※本記事は関電工が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
関電工(1942)の2026年3月期(2025年度)連結決算は、完成工事高が742,022百万円(前年度比110.4%)、営業利益が83,140百万円(同142.5%)、経常利益が84,981百万円(同142.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益が63,516百万円(同149.9%)となりました。完成工事総利益は120,711百万円(同129.9%)で、完成工事高に対する比率は前年度の13.8%から16.3%へ上昇しています。単体では新規受注高が731,514百万円(同113.0%)、次期繰越工事高が673,681百万円(同116.2%)と、いずれも前年度を上回りました。2027年3月期(2026年度)の連結業績は、完成工事高780,000百万円、営業利益90,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益65,000百万円を予想しています。
連結業績(2026年3月期 実績)
連結完成工事高は742,022百万円で前年度から70,134百万円の増加。得意先別内訳では一般得意先が560,928百万円(構成比75.6%、前年度比111.2%)、東京電力グループが181,094百万円(構成比24.4%、同108.1%)でした。完成工事総利益は120,711百万円と27,790百万円増加し、販売費及び一般管理費は37,570百万円(同108.6%)にとどまったため、営業利益は83,140百万円と24,814百万円の増益となりました。
| 項目 | 2024年度 | 2025年度 | 増減額 | 前年度比 |
|---|---|---|---|---|
| 完成工事高 | 671,888 | 742,022 | 70,134 | 110.4% |
| 一般得意先 | 504,411 | 560,928 | 56,517 | 111.2% |
| 東京電力グループ | 167,477 | 181,094 | 13,617 | 108.1% |
| 完成工事総利益 | 92,921 | 120,711 | 27,790 | 129.9% |
| 販売費及び一般管理費 | 34,594 | 37,570 | 2,976 | 108.6% |
| 営業利益 | 58,326 | 83,140 | 24,814 | 142.5% |
| 経常利益 | 59,498 | 84,981 | 25,483 | 142.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 42,380 | 63,516 | 21,136 | 149.9% |
(単位:百万円。出典:関電工 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.4)
工事種別(単体)の状況
単体の完成工事高は637,768百万円(前年度比109.4%)。工事種別では工務関係工事が91,985百万円(同149.2%)と30,339百万円の大幅増、屋内線・環境設備工事が371,446百万円(同105.9%)、配電線工事が131,178百万円(同103.5%)と増加した一方、情報通信工事は43,157百万円(同97.8%)と954百万円の減少でした。新規受注高は731,514百万円(同113.0%)で、屋内線・環境設備工事が455,584百万円(同119.3%)と73,841百万円増加しています。次期繰越工事高は673,681百万円(同116.2%)となりました。
| 工事種別(単体) | 新規受注高 2025年度 | 新規受注高 2024年度 | 完成工事高 2025年度 | 完成工事高 2024年度 |
|---|---|---|---|---|
| 屋内線・環境設備工事 | 455,584 | 381,742 | 371,446 | 350,618 |
| 情報通信工事 | 46,259 | 45,304 | 43,157 | 44,112 |
| 配電線工事 | 134,576 | 128,226 | 131,178 | 126,751 |
| 工務関係工事 | 95,093 | 92,033 | 91,985 | 61,646 |
| 計 | 731,514 | 647,307 | 637,768 | 583,128 |
(単位:百万円。出典:関電工 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.8)

工事種別の内訳では、屋内線・環境設備工事の完成工事高が屋内線343,570百万円(前年度比105.2%)、環境設備27,876百万円(同116.3%)。配電線工事は架空配電81,915百万円(同100.6%)、地中配電49,263百万円(同108.7%)。工務関係工事の完成工事高は再生可能エネルギー23,336百万円(同187.3%)、原子力25,253百万円(同151.8%)、一般特高設備20,825百万円(同162.8%)、東京電力設備18,765百万円(同118.4%)、官公庁・その他3,804百万円(同97.0%)でした。
財政状態・キャッシュ・フロー
2025年度末の連結資産合計は635,618百万円(前年度末比32,397百万円増)、負債合計229,931百万円、純資産合計405,687百万円、自己資本比率は61.4%(前年度末61.0%)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは89,451百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは4,835百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは65,636百万円の支出(自己株式の取得△30,001百万円、配当金の支払△20,644百万円)で、現金及び現金同等物の期末残高は77,151百万円です。
2027年3月期 業績予想
2027年3月期(2026年度)の連結業績予想は、完成工事高780,000百万円(前年度比105.1%)、完成工事総利益131,400百万円(同108.9%)、営業利益90,000百万円(同108.3%)、経常利益90,500百万円(同106.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益65,000百万円(同102.3%)です。単体では新規受注高809,000百万円(同110.6%)、完成工事高674,000百万円(同105.7%)、営業利益76,700百万円(同110.1%)、当期純利益58,700百万円(同103.9%)を見込みます。単体の工事種別では、工務関係工事の完成工事高を110,000百万円(同119.6%)と大きく伸ばす計画です。
| 項目(連結) | 2026年度予想 | 2025年度実績 | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 完成工事高 | 780,000 | 742,022 | 105.1% |
| 完成工事総利益 | 131,400 | 120,711 | 108.9% |
| 販売費及び一般管理費 | 41,400 | 37,570 | 110.2% |
| 営業利益 | 90,000 | 83,140 | 108.3% |
| 経常利益 | 90,500 | 84,981 | 106.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 65,000 | 63,516 | 102.3% |
(単位:百万円。出典:関電工 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.28)

株主還元
利益配分については、中間配当・期末配当の年2回の実施と安定配当の継続を基本としつつ、配当性向40%程度を目標に株主還元に努める方針が示されています。2025年度の1株当たり配当金は124.00円(第2四半期末45.00円、期末79.00円)で、2024年度の82.00円から増配。2026年度は130.00円(第2四半期末65.00円、期末65.00円)を予想しています。また2025年度第4四半期には、東京電力パワーグリッド保有分の売出し(OA分を含む)と自社株買いを実施しました。
| 1株当たり配当金 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度(予想) |
|---|---|---|---|---|
| 第2四半期末 | 17.00 | 26.00 | 45.00 | 65.00 |
| 期末 | 24.00 | 56.00 | 79.00 | 65.00 |
| 合計 | 41.00 | 82.00 | 124.00 | 130.00 |
(単位:円。出典:関電工 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.23)

トピックス
資料では成長領域としてデータセンター関連工事を挙げ、高圧・特別高圧の系統接続工事や地中線工事で東京電力管内の大部分を受注していること、電源二重化や発電機設置など周辺領域のソリューションを保有すること、特別高圧変電所の建設工事で東京電力との緊密な連携が可能であることを強みとしています。単体のデータセンター新規受注高は2024年度の37,512百万円から2025年度は45,886百万円(屋内線・環境設備工事44,440百万円、社会インフラ関係工事1,446百万円)に拡大しました。施工力面では、技術職・技能職在籍者数(単体)が2025年度に6,432名となり、単体従業員数は8,110名(前年から+254名)。生産性の面では、単体の完成工事総利益率が2024年度の13.2%から2025年度は15.6%へ、技術職・技能職1人当たり完成工事総利益が12.3百万円から15.5百万円へ向上しています。

※本記事は関電工が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。