※本記事はタクマが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社タクマの2026年3月期通期は、受注高が3,330億26百万円(前期比35.2%増)となり、期首目標の2,500億円を大幅に上回って2期連続で過去最高を更新した。売上高は1,656億20百万円(同9.6%増)、営業利益は154億9百万円(同13.9%増)と増収増益で、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上もあり137億32百万円(同32.1%増)と2期連続で過去最高を更新した。2027年3月期は受注高が前期の反動で2,000億円に減少する見通しだが、売上高1,910億円、営業利益178億円、当期純利益154億円を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
受注面では、ごみ処理プラントの更新案件を5件、基幹改良工事2件などを受注し、受注高は期首目標(2,500億円)を大幅に上回る3,330億円を達成した。期末の受注残高は7,451億58百万円(前期比29.0%増)に積み上がっている。売上・利益面では、受注済みプラントの進捗や㈱IHI汎用ボイラの連結子会社化に伴い増収となり、増収による営業増益に加え、当期純利益は投資有価証券売却益の計上により過去最高を更新した。営業利益率は9.3%と前期から0.3pt上昇した。以下の表の金額単位は百万円。
| 項目 | 26/03期 実績 | 25/03期 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 333,026 | 246,301 | 35.2% |
| 受注残高 | 745,158 | 577,752 | 29.0% |
| 売上高 | 165,620 | 151,161 | 9.6% |
| 営業利益 | 15,409 | 13,532 | 13.9% |
| 営業利益率 | 9.3% | 9.0% | 0.3pt |
| 経常利益 | 16,279 | 14,095 | 15.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,732 | 10,391 | 32.1% |
| 1株あたり当期純利益(円) | 185.04 | 132.24 | 39.9% |

セグメント別の状況
環境・エネルギー(国内)事業は、ごみ処理プラントの更新案件5件と基幹改良工事2件の受注により受注高が2,887億9百万円(前期比34.4%増)、受注済み案件の進捗により売上高1,269億35百万円(同11.7%増)、営業利益156億24百万円(同19.4%増)となった。環境・エネルギー(海外)事業は、新設案件の受注がなくメンテナンス受注も減少したことで受注高が15億61百万円(同33.5%減)、複数の受注済みプラントが大きく進捗した前期に比べ減収となり売上高36億35百万円(同34.5%減)、営業利益1億2百万円(同90.4%減)。民生熱エネルギー事業は㈱IHI汎用ボイラの連結子会社化に伴い受注高308億65百万円(同52.3%増)、売上高268億46百万円(同35.3%増)、営業利益18億44百万円(同32.3%増)と拡大した。設備・システム事業は建築設備事業の増加で受注高123億円(同31.7%増)となった一方、建築設備・半導体産業用設備がいずれも減少し売上高85億24百万円(同32.1%減)、利益率改善により営業利益10億48百万円(同17.7%増)となった。なお、資料では調整額は省略されている。以下の表の金額単位は百万円。
| セグメント | 指標 | 26/03期 | 25/03期 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 全社 | 受注高 | 333,026 | 246,301 | 35.2% |
| 環境・エネルギー(国内) | 受注高 | 288,709 | 214,792 | 34.4% |
| 環境・エネルギー(海外) | 受注高 | 1,561 | 2,347 | ▲ 33.5% |
| 民生熱エネルギー | 受注高 | 30,865 | 20,266 | 52.3% |
| 設備・システム | 受注高 | 12,300 | 9,343 | 31.7% |
| 全社 | 売上高 | 165,620 | 151,161 | 9.6% |
| 環境・エネルギー(国内) | 売上高 | 126,935 | 113,650 | 11.7% |
| 環境・エネルギー(海外) | 売上高 | 3,635 | 5,546 | ▲ 34.5% |
| 民生熱エネルギー | 売上高 | 26,846 | 19,845 | 35.3% |
| 設備・システム | 売上高 | 8,524 | 12,557 | ▲ 32.1% |
| 全社 | 営業利益 | 15,409 | 13,532 | 13.9% |
| 環境・エネルギー(国内) | 営業利益 | 15,624 | 13,081 | 19.4% |
| 環境・エネルギー(海外) | 営業利益 | 102 | 1,069 | ▲ 90.4% |
| 民生熱エネルギー | 営業利益 | 1,844 | 1,394 | 32.3% |
| 設備・システム | 営業利益 | 1,048 | 890 | 17.7% |

環境・エネルギー(国内)事業では、一般廃棄物処理プラントの新設工事5件(うちDBO事業4件)および基幹改良工事2件に加え、エネルギープラントの新設4件などを受注し、受注高および受注残高は過去最高を更新した。2026年3月31日時点の一般廃棄物処理プラントの主な受注残案件は、EPCが工事進行中16件(基幹改良を含み、うち27/03期引渡予定1件)、長期O&Mが進行中22件、27/03期開始予定1件、28/03期以降開始予定11件となっている。
2027年3月期 通期業績予想
受注高は前期の反動で減少するものの、需要は堅調に推移しており、引き続き高水準の2,000億円規模を見込む。売上・利益は受注済み案件の進捗により増収増益の見通しで、売上高は2002年3月期以来の過去最高更新、当期純利益は3期連続の過去最高更新を見込む。セグメント別の売上高予想は、環境・エネルギー(国内)が主に受注済みごみ処理プラントの進捗増により1,530億円(前期比20.5%増)、環境・エネルギー(海外)が期首受注残高の減少で15億円(同58.7%減)、民生熱エネルギーが前期並みの270億円(同0.6%増)、設備・システムが受注済み案件の進捗で100億円(同17.3%増)。以下の表の金額単位は百万円。
| 項目 | 27/03期 期首予想 | 26/03期 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 200,000 | 333,026 | ▲39.9% |
| 受注残高 | 754,158 | 745,158 | 1.2% |
| 売上高 | 191,000 | 165,620 | 15.3% |
| 営業利益 | 17,800 | 15,409 | 15.5% |
| 営業利益率 | 9.3% | 9.3% | 0.0pt |
| 経常利益 | 18,500 | 16,279 | 13.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 15,400 | 13,732 | 12.1% |
| 1株あたり当期純利益(円) | 215.00 | 185.04 | 16.2% |

株主還元
第14次中期経営計画の株主還元方針は、安定的な配当と自己株式取得により株主還元を強化し資本効率の向上をはかるもので、配当は配当性向50%またはDOE(自己資本配当率)4.0%の両基準で算出した金額のいずれか高い方を目標とし、資本効率向上を目的に3か年合計で約180億円の自社株買いを実施するとしている。この方針に従い、2026年3月期の1株当たり年間配当金は前回配当予想の87円から上方修正し93円を予定、2027年3月期は過去最高となる108円(15円の増配)を予定する。また2026年5月14日開催の取締役会において、40億円を上限とする自己株式取得を実施し、取得した全株式を消却することを決議した(取得期間:2026年5月15日~2026年9月7日、消却予定日:2026年10月30日、取得株式総数の上限2,000,000株)。
| 項目 | 26/03期 | 27/03期 予想 |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 93円 | 108円 |
| 備考 | 前回配当予想の87円から上方修正 | 過去最高、15円の増配 |

資本政策・中期経営計画/トピック
資本政策では、自己資本比率50%台の維持、2027年3月期ROE13.5%以上(政策保有株売却益を除くと11.0%以上)を掲げる。政策保有株式は2027年3月期末までに連結純資産比15%未満、2029年3月期末までに同10%未満への縮減を計画しており、2026年3月期中に上場株式3銘柄を全部売却、6銘柄を一部売却し、計49億円規模を縮減(売却益約38億円を計上)した。2026年3月期末の自己資本比率は59.1%。長期ビジョン「Vision2030」では、ストック型ビジネスの拡大とEPC事業の拡大により2031年3月期に経常利益200億円の達成を目指す。M&Aでは2026年4月1日付で㈱日本サーモエナーと㈱IHI汎用ボイラを合併(民生熱エネルギー事業)、同日付で一般廃棄物処理プラント等の運転・維持管理を手掛ける㈱カンエイメンテナンスの株式を取得し連結子会社化した(環境・エネルギー(国内)事業)。
※本記事はタクマが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。