※本記事は生化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
生化学工業の2026年3月期連結業績は、ロイヤリティー収入の大幅な減少と海外医薬品の減少が響き、売上高は前期比6.9%減の36,645百万円となった。減収により営業損失660百万円を計上した一方、投資有価証券の売却等により経常利益は同13.1%減の1,679百万円を確保し、次期の見通しを勘案した繰延税金資産の計上額見直しにより親会社株主に帰属する当期純利益は同21.3%増の1,473百万円となった。2027年3月期はロイヤリティーやLAL事業の増加により増収を見込み、投資有価証券の売却により経常利益・当期純利益とも増益を計画している。
連結業績(2026年3月期 実績)
医薬品事業は、国内では関節機能改善剤や眼科手術補助剤等の販売が堅調だった一方、海外医薬品はロイヤリティー収入の大幅な減少が響き、医薬品事業全体では減収となった。一方、LAL事業はエンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断用医薬品の販売が好調に推移し、増収となった。販売費及び一般管理費は研究開発費の減少等により減少し、営業外収益は投資有価証券売却益の計上等により増加、円安の影響で前期の為替差損が当期は為替差益に転じた。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 36,645百万円 | 39,374百万円 | 6.9%減 |
| 営業利益 | △660百万円 | 1,333百万円 | 赤字転落 |
| 経常利益 | 1,679百万円 | 1,933百万円 | 13.1%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,473百万円 | 1,214百万円 | 21.3%増 |
財政状態
総資産は主に有形固定資産の増加により前期末比2,472百万円増の86,344百万円、純資産はその他有価証券評価差額金の増加等により同2,112百万円増の75,299百万円となった。自己資本比率は87.2%(前期87.3%)とほぼ横ばいで推移した。営業活動によるキャッシュ・フローは売上債権や棚卸資産の増加等により1,347百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の取得等により3,508百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は12,059百万円となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 総資産 | 86,344百万円 | 83,872百万円 |
| 純資産 | 75,299百万円 | 73,187百万円 |
| 自己資本比率 | 87.2% | 87.3% |
| 1株当たり純資産 | 1,379.03円 | 1,340.98円 |
事業分野別の状況
医薬品事業は、国内では関節機能改善剤アルツや眼科手術補助剤オペガン類がそれぞれの市場でトップシェアを維持したものの、海外ではロイヤリティー収入が大きく落ち込んだ。LAL事業は国内外でエンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断用医薬品の販売が好調に推移し、増収に寄与した。
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、国内医薬品や海外医薬品の減少があるもののロイヤリティーやLAL事業の増加により、売上高は前期比14.2%増の41,850百万円を見込む。営業利益は原材料・エネルギー価格の上昇や修繕保守費の増加はあるものの増収により2,050百万円、経常利益は投資有価証券の売却により4,200百万円(同150.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は税金費用の増加により増益幅が縮小し2,250百万円(同52.7%増)を見込む。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 41,850百万円 | 14.2%増 |
| 営業利益 | 2,050百万円 | 黒字転換 |
| 経常利益 | 4,200百万円 | 150.0%増 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,250百万円 | 52.7%増 |
株主還元
配当については、業績動向や財務状況等を勘案しながら増配を検討する方針で、自己株式の取得も適宜検討するとしている。2026年3月期の年間配当金は1株30円(配当性向111.2%)となり、2027年3月期の年間配当金も1株30円(予想)を予定している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 30円 | 30円 |
| 配当性向 | 111.2% | 72.8% |
中期経営計画
2023年3月期から2026年3月期までの中期経営計画では、数値目標について、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の米国における承認取得及び上市が期間中に実現しなかったことが影響し未達となった。一方、研究開発や既存製品の安定供給体制の構築、グローバル生産体制の構築、LAL事業の拡大については着実に進展したとしている。SI-6603は2026年3月に米国食品医薬品局(FDA)へ生物学的製剤承認の再申請を行った。
本記事は生化学工業が公表した2026年3月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。
※本記事は生化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。