前年度4,626百万円、当年度2,401百万円)を要因として挙げています。一株当たり配当額は期初予想比+5円の20円となりました。
連結業績(2026年3月期 実績)
全社業績の概要は、売上高10,658百万円(前期10,264百万円)、営業利益329百万円(同48百万円)、経常利益2,794百万円(同4,711百万円)、親会社に帰属する当期純利益2,638百万円(同4,195百万円)です。営業段階では前年度比582.1%の増益となった一方、営業外収益に計上される豪州ワンボ社からの受取配当金が前年度の4,626百万円から当年度2,401百万円へ減少したことで、経常利益は△40.7%、当期純利益は△37.1%となりました。一株当たり配当額は20円(配当性向45.3%)で、前期の30円(配当性向42.8%)から減少しています。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,658百万円 | 10,264百万円 | 393百万円(3.8%) |
| 営業利益 | 329百万円 | 48百万円 | 281百万円(582.1%) |
| 経常利益 | 2,794百万円 | 4,711百万円 | △1,917百万円(△40.7%) |
| 親会社に帰属する当期純利益 | 2,638百万円 | 4,195百万円 | △1,557百万円(△37.1%) |
| 一株当たり配当額 | 20円(配当性向45.3%) | 30円(配当性向42.8%) | - |
| 豪州ワンボ社からの受取配当金 | 2,401百万円 | 4,626百万円 | - |
事業別の状況
事業区分は石炭、ダイヤ、採石の3区分です。石炭事業は石炭ヤードの有効活用施策が奏功し大幅増益、ダイヤ事業は主要販売先の在庫調整による売上減、多結晶ダイヤモンドの自社製造設備増強に向けた整備コスト等により減益、採石事業は高価格帯製品の販売が伸びたこと、及び生産性向上による原価率の改善により増益となりました。事業区分合計の売上高は10,658百万円(前期10,264百万円)、営業利益は800百万円(同588百万円)、セグメント利益は736百万円(同646百万円)です。なお、事業内容をより明確に表現するため、当連結会計年度末より従前の「新素材事業」を「ダイヤ事業」に名称変更しており、名称のみの変更でセグメント情報に与える影響はないと説明されています。
| 事業区分 | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| 石炭 | 売上高 | 9,954百万円(4.1%) | 9,558百万円 |
| 石炭 | 営業利益(セグメント利益) | 634百万円(551百万円) | 413百万円(469百万円) |
| ダイヤ | 売上高 | 267百万円(△3.7%) | 278百万円 |
| ダイヤ | 営業利益(セグメント利益) | 48百万円(66百万円) | 70百万円(70百万円) |
| 採石 | 売上高 | 436百万円(1.7%) | 429百万円 |
| 採石 | 営業利益(セグメント利益) | 117百万円(120百万円) | 104百万円(107百万円) |
| 合計 | 売上高 | 10,658百万円(3.8%) | 10,264百万円 |
| 合計 | 営業利益(セグメント利益) | 800百万円(736百万円) | 588百万円(646百万円) |

2027年3月期 通期業績予想
2027年3月期の通期予想は、売上高9,400百万円(前年増減△1,258百万円、△11.8%)、営業利益300百万円(同△29百万円、△8.8%)、経常利益1,800百万円(同△994百万円、△35.6%)、親会社に帰属する当期純利益1,600百万円(同△1,038百万円、△39.4%)です。売上高は石炭価格が安定的に推移し底堅い需要が継続することを想定して前年度比横ばいの見込み、営業利益はダイヤ事業・採石事業が増益計画ながら主力の石炭事業で顧客の燃料転換や貯炭スペースの運用効率低下により減益見込みとしています。経常利益及び当期純利益は、豪州ワンボ社における坑内掘りの生産終了により受取配当金の減少が予想され、減益の見込みです。一株当たり配当額予想は、継続的・安定的な配当額とすべく15円(配当性向56.1%)としています。
| 項目 | 2027年3月期 予想 | 2026年3月期 実績 | 前年増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,400百万円 | 10,658百万円 | △1,258百万円(△11.8%) |
| 営業利益 | 300百万円 | 329百万円 | △29百万円(△8.8%) |
| 経常利益 | 1,800百万円 | 2,794百万円 | △994百万円(△35.6%) |
| 親会社に帰属する当期純利益 | 1,600百万円 | 2,638百万円 | △1,038百万円(△39.4%) |
| 一株当たり配当額 | 15円(配当性向56.1%) | 20円(配当性向45.3%) | - |

株主還元
株主還元方針は、配当性向40%以上を目安に継続的かつ安定的な配当を実施することを基本方針とし、機動的な自己株式取得を含め株主還元の充実を図るというものです。従来は定量基準の方針なしとしていましたが、配当性向40%目安へと方針を変更しています。2027年3月期の一株当たり配当額予想は、豪州ワンボ社からの受取配当金の減少など不透明な事業環境が続くなか、この基本方針に従い15円としています。
| 決算期 | 一株当たり配当額 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2025年3月期 | 30円 | 42.8% |
| 2026年3月期 | 20円 | 45.3% |
| 2027年3月期(予想) | 15円 | 56.1% |

中期経営計画の進捗状況
同社は2025年5月に中期経営計画(2025年度~2027年度)を公表しており、2027年度(2028年3月期)に営業利益500百万円、経常利益2,400百万円、ROE8%以上を目指すとしていました。2026年3月期の営業利益329百万円は期初計画を大きく上回り、豪州ワンボ社からの受取配当金も期初予想を上回ったため経常利益も期初計画を上回りました。中計最終年度の営業利益目標は当初数値から変更ありませんが、経常利益については豪州ワンボ社における坑内掘りの生産終了により受取配当金予想を見直した結果、目標数値を当初の2,400百万円から2,000百万円へ見直しています。ROEは2027年度において目標数値8%に届かない見通しながら、継続して取り組むとしています。成長投資は2027年度までの3年間で30億円の枠を設定し、中計初年度である2025年度の投資決定額は6億円(石炭事業240百万円、ダイヤ事業180百万円、採石事業65百万円、新規事業等115百万円)で、主として各事業の既存設備へのメンテナンス投資、M&A投資及び人材投資に充当しました。

各事業の取組みと新規事業
石炭事業は、2025年度にNICC(新居浜コールセンター)の貯炭スペースの有効活用を徹底し、電力会社等の大口需要家からの追加受注を通じて収益を極大化したほか、直販需要家向け受注増と既存コールヤードでの新規顧客向けリサイクル燃料の取扱いを獲得しました。2026年度はNICCでの中継取引の減少を主要因として売上高および営業利益が前年度実績を下回る見込みですが、再販及び直販取引の推進等を通じて収益力強化を図ります。ダイヤ事業は、多結晶ダイヤの国内増産体制に向けた本社管理棟の改修及び人材投資、トラストウェル社との資本業務提携開始(持分法適用)による営業体制の強化を実施しました。トラストウェル社は2025年度・2026年度は持分法処理で取込み、2027年度以降は連結子会社化の予定です。採石事業は、原燃関連施設や風力発電工事など下北半島エリアへの積極的な営業活動による受注の安定化と、砕石品質を維持した原価低減が奏功しました。新規事業では成長著しい映像コンテンツ産業への取組みを開始し、2025年度は有力企業との関係を構築するとともに、複数のアニメ・実写映画の製作委員会への参画を決定しています。
※本記事は住石ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。