※本記事は積水樹脂が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
積水樹脂の2026年3月期(連結)は、売上高78,163百万円(前期比+5.3%)、営業利益5,685百万円(同+13.4%)、経常利益6,261百万円(同+14.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,975百万円(同+12.2%)となり、増収増益を達成した。連結売上高は2期連続で過去最高を更新し、営業利益は2桁の伸長となった。独WEMASグループの堅調な業績や理研興業の連結子会社化に加え、既存事業の売上拡大、原価低減活動・価格改定が寄与し、人的資本投資や成長投資、のれん償却による影響を上回る利益を創出した。

連結業績(2026年3月期 実績)
会社計画(売上高79,000百万円、営業利益6,400百万円、経常利益6,700百万円、当期純利益4,300百万円)に対しては、売上高が達成率98.9%、営業利益88.8%、経常利益93.5%、当期純利益92.5%となった。EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は9,718百万円(前期比+13.6%)、ROEは4.1%(同+0.4pt)、1株当たり当期純利益は130.51円(同+18.44円)。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(前期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 78,163百万円 | 74,231百万円 | +5.3% |
| 営業利益 | 5,685百万円 | 5,011百万円 | +13.4% |
| 経常利益 | 6,261百万円 | 5,447百万円 | +14.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,975百万円 | 3,544百万円 | +12.2% |
| EBITDA | 9,718百万円 | 8,552百万円 | +13.6% |
| ROE | 4.1% | 3.7% | +0.4pt |

セグメント別業績(公共分野・民間分野)
公共分野は売上高41,589百万円(前期比+2,774百万円)、セグメント利益2,728百万円(同+869百万円、利益率6.6%)。既存事業とWEMASグループ(ドイツ)の堅調な業績に加え、防雪・防風対策製品を手がける理研興業を新規連結対象としたことで大幅に伸長した。民間分野は売上高36,573百万円(同+1,157百万円)、セグメント利益3,883百万円(同△179百万円、利益率10.6%)。既存事業の売上は伸長したものの、事業拡大に向けた投資の影響を補うには至らず減益となった。なおセグメント利益は全社費用を控除していない。
| セグメント | 売上高(当期) | 売上高(前期) | セグメント利益(当期) | セグメント利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 公共分野 | 41,589百万円 | 38,815百万円 | 2,728百万円 | 1,858百万円 |
| 民間分野 | 36,573百万円 | 35,416百万円 | 3,883百万円 | 4,062百万円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は売上高84,000百万円(前期比+7.5%)、営業利益6,300百万円(同+10.8%)、経常利益6,500百万円(同+3.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,400百万円(同+10.7%)を計画する。EBITDAは10,700百万円(同+10.1%)、ROEは4.4%(前期比+0.3pt)、1株当たり当期純利益は146.83円(同+16.32円)を見込む。中東情勢をはじめとする地政学的リスクが一定水準で継続することを前提に、その影響を織り込んだうえで増収増益を見込む。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 84,000百万円 | 78,163百万円 | +7.5% |
| 営業利益 | 6,300百万円 | 5,685百万円 | +10.8% |
| 経常利益 | 6,500百万円 | 6,261百万円 | +3.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,400百万円 | 3,975百万円 | +10.7% |
| EBITDA | 10,700百万円 | 9,718百万円 | +10.1% |
| ROE | 4.4% | 4.1% | +0.3pt |

株主還元
2026年3月期の1株当たり配当金は前期比2円増配の72円となり、17期連続の増配を実施した。2027年3月期は配当方針(累進配当、連結配当性向40%以上)に基づき、前期比10円増配となる年間82円(中間配当46円)を計画し、増配は18期連続となる見込み。自己株式の取得については、上限100万株(同27億円)の実施枠を新設し、2027年3月期は連結総還元性向100%以上の維持を目指す。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 72円(前期比+2円) | 82円(前期比+10円、中間配当46円) |
| 連結配当性向 | 55.2% | 55.8% |
| 自己株式取得枠 | 開示なし | 上限100万株・27億円 |
資本政策・成長戦略トピック
積水樹脂グループは2027年3月期に政策保有株式(上場株式)を2026年3月末時価ベースで約3割縮減する方針を掲げる。中期経営計画2027の2年目までの縮減額(売却額累計)は8億円にとどまっており、最終年度の2027年3月期に縮減を加速する。ROEは2026年3月期に4.1%(前期比+0.4pt)となったが、「積水樹脂グループビジョン2030」が掲げる目標のROE8%以上、PBR(2026年3月期末0.6倍)の改善に向け、成長戦略の実行による純利益拡大と、株主還元・政策保有株式縮減による自己資本の適正化に取り組む。成長投資では、独WEMASグループ(2024年1月)、エクスタイル(2023年12月)、理研興業(2024年12月)のM&A企業とのシナジーを進めるほか、防音・吸音、防災・減災、自動運転社会対応、RFID、フィルム型ペロブスカイト太陽電池関連事業を重点投資分野として育成する方針。
※本記事は積水樹脂が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。