※本記事はシイエヌエスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社シイエヌエスの2026年5月期(通期)連結業績は、売上高7,774百万円(前期比+11.0%)、営業利益685百万円(前期比+23.4%、営業利益率8.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益590百万円(前期比+38.3%)となり、増収増益を達成した。生成AI関連案件が拡大したテクノロジーソリューション事業が成長を牽引し、高粗利案件の増加により売上総利益が伸長。販管費の増加を吸収し、営業利益は売上成長率を上回る増益率となった。一方、2026年4月10日開示の再修正予想(売上高8,253百万円)に対しては達成率94.2%と、特に売上高で未達となった。案件獲得の伸びが想定を下回ったことや、年度末の案件需要が例年より低調であったこと、低収益案件からの撤退を進めたことなどが要因である。
連結業績(2026年5月期 実績)
売上総利益は1,903百万円(前期比+11.5%、売上総利益率24.5%)。なお当期純利益には、営業利益の増加に加え、税効果会計の見直しによる一過性の増益影響が含まれる。
| 項目 | 2025年5月期実績 | 2026年5月期実績 | 前期比増減額 | 前期比増減率 | 再修正予想(2026年4月10日開示) | 達成率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,004百万円 | 7,774百万円 | +769百万円 | +11.0% | 8,253百万円 | 94.2% |
| 売上総利益(売上総利益率) | 1,706百万円(24.4%) | 1,903百万円(24.5%) | +196百万円 | +11.5% | 1,950百万円(23.6%) | 97.6% |
| 営業利益(営業利益率) | 555百万円(7.9%) | 685百万円(8.8%) | +130百万円 | +23.4% | 710百万円(8.6%) | 96.5% |
| 経常利益 | 585百万円 | 725百万円 | +140百万円 | +24.0% | 734百万円 | 98.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 427百万円 | 590百万円 | +163百万円 | +38.3% | 532百万円 | 111.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 147.06円 | 203.31円 | +56.25円 | +38.3% | 183.07円 | 111.1% |

事業別の状況
3事業のうち、生成AI案件が拡大したテクノロジーソリューション事業は大幅な増収増益となり成長を牽引した(NTTデータ向け生成AIアセット開発の拡大を背景としたAIツール開発案件の拡大、次世代キャッシュレス決済プラットフォームの新規開発案件獲得等)。ビジネスソリューション事業は売上高が横ばいで推移する一方、顧客都合による案件縮小や一部案件の長期化、ERP事業立ち上げに伴う人材育成コストの先行により収益性が低下した。コンサルティング事業は上流コンサルティング案件の拡大(SES案件からプライム案件への注力、医療系・建設大手の高粗利案件の獲得)により高粗利案件比率が上昇し、収益性が大きく改善した。
| 事業 | 売上高(2025年5月期) | 売上高(2026年5月期) | 売上高増減率 | 売上総利益(2026年5月期) | 売上総利益率(2026年5月期) |
|---|---|---|---|---|---|
| テクノロジーソリューション事業 | 2,814百万円 | 3,579百万円 | +27.2% | 1,034百万円 | 29% |
| ビジネスソリューション事業 | 3,451百万円 | 3,459百万円 | +0.2% | 617百万円 | 18% |
| コンサルティング事業 | 739百万円 | 734百万円 | △0.6% | 250百万円 | 34% |

財務状況
本社移転に伴う固定資産の増加と利益剰余金の積み上げにより総資産が増加した。自己資本比率は74.0%(前期75.3%)と高水準を維持している。
| 項目 | 2025年5月期末 | 2026年5月期末 | 増減額 |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 4,505百万円 | 4,795百万円 | +290百万円 |
| 固定資産 | 754百万円 | 1,060百万円 | +306百万円 |
| 資産合計 | 5,259百万円 | 5,856百万円 | +596百万円 |
| 流動負債 | 861百万円 | 1,073百万円 | +211百万円 |
| 固定負債 | 438百万円 | 450百万円 | +12百万円 |
| 負債合計 | 1,300百万円 | 1,524百万円 | +223百万円 |
| 純資産合計 | 3,959百万円 | 4,332百万円 | +372百万円 |
通期業績予想(2027年5月期)
強化ビジネス領域の成長による増収に加え、案件構成の見直しや生産性向上による収益性の改善により、営業利益は売上成長率を上回る増益率を見込む。事業別では、テクノロジーソリューション事業が生成AI案件の拡大を中心に事業成長を推進、ビジネスソリューション事業はERP事業の成長により増収と収益性改善を見込み、コンサルティング事業はプライム案件への注力を継続し収益性向上を推進する計画。
| 項目 | 2026年5月期実績 | 2027年5月期予想 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,774百万円 | 9,278百万円 | +1,503百万円 | +19.3% |
| 売上総利益(売上総利益率) | 1,903百万円(24.5%) | 2,486百万円(26.8%) | +582百万円 | +30.6% |
| 営業利益(営業利益率) | 685百万円(8.8%) | 966百万円(10.4%) | +280百万円 | +40.9% |
| 経常利益 | 725百万円 | 986百万円 | +260百万円 | +35.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 590百万円 | 679百万円 | +88百万円 | +14.9% |
| 1株当たり当期純利益 | 203.31円 | 233.66円 | +30.34円 | +14.9% |

株主還元
将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当性向30%以上を目安に、持続的な利益成長に合わせて増配していく累進配当を実施する方針。次期中期経営計画に向けて還元方針を検討するとしている。成長投資(M&A関連:20億円の投資枠)を最優先としつつ、株主構成の最適化や資本効率の向上も資本政策として掲げている。

中期経営計画/トピック
2030年を見据えた長期ビジョンのもと、現在は2025年5月期~2027年5月期を対象とするStage 2の中期経営計画(Stage 2目標:売上高100億円・営業利益率9.3%)を推進している。財務戦略では成長投資を最優先とし、M&A関連の成長投資枠20億円を設定。2027年5月期よりM&A戦略を本格的に推進する方針で、ITコンサルティング企業やERP導入支援企業をメインターゲットとしている。
※本記事はシイエヌエスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。