※本記事はコニカミノルタが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
コニカミノルタは2026年3月期(2025年度)の決算を発表した。売上高は前期比4%減の10,877億円、事業貢献利益は同67%増の532億円、営業利益は499億円(前期は640億円の損失)となり黒字転換した。親会社の所有者に帰属する当期利益は303億円(前期は475億円の損失)だった。2027年3月期(2026年度)は売上高11,050億円(前期比+173億円)を見込むが、親会社の所有者に帰属する当期利益は285億円(前期比△18億円)を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は事業の選択と集中や為替影響等により減収となった。事業貢献利益は事業ミックス改善による売上総利益率の改善やグローバル構造改革効果等による販管費率の改善により増益となった。なお米国関税の影響は△53億円。営業利益は前期に計上した事業構造改善費用・事業の選択と集中に伴う費用・減損損失等の一過性要因の剥落により増益となった。当期利益は金融収支の改善、一過性要因を含む税率改善、Tempus AI株式評価損等により増益となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,877億円 | 11,279億円 | △4% |
| 売上総利益 | 4,784億円 | 4,794億円 | △0% |
| 売上総利益率 | 44.0% | 42.5% | +1.5pt |
| 販売管理費 | 4,252億円 | 4,475億円 | △5% |
| 事業貢献利益 | 532億円 | 319億円 | +67% |
| 事業貢献利益率 | 4.9% | 2.8% | +2.1pt |
| 営業利益 | 499億円 | △640億円 | – |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 303億円 | △475億円 | – |
| 基本的1株当たり当期利益(EPS) | 61.25円 | △95.98円 | – |
| フリー・キャッシュ・フロー | 523億円 | 757億円 | △31% |

事業セグメント別の状況(2026年3月期 実績)
デジタルワークプレイス事業は売上高6,105億円(前期比1%減)、事業貢献利益388億円(同8%増)となった。プロフェッショナルプリント事業は売上高2,552億円(同10%減)、事業貢献利益111億円(同15%減)。インダストリー事業は売上高1,268億円(同6%増)、事業貢献利益224億円(同60%増)と伸長した。画像ソリューション事業は売上高945億円(同12%減)、事業貢献利益は△18億円(前期△103億円)と損失が縮小した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| デジタルワークプレイス事業 | 売上高 | 6,105億円 | 6,164億円 |
| デジタルワークプレイス事業 | 事業貢献利益 | 388億円 | 358億円 |
| デジタルワークプレイス事業 | 営業利益 | 371億円 | 140億円 |
| プロフェッショナルプリント事業 | 売上高 | 2,552億円 | 2,847億円 |
| プロフェッショナルプリント事業 | 事業貢献利益 | 111億円 | 130億円 |
| プロフェッショナルプリント事業 | 営業利益 | 93億円 | △132億円 |
| インダストリー事業 | 売上高 | 1,268億円 | 1,193億円 |
| インダストリー事業 | 事業貢献利益 | 224億円 | 140億円 |
| インダストリー事業 | 営業利益 | 223億円 | △127億円 |
| 画像ソリューション事業 | 売上高 | 945億円 | 1,069億円 |
| 画像ソリューション事業 | 事業貢献利益 | △18億円 | △103億円 |
| 画像ソリューション事業 | 営業利益 | △13億円 | △259億円 |
| コーポレート他 | 売上高 | 7億円 | 7億円 |
| コーポレート他 | 事業貢献利益 | △172億円 | △205億円 |
| コーポレート他 | 営業利益 | △175億円 | △261億円 |
| 全社合計 | 売上高 | 10,877億円 | 11,279億円 |
| 全社合計 | 事業貢献利益 | 532億円 | 319億円 |
| 全社合計 | 営業利益 | 499億円 | △640億円 |

2027年3月期 業績予想
為替前提はUSD=150円、EUR=180円。米国関税は中国(情報機器)17.5%、その他10%を織り込む。営業利益は改革に向けた一過性の費用を見込み、当期利益は税率の一過性要因の剥落を見込んでいる。なお、米国政府に対して関税の還付申請を行っており、受理され審査中の申請額は約70億円だが、還付の可否・還付額・還付時期はいずれも不確実なため当期業績予想には織り込んでいない。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) | 差異 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 11,050億円 | 10,877億円 | +173億円 |
| 事業貢献利益 | 560億円 | 532億円 | +28億円 |
| 営業利益 | 500億円 | 499億円 | +1億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 285億円 | 303億円 | △18億円 |
| 配当(円/1株) | 18円 | 12円 | +6円 |
| ROE | 5.2% | 6.1% | △0.9pt |
| 研究開発費 | 550億円 | 548億円 | +2億円 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 445億円 | 523億円 | △78億円 |

セグメント別業績予想(2027年3月期)
デジタルワークプレイス事業は売上高6,190億円(前期比+85億円)を見込むが、事業貢献利益は375億円(同△13億円)を予想。プロフェッショナルプリント事業は売上高2,580億円(同+28億円)、事業貢献利益155億円(同+44億円)を見込む。インダストリー事業は売上高1,360億円(同+92億円)、事業貢献利益245億円(同+21億円)を予想。画像ソリューション事業は売上高920億円(同△25億円)、事業貢献利益25億円(同+43億円)で黒字化を見込む。
| セグメント | 指標 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) | 差異 |
|---|---|---|---|---|
| デジタルワークプレイス事業 | 売上高 | 6,190億円 | 6,105億円 | +85億円 |
| デジタルワークプレイス事業 | 事業貢献利益 | 375億円 | 388億円 | △13億円 |
| プロフェッショナルプリント事業 | 売上高 | 2,580億円 | 2,552億円 | +28億円 |
| プロフェッショナルプリント事業 | 事業貢献利益 | 155億円 | 111億円 | +44億円 |
| インダストリー事業 | 売上高 | 1,360億円 | 1,268億円 | +92億円 |
| インダストリー事業 | 事業貢献利益 | 245億円 | 224億円 | +21億円 |
| 画像ソリューション事業 | 売上高 | 920億円 | 945億円 | △25億円 |
| 画像ソリューション事業 | 事業貢献利益 | 25億円 | △18億円 | +43億円 |
| コーポレート他 | 売上高 | 0億円 | 7億円 | △7億円 |
| コーポレート他 | 事業貢献利益 | △240億円 | △172億円 | △68億円 |
| 全社合計 | 売上高 | 11,050億円 | 10,877億円 | +173億円 |
| 全社合計 | 事業貢献利益 | 560億円 | 532億円 | +28億円 |

株主還元
2026年3月期の配当は期初予想10円/株から2円増配の12円/株となった。継続事業からの当期利益およびフリー・キャッシュ・フローが想定を上回る着地だったことを踏まえた増配。2027年3月期の配当は18円/株を予想している。財源として営業キャッシュ・フローに加え、Tempus AI社株式の売却による収入の一部を充当する。同社株式は2026年5月時点で70万株を売却し、60億円のキャッシュインとなった。
中期経営計画に関するトピック
2026年4月23日に中期経営計画を発表し、オフィス事業を中心とした情報機器事業のさらなる収益性改善に向けて、事業プロセスの抜本的見直し(BPR)とAIによる人的資本の最大活用を推進し、業界トップクラスの生産性を実現する方針を示した。ROE目標のさらなる向上を目指し、オフィス事業を中心とした情報機器事業の収益性を改善させることをゴールにプロジェクトチームを発足し、改革を進めている。
※本記事はコニカミノルタが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。