※本記事は船井総研ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
船井総研ホールディングスの2025年12月期(2025年1月~12月)連結業績は、売上高333億3,000万円(前期比8.8%増)、営業利益88億1,300万円(同5.9%増)、経常利益88億4,100万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益65億2,600万円(同8.9%増)となった。売上高・利益ともに5期連続で過去最高業績を更新し、連結ROEは過去最高の26.5%となり、中期経営計画の目標値25%を上回った。
連結業績(2025年12月期 実績)
2025年2月に公表した業績予想と比較すると、売上高はプラス1.0%で計画を達成した一方、営業利益・経常利益・当期純利益は、後述するコンサルタントの積極採用を計画より前倒ししたことなどにより、それぞれ1%程度未達となった。
| 項目 | 2025年12月期実績(百万円) | 2024年12月期実績(百万円) | 前期比 | 2025年2月公表予想(百万円) | 予想比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 33,330 | 30,645 | +8.8% | 33,000 | +1.0% |
| 営業利益 | 8,813 | 8,324 | +5.9% | 8,900 | -1.0% |
| 経常利益 | 8,841 | 8,411 | +5.1% | 8,900 | -0.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6,526 | 5,993 | +8.9% | 6,600 | -1.1% |

セグメント別の状況
経営コンサルティング事業は売上高24,471百万円(前期比9.4%増)、営業利益8,369百万円(同11.5%増)の増収増益となった。ストック収入である経営研究会会費が前期比15.8%増、月次支援コンサルティングが同4.0%増と堅調に推移したほか、M&A関連のプロジェクト手数料収入なども寄与した。
ロジスティクス事業は売上高4,354百万円(同1.1%増)にとどまったが、営業利益は609百万円(同22.8%増)と大幅な増益となった。物流コンサルティング分野が同17.7%増と好調で、経営研究会の会員数も400会員まで増加した一方、物流BPO分野はコンサルティング比率向上の方針により同3.4%減となったが、利益率の高いコンサルティングの比率上昇がセグメント全体の増益に寄与した。
デジタルソリューション事業は売上高4,504百万円(同13.7%増)と伸長したものの、営業利益は96百万円の営業損失となった(前期は159百万円の利益)。第3四半期からは6,000万円ほど改善したが、黒字化には至らなかった。HRソリューションは広告予算縮小の影響で減収となった一方、SPXは4月にグループインしたアパレルウェブの寄与もあり同21.2%増、ITコンサルティングはDXグランドデザインから実装支援までの一気通貫案件増加により大幅増収となった。下請け型の受託開発を縮小したクラウドソリューションは減収となった。中期経営計画で立てたセグメント別の売上・利益目標は、デジタルソリューション事業の営業利益を除いて達成した。
| セグメント | 指標 | 2025年12月期実績(百万円) | 2024年12月期実績(百万円) |
|---|---|---|---|
| 経営コンサルティング事業 | 売上高 | 24,471 | 22,375 |
| 経営コンサルティング事業 | 営業利益 | 8,369 | 7,508 |
| ロジスティクス事業 | 売上高 | 4,354 | 4,306 |
| ロジスティクス事業 | 営業利益 | 609 | 496 |
| デジタルソリューション事業 | 売上高 | 4,504 | 3,962 |
| デジタルソリューション事業 | 営業利益 | △96 | 159 |
| 内部取引及び全社 | 売上高 | ― | 0 |
| 内部取引及び全社 | 営業利益 | △69 | 159 |
| 合計 | 売上高 | 33,330 | 30,645 |
| 合計 | 営業利益 | 8,813 | 8,324 |

主要KPI
先行指標となるコンサルタント数は前期比7.9%増の1,098名となり、グループ従業員数1,651名に占めるコンサルタント比率は66.5%に上昇した。従業員1人当たり売上高は初めて2,000万円を突破した。ストック収益の基盤である経営研究会の会員数は前期比8.7%増の8,164名となり、8,000名の大台を突破して過去最高を更新し続けている。単価も、経営研究会が同11.9%増、月次支援コンサルティングが同6.1%増と上昇した。なお、経営セミナー参加者数は前期比3.9%減となったが、これは2024年に東京本社移転に伴うオープニングセミナーなど大型集客イベントがあった反動によるもの。
財務状況
五反田・淀屋橋オフィスの売却により有形固定資産は26億6,800万円(前期末比38億3,800万円減)となった一方、現金及び預金の増加などにより流動資産は207億1,100万円(同29億5,400万円増)となり、資産合計は344億9,300万円(同30億5,400万円増)となった。純資産合計は257億8,800万円(同7億9,800万円増)。自己資本比率は72.4%で、引き続き健全な財務体質を維持した。
通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期は、売上高370億円、営業利益91億円を計画しており、増収増益による過去最高業績の更新を見込む。なお、2026年は大阪本社の移転(JR大阪駅直結のイノゲート大阪への移転、1月より営業開始)に伴い、家賃・減価償却費など固定費が年間約6億円増加する見込みで、営業利益の成長率は一時的に鈍化するが、2027年以降は営業利益も2桁成長を計画している。
| 項目 | 2026年12月期(計画・百万円) | 2025年12月期実績(百万円) |
|---|---|---|
| 売上高 | 37,000 | 33,330 |
| 営業利益 | 9,100 | 8,813 |

株主還元
株主還元は、2011年12月期より累進配当を継続しており、2026年度は16期連続の増配を予定している。2025年12月期の配当総額は39億300万円、配当性向は60.1%となる見込みで、自己株式取得を含めた総還元額は64億300万円、総還元性向は98.1%となる見込み。これは中期経営計画で掲げていた配当性向55%、総還元性向60%の目標をいずれも上回る水準となる。
| 項目 | 2025年12月期(予定) | 2024年12月期実績 |
|---|---|---|
| 配当総額(百万円) | 3,903 | 3,492 |
| 配当性向 | 60.1% | 58.6% |
| 総還元額(百万円) | 6,403 | 7,132 |
| 総還元性向 | 98.1% | 119.0% |
中期経営計画
前中期経営計画(2023-2025年度)の財務目標について、売上高は目標330億円に対し実績333億3,000万円(3カ年平均成長率9.1%)、営業利益は目標89億円に対し実績88億1,000万円(同7.5%)、ROEは目標25%に対し実績26.5%、総還元性向は目標60%に対し実績98.1%、配当性向は目標55%に対し実績60.1%となり、営業利益を除き目標を達成または上回った。非財務目標では、コンサルタント人数が目標1,150名に対し実績1,098名(3カ年平均成長率8.4%)、女性管理職比率が目標25%に対し実績27.5%、GHG排出量削減が2019年比目標50%に対し実績56%削減、社外取締役比率が目標の過半数に対し実績66.7%となった。
2026年から2028年度を対象とする新たな中期経営計画「サステナグロース2028」を発表した。2028年度にグループ売上高460億円、営業利益115億円を目指し、2026年は売上高370億円・営業利益91億円、2027年は売上高410億円・営業利益102億円を計画する。売上高の3カ年CAGRは11.3%、営業利益の3カ年CAGRは9.3%で、いずれも前中期経営計画から向上する計画。財務目標として2028年度にROE30%、総還元性向65%以上、配当性向60%以上を掲げる。
直近のトピックスとして、2026年1月に株式会社ロジクリエイトがグループインし、製造流通業向けのサプライチェーンマネジメント支援を強化するとした。また、東京海上日動火災保険と戦略的包括連携協定を締結し、中堅・中小企業の持続的成長に向けた新たなソリューション開発を共同で推進するとしている。

※本記事は船井総研ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。