東和薬品

東和薬品、2026年3月期は増収も純利益72.3%減 2027年3月期は大幅増益を計画

決算サマリー 2026.08.19
東和薬品、2026年3月期は増収も純利益72.3%減 2027年3月期は大幅増益を計画

※本記事は東和薬品が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

東和薬品の2026年3月期(2025年4月~2026年3月)連結決算は、売上高2,737億円(前期比+5.4%)、営業利益231億円(同-0.6%)となった。経常利益は、デリバティブ評価益を約53億円計上したことにより280億円(同+7.4%)と増益。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、三生医薬ののれん減損損失を約147億円計上したことにより52億円(同-72.3%)と大幅減益となった。計画比では、売上高97.8%、営業利益85.6%と計画未達だった。

目次

連結業績(当期実績)

売上高は、東和薬品ほかにおいて販売数量・単価がともに伸びたことと、Towa INTにおいて欧州がBtoB・BtoCともに伸長したことにより増収。営業利益は、三生医薬ほかの事業ミックス悪化による売上原価率の上昇を補いきれず減益となった。計画比では、東和薬品ほかで限定出荷解除後の売上が想定より伸びなかったことと、三生医薬ほかでニューアプリケーション事業が落ち込んだことにより、売上高・営業利益ともに計画未達となった。(以下、単位:百万円)

項目当期前期増減
売上高273,710259,594+5.4%
売上原価174,606164,865+5.9%
売上総利益99,10494,729+4.6%
販管費76,00171,486+6.3%
営業利益23,10223,242-0.6%
経常利益28,07926,152+7.4%
税引前当期純利益13,16526,330-50.0%
親会社株主に帰属する当期純利益5,25018,986-72.3%

セグメント別の状況

国内セグメントは、東和薬品ほか(東和薬品、ジェイドルフ製薬、大地化成、グリーンカプス製薬、九州医薬)と三生医薬ほか(三生医薬、サン・フレイルラボラトリ)に区分される。東和薬品ほかは、生産数量の増加に伴う市場への供給数量の増加や、近年追補品の拡売・仕切り価戦略の効果による単価上昇により増収増益。三生医薬ほかは、国内健康食品事業が伸長したものの、ニューアプリケーション事業が失注により落ち込み、事業ミックスが悪化して大幅減益となった。海外セグメント(Towa INT)は、欧州でニトロソアミン基準厳格化前の駆け込み需要による受託製造の増加やBtoC主力製品の伸長により増収増益となったが、米国はニトロソアミン問題による主力製品の売上悪化が続き減収となった。(以下、単位:百万円)

セグメント指標当期前期
国内セグメント売上高216,976206,103
国内セグメントセグメント利益27,09727,216
東和薬品ほか売上高188,102177,481
東和薬品ほかセグメント利益26,23625,169
三生医薬ほか売上高28,87328,621
三生医薬ほかセグメント利益8612,046
海外セグメント(Towa INT)売上高57,63053,865
海外セグメント(Towa INT)セグメント利益458449
欧州売上高38,43233,296
欧州セグメント損失-700-1,141
米国売上高19,19720,569
米国セグメント利益1,1591,591
2026年3月期決算概要(国内セグメント)
出典:東和薬品 2026年3月期 決算補足説明資料 P.30

通期業績予想

2027年3月期は、売上高3,040億円(前期比+11.1%)、営業利益320億円(同+38.5%)、当期純利益215億円(同+309.5%)を計画。東和薬品ほかにおける生産数量増加とセールスミックス改善、三生医薬ほかにおける事業ミックス改善、Towa INTにおける欧州BtoCと米国での新製品発売により増収増益を見込む。三生医薬のれん償却費は約34億円/年から約9億円/年に減少する。経常利益にはデリバティブ評価損益を含めていない(前期はデリバティブ評価益を約53億円計上)。当期純利益は、前期に計上した減損損失約147億円の反動により大幅増益の計画。(以下、単位:百万円)

項目予想前期(実績)
売上高304,000273,710
売上原価190,000174,606
売上総利益114,00099,104
販管費82,00076,001
営業利益32,00023,102
経常利益30,00028,079
税引前当期純利益30,00013,165
親会社株主に帰属する当期純利益21,5005,250
2027年3月期連結通期業績計画について
出典:東和薬品 2026年3月期 決算補足説明資料 P.14

株主還元

本資料に配当や自己株式取得等の株主還元方針に関する記載はありません。

中期経営計画/トピックス

第6期中期経営計画2024-2026「PROACTIVE Ⅲ」について、2027年3月期計画を踏まえた計数目標の進捗は、売上高(連結3,000億円達成、単体2,000億円達成)と研究開発費(累計550億円以上)が達成見込みである一方、営業利益(累計800億円以上)はやや下回る見通し。さらなる増産に向けた設備投資の拡大や安定供給のための棚卸資産増加により有利子負債が想定より増加したため、ROIC(最終年度・連結)は目標6%以上(のれん影響あり)を下回る見通し。

項目目標進捗状況・見通し
売上高(最終年度・連結)3,000億円達成3,040億円
売上高(最終年度・単体)2,000億円達成2,080億円
営業利益(累計・連結)800億円以上783億円
ROIC(最終年度・連結、のれん影響あり)6%以上5.3%
ROIC(最終年度・連結、のれん影響なし)7%以上5.9%
研究開発費(累計・連結)550億円以上554億円
設備投資(累計・連結)600億円以上793億円
第6期中期経営計画 主要項目の計数目標の進捗状況
出典:東和薬品 2026年3月期 決算補足説明資料 P.24

2026年3月期には、国内健康食品事業やニューアプリケーション事業の外部環境悪化、東和薬品とのシナジー創出の遅れにより、三生医薬ののれん減損損失を約147億円計上した。これにより2027年3月期以降ののれん償却費は、約34億円/年から約9億円/年に減少する見込み(2032年3月期まで)。また、限定出荷品目数は2026年4月時点で92品目となり、2025年3月末から153品目減少した。2025年8月に自主回収を発表した注射用アンプル製品16品目についても、2026年4月時点で全15品目(販売中止1品目を除く)が通常出荷となっている。

限定出荷品目数の推移
出典:東和薬品 2026年3月期 決算補足説明資料 P.27

※本記事は東和薬品が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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