※本記事は京浜急行電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
京浜急行電鉄の2026年3月期の連結業績は、営業収益3,041億円(前期比+3.5%)、営業利益335億円(同△5.9%)の増収減益となった。交通事業やレジャー・サービス事業が好調に推移した一方、前年度に計上した不動産事業用地の持分売却の反動や人件費増加が影響した。親会社株主に帰属する当期純利益は、品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などにより固定資産売却益197億円を計上したことから274億円(同+13.1%)と増益を確保した。2027年3月期は不動産回転型事業の本格化により、営業収益4,015億円(同+32.0%)、営業利益450億円(同+34.1%)と大幅増収増益を見込む。

連結業績(2026年3月期 実績)
営業収益は304,192百万円(前期比+10,332百万円、+3.5%)、営業利益は33,553百万円(同△2,089百万円、△5.9%)、経常利益は28,854百万円(同△6,117百万円、△17.5%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は27,492百万円(同+3,191百万円、+13.1%)、1株当たり当期純利益は101.90円(同+13.50円、+15.3%)、ROEは7.2%(同+0.5pt)だった。設備投資額は122,938百万円(同+34,909百万円、+39.7%)、減価償却費は29,286百万円(同+745百万円、+2.6%)となった。
| 項目 | 2026年3月期(当期実績) | 2025年3月期(前期実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 304,192百万円 | 293,860百万円 | +10,332百万円(+3.5%) |
| 営業利益 | 33,553百万円 | 35,642百万円 | △2,089百万円(△5.9%) |
| 経常利益 | 28,854百万円 | 34,971百万円 | △6,117百万円(△17.5%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 27,492百万円 | 24,301百万円 | +3,191百万円(+13.1%) |
| 1株当たり当期純利益 | 101.90円 | 88.40円 | +13.50円(+15.3%) |
| ROE | 7.2% | 6.7% | +0.5pt |
セグメント別の状況
交通事業は、国内移動需要の拡大や運賃改定により増収となったが、バス事業の人件費増加などが影響し、営業利益は18,683百万円(同△194百万円、△1.0%)とわずかに減益となった。不動産事業は、前年度に計上した不動産事業用地の持分売却の反動で不動産販売業の収益が減少し、営業収益50,996百万円(同△2,968百万円、△5.5%)、営業利益4,680百万円(同△2,247百万円、△32.4%)の減収減益となった。一方、不動産賃貸業は横浜シンフォステージの稼働率上昇や新規賃貸マンションの稼働により増収し、営業利益は4,365百万円(同+8.1%)に伸びた。レジャー・サービス事業は、京急EXホテル・京急EXインの稼働率上昇(+3.8pt)や客室単価上昇(+8.5%)、ボートレース事業における施設賃貸料率の増加や舟券売上増加により、営業収益34,594百万円(同+9.1%)、営業利益5,561百万円(同+12.4%)の増収増益となった。流通事業は、SC業の新店開業や2024年4月に子会社化した株式会社エフ・クライミングの売上計上、京急ストアの客単価上昇により増収となり、営業利益は2,156百万円(同+3.5%)の増益。その他の事業は完成工事の増加により、営業収益57,797百万円(同+19.6%)、営業利益3,815百万円(同+4.7%)の増収増益となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期(当期) | 2025年3月期(前期) |
|---|---|---|---|
| 交通事業 | 営業収益 | 121,591百万円 | 118,531百万円 |
| 交通事業 | 営業利益 | 18,683百万円 | 18,877百万円 |
| 不動産事業 | 営業収益 | 50,996百万円 | 53,964百万円 |
| 不動産事業 | 営業利益 | 4,680百万円 | 6,928百万円 |
| レジャー・サービス事業 | 営業収益 | 34,594百万円 | 31,704百万円 |
| レジャー・サービス事業 | 営業利益 | 5,561百万円 | 4,946百万円 |
| 流通事業 | 営業収益 | 84,874百万円 | 81,251百万円 |
| 流通事業 | 営業利益 | 2,156百万円 | 2,083百万円 |
| その他の事業 | 営業収益 | 57,797百万円 | 48,334百万円 |
| その他の事業 | 営業利益 | 3,815百万円 | 3,646百万円 |

不動産回転型事業の状況
京浜急行電鉄グループは、原則として保有するすべての不動産を流動化の対象として検討している。2026年度下期からの私募リート運用に先立ち、2025年度は保有資産の売却や今後の不動産回転に資する新規用地取得(分譲・賃貸マンション等)を推進した。2025年度の不動産流動化(売却)実績は合計約250億円(1~3Q:約70億円、4Q:約180億円)で、品川駅前の国道拡幅用地、プライムネクサス(3物件)、オフィスビル(2物件)、京急鶴見市場寮などを売却した。

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、不動産流動化の売却益や分譲マンション販売の増加を背景に、営業収益4,015億円(前期比+973億円、+32.0%)、営業利益450億円(同+114億円、+34.1%)、経常利益440億円(同+151億円、+52.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益300億円(同+25億円、+9.1%)、ROE8.0%(同+0.8pt)と大幅増収増益を見込む。セグメント別では、不動産事業の営業収益が1,435億円(同+925億円、+181.4%)、営業利益が200億円(同+153億円、+327.3%)と大きく伸びる計画で、交通事業は営業収益1,209億円(同△6億円、△0.6%)、営業利益160億円(同△26億円、△14.4%)とやや減益を見込む。設備投資額は1,630億円(同+400億円、+32.6%)を計画している。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 4,015億円 | 3,041億円 | +32.0% |
| 営業利益 | 450億円 | 335億円 | +34.1% |
| 経常利益 | 440億円 | 288億円 | +52.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 300億円 | 274億円 | +9.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 115.06円 | 101.90円 | +12.9% |
| ROE | 8.0% | 7.2% | +0.8pt |
株主還元
配当性向40%程度の方針に基づき、2027年3月期の年間配当は2026年3月期と同水準の46円(中間23円・期末23円)とする予想で、2027年度以降も46円以上の配当を継続する方針。あわせて、不動産リート組成に向けた不動産売却益の一部還元や最適な資本構成に向けて、2027年3月期に300億円の自己株式取得を実施する予定。取得した自己株式の一部は、今後の成長に資するM&Aや株式報酬等のインセンティブ制度への活用とあわせて消却する方針としている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 23.0円 | 23.0円 |
| 期末配当 | 23.0円 | 23.0円 |
| 年間配当合計 | 46.0円 | 46.0円 |
| 配当性向(連結) | 40.0% | 40%程度 |

※本記事は京浜急行電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。