※本記事はベルテクスコーポレーションが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ベルテクスコーポレーションが発表した2026年3月期通期決算は、売上高46,519百万円(前期比+19.5%)、営業利益7,058百万円(同+12.3%)となり、売上高・各段階利益とも過去最高を達成した。㈱IKKの新規連結効果やコンクリート事業の浸水対策製品の伸長が増収に寄与し、㈱IKK買収に伴う負ののれん発生益60.19億円の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は10,315百万円(同+113.7%)と大幅増益となった。2027年3月期は㈱IKKの通年寄与により売上高52,000百万円(同+11.8%)、営業利益7,100百万円(同+0.6%)を計画するが、負ののれん発生益の剥落により最終利益は4,700百万円(同△54.4%)を見込む。株主還元は2026年3月期の配当を35円/株に上方修正し、2027年3月期は前期比5円増配の40円/株を計画している。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の売上高は46,519百万円(前期比+19.5%、期初予想比+13.5%)となった。㈱IKKの新規連結効果に加え、コンクリート事業の浸水対策製品を中心とした売上増により増収した。営業利益は7,058百万円(前期比+12.3%、期初予想比+11.2%)で、原材料価格高騰の影響を受けた一方、付加価値製品を中心とした製品ミックス効果や価格改定効果および退職引当金の数理差異の影響などにより増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、㈱IKK買収に伴う負ののれん発生益60.19億円を特別利益として計上したことにより10,315百万円(前期比+113.7%)と大幅増益した。
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 46,519百万円 | 38,918百万円 | +19.5%(+7,601百万円) |
| 営業利益 | 7,058百万円 | 6,285百万円 | +12.3%(+772百万円) |
| 営業利益率 | 15.2% | 16.2% | △1.0pt |
| 経常利益 | 7,109百万円 | 6,449百万円 | +10.2%(+660百万円) |
| 経常利益率 | 15.3% | 16.6% | △1.3pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 10,315百万円 | 4,826百万円 | +113.7%(+5,488百万円) |
| 当期純利益率 | 22.2% | 12.4% | +9.8pt |
| EPS | 207円95銭 | 95円30銭 | ― |
| ROE | 25.7% | 13.8% | ― |
セグメント別の状況(2026年3月期 実績)
セグメント別売上高は、コンクリート事業が30,028百万円(前期比+11.6%)と伸長した一方、パイル事業は2,828百万円(同△23.3%)、斜面防災事業は4,635百万円(同△5.2%)と減少した。新たにグループ参画した㈱IKKに関するセグメントは5,623百万円を計上した。セグメント利益では、コンクリート事業が販売価格改定と浸水対策製品(SJ-BOXと雨水貯留槽)の伸長により6,341百万円(同+17.2%)と増益となった一方、パイル事業は建設投資関連案件の延期・中止の影響で70百万円(同△71.4%)、斜面防災事業は計画していた案件の一部が実施に至らなかったことで1,595百万円(同△3.8%)と減益となった。㈱IKKに関するセグメントの利益は286百万円で、資料は㈱IKKの純増により増益に寄与したとしている。
| セグメント | 当期実績 | 前期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| コンクリート(売上高) | 30,028百万円 | 26,918百万円 | +11.6%(+3,110百万円) |
| パイル(売上高) | 2,828百万円 | 3,689百万円 | △23.3%(△860百万円) |
| 斜面防災(売上高) | 4,635百万円 | 4,890百万円 | △5.2%(△255百万円) |
| セグメント(㈱IKK関連・売上高) | 5,623百万円 | 開示なし | ― |
| その他(売上高) | 3,403百万円 | 3,419百万円 | △0.5%(△16百万円) |
| 連結合計(売上高) | 46,519百万円 | 38,918百万円 | +19.5%(+7,601百万円) |
| セグメント | 当期実績 | 前期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| コンクリート(セグメント利益) | 6,341百万円 | 5,410百万円 | +17.2%(+930百万円) |
| パイル(セグメント利益) | 70百万円 | 246百万円 | △71.4%(△175百万円) |
| 斜面防災(セグメント利益) | 1,595百万円 | 1,659百万円 | △3.8%(△63百万円) |
| セグメント(㈱IKK関連・セグメント利益) | 286百万円 | 開示なし | ― |
| その他(セグメント利益) | 893百万円 | 779百万円 | +14.6%(+113百万円) |
| 全社共通費 | △2,130百万円 | △1,810百万円 | +17.6%(△319百万円) |
| 連結合計(セグメント利益) | 7,058百万円 | 6,285百万円 | +12.3%(+772百万円) |

財務状態(貸借対照表・キャッシュ・フロー)
2026年3月期末の資産合計は66,032百万円(前期比+14,165百万円)となった。㈱IKKの新規連結などにより総資産が約141億円増加した。同社の運転資金需要などに伴い有利子負債は前期比+1,274百万円の5,184百万円となったものの、D/Eレシオは0.12倍と低位に留まっており、第3次中期経営計画のキャッシュアロケーションではM&A等成長投資に向けた負債活用余地を100〜150億円、D/Eレシオ0.5x程度としている。純資産比率は67.3%(前期比△3.2pt)となった。営業活動によるキャッシュ・フローは5,351百万円(前期比△1,025百万円)で、㈱IKKの参画および中小受託取引適正化法適用に伴う運転資金の増加によりキャッシュインが減少した。投資活動によるキャッシュ・フローは、設備更新投資や本社移転に伴う有形固定資産投資に加え、㈱IKK株式の取得により△3,146百万円となった。

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、㈱IKKの通年寄与により売上高52,000百万円(前期比+11.8%)を計画し、経常利益までの各段階利益は増益を見込む。営業利益は7,100百万円(同+0.6%)、経常利益は7,250百万円(同+2.0%)を計画する。一方、前期に計上した㈱IKK買収に伴う負ののれん発生益(60.19億円)が剥落するため、親会社株主に帰属する当期純利益は4,700百万円(同△54.4%)と減益計画になるが、資料は当該負ののれん発生益を控除した実質ベースでは最終利益も増益を見込むとしている。
| 項目 | 2027年3月期 計画 | 2026年3月期 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 52,000百万円 | 46,519百万円 | +11.8%(+5,480百万円) |
| 営業利益 | 7,100百万円 | 7,058百万円 | +0.6%(+41百万円) |
| 営業利益率 | 13.7% | 15.2% | △1.5pt |
| 経常利益 | 7,250百万円 | 7,109百万円 | +2.0%(+140百万円) |
| 経常利益率 | 13.9% | 15.3% | △1.3pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,700百万円 | 10,315百万円 | △54.4%(△5,615百万円) |
| 当期純利益率 | 9.0% | 22.2% | △13.1pt |
株主還元
2026年3月期の配当は期初計画を上方修正し、35円/株を予定している(2026年3月10日公表)。㈱IKK買収に伴う負ののれん影響を控除後ベースでは、配当性向40.8%、総還元性向70.0%となった。2027年3月期は、中長期的な累進配当を基本としつつ資本効率向上の観点から、現中期経営計画で掲げた配当性向30%の目安を40%に引き上げ、前期比5円増配の40円/株を計画しており、配当性向は42%を見込む。自己株式取得については、上限10億円を目途に、資本構成の適正化に加え投資案件・キャッシュフロー・株価水準等を総合的に勘案し機動的に実施し、配当とあわせて総還元の充実を図るとしている。

四半期業績の推移(Appendix)
Appendixでは2022年3月期から2026年3月期までの四半期別業績が開示されている。2026年3月期第4四半期(4Q)の売上高は15,529百万円、営業利益は2,329百万円だった。

※本記事はベルテクスコーポレーションが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。