中部電力

中部電力、2026年3月期は減収増益 経常利益2,910億円・純利益2,277億円

決算サマリー 2026.08.10
中部電力、2026年3月期は減収増益 経常利益2,910億円・純利益2,277億円

※本記事は中部電力が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

中部電力の2026年3月期(2025年度)連結決算は、売上高3兆5,460億円(前期比△1,231億円、△3.4%)と2年ぶりの減収となった一方、経常損益は2,910億円(前期比+146億円、+5.3%)、親会社株主に帰属する当期純損益は2,277億円(前期比+257億円、+12.7%)と、いずれも2年ぶりの増益となった。2026年度の業績見通しは、中東情勢等による燃料価格・卸電力市場価格の不確実性の高まりを踏まえ、現時点では未定としている。配当については2025年度年間70円を予定し、2026年度も同水準を見込む。

目次

連結業績(当期 実績)

売上高は、燃料費調整額等の減少(△1,156億円、政府の電気料金支援を含む)などから前期比1,231億円減の3兆5,460億円。経常損益は、浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における不適切事案を受けた業務委託契約解約に伴う費用計上(△88億円)があったものの、JERAの国内火力事業における石炭の調達競争力改善などによる利益増(+223億円)などから前期比146億円増の2,910億円(期ずれ除き2,840億円程度)となった。親会社株主に帰属する当期純損益は、経常損益の増加などから前期比257億円増の2,277億円。

項目2025年度(当期)2024年度(前期)増減
売上高35,460億円36,692億円△1,231億円(△3.4%)
営業損益2,300億円2,420億円△120億円(△5.0%)
経常損益2,910億円2,764億円146億円(5.3%)
特別損失160億円64億円96億円(150.9%)
親会社株主に帰属する当期純損益2,277億円2,020億円257億円(12.7%)

セグメント別の状況

売上高はミライズ2兆8,592億円(前期比△1,029億円)、パワーグリッド9,286億円(同△345億円)、その他7,513億円(同△346億円)で、調整額を含む合計は3兆5,460億円。経常損益はミライズが電源調達ポートフォリオの組み替えによる費用削減効果等から1,379億円(同+209億円)、パワーグリッドは需給調整費用の減少などがありエリア需要減少に伴う託送収益減少と相殺し475億円(同横ばい)、JERAは石炭の調達競争力改善などから941億円(同+268億円)、その他は1,270億円(同+455億円、うち不動産事業283億円)となった。

セグメント指標当期(2025年度)前期(2024年度)
ミライズ売上高28,592億円29,622億円
パワーグリッド売上高9,286億円9,632億円
その他売上高7,513億円7,859億円
合計売上高35,460億円36,692億円
ミライズ経常損益1,379億円1,170億円
パワーグリッド経常損益475億円475億円
JERA経常損益941億円673億円
その他経常損益1,270億円814億円
合計経常損益2,910億円2,764億円
セグメント別決算概要
出典:中部電力 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.7

財政状態

2026年3月末の総資産は7兆6,527億円(前期末比+5,278億円)、純資産は3兆2,128億円(同+3,542億円)、自己資本比率は41.0%(同+1.9pt)、有利子負債残高は3兆2,334億円(同+1,555億円)となった。

項目2026年3月末2025年3月末増減
資産76,527億円71,248億円+5,278億円
負債44,398億円42,662億円+1,736億円
純資産32,128億円28,585億円+3,542億円
自己資本比率41.0%39.1%+1.9pt
有利子負債残高32,334億円30,778億円+1,555億円

2026年度業績見通し

中東情勢の影響などから、業績見通しの前提となる燃料価格や卸電力市場価格等の不確実性が高まっており、現時点では2026年度の収支水準を合理的に見通すことが困難な状況であることから、2026年度の業績見通しを未定としている。今後、合理的な想定が可能となった時点で速やかに公表するとしている。

2026年度業績見通し
出典:中部電力 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.13

株主還元

電力の安全・安定的な供給のための設備投資を継続しつつ成長分野への投資を推進し、株主還元については安定的な配当の継続を基本としながら利益の成長を踏まえた還元に努め、連結配当性向30%以上を目指す方針。2025年度の期末配当金は中間配当金と同様に1株35円を予定し、年間配当は70円(前期比+10円)。2026年度の配当予想は、業績見通しは未定としつつも、2025年度の年間配当水準を継続する1株当たり年間70円(中間35円、期末35円)を見込む。期ずれ補正後の連結配当性向は2025年度23.9%、2024年度24.1%。

項目2026年度(予想)2025年度(実績)2024年度(実績)
中間配当金35円35円30円
期末配当金35円35円30円
合計70円70円60円
株主還元に関する考え方および当期・次期の配当
出典:中部電力 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.15

中期経営計画/トピック

浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案について、独立した外部専門家のみで構成される調査委員会による調査が継続中であり、会社は「意識・行動の変革」「組織・組織風土の変革」「ルール・仕組みの強化」を柱とする取り組みを進めている。2025年度は2022〜2025年度の中期経営目標を達成し、連結経常損益(期ずれ除き)2,840億円(目標2,000億円以上)、ROIC4.4%(目標3.2%以上)、ROE7.5%(目安7%程度)となった。一方、業績には一時的な利益押し上げ要因が含まれることなどからROEの向上を今後の最重要課題と認識しており、新たな株主還元方針や資本政策については、調査委員会の調査結果も踏まえ新中期経営計画で示すとしている。

※本記事は中部電力が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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