※本記事はベルクが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社ベルクは2026年4月10日、2026年2月期(第67期)決算を発表した。営業収益は前期比109.2%の4,234億3,200万円となり、通期として最高を更新、売上高は初めて4,000億円を超えた。仕入価格上昇の影響で売上総利益率は前期差▲0.1ポイントとなったが下期にかけて回復し、賃金上昇による人件費増加のなかでも売上高販管費比率は前年と同じ24.2%を維持した。経常利益は181億6,800万円とほぼ期初計画通りで着地し、35期連続の増収、7期連続の増益を達成した。
連結業績(2026年2月期 実績)
2026年2月期の連結業績は、営業収益4,234億3,200万円(前期比109.2%)、売上総利益1,119億7,400万円(同108.6%、売上高比26.9%)、営業利益179億円(同105.2%、売上高比4.3%)、経常利益181億6,800万円(同104.5%、売上高比4.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益126億8,100万円(同102.4%、売上高比3.0%)となった。一方で経営指標である連結経常利益率4.5%には届かず、利益率の確保を今後の課題とした。
| 項目 | 当期(百万円) | 前期(百万円) | 前年増減(百万円) |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 423,432 | 387,779 | +35,652 |
| 売上総利益 | 111,974 | 103,080 | +8,893 |
| 営業利益 | 17,900 | 17,011 | +889 |
| 経常利益 | 18,168 | 17,388 | +780 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,681 | 12,385 | +295 |
販売管理費は1,009億9,100万円(前期比109.3%、売上高比24.2%)となった。内訳は人件費473億300万円(同109.0%)で、うち給与手当は355億7,000万円(同110.5%、前年差+33億6,500万円)となり、社員の賃金ベースアップや最低賃金上昇の影響を受けた。運送費は72億6,800万円(同114.4%、前年差+9億1,700万円)で、委託コストの上昇や配送ルート増加が影響した。適切な経費コントロールにより、売上高販管費比率は前年と同じ24.2%を維持した。
既存店・店舗網の状況
2026年2月期の既存店売上高前年比は13期連続でクリアした。他社と比較した相対的な価格の安さを軸に上半期は堅調に推移し、下半期は店舗ごとの価格見直しにより荒利率改善に向けた営業を行った。店舗数は151店舗(ベルク148店舗、クルベ3店舗)で、第67期は新店7店舗・改装6店舗を実施した。売場面積600坪を標準とする高生産性モデルを軸に、特定のエリアを決めず関東全域(埼玉82・千葉24・群馬21・東京9・神奈川8・茨城4・栃木3)へ年6~8店舗程度の新規出店を継続する方針。
| 決算期 | 営業収益(億円) | 店舗数(店) |
|---|---|---|
| 2023年2月期(第64期) | 3,108 | 133 |
| 2024年2月期(第65期) | 3,518 | 138 |
| 2025年2月期(第66期) | 3,877 | 144 |
| 2026年2月期(第67期) | 4,234 | 151 |

利益の増減要因
営業利益は前期比+8億8,900万円の179億円となった。押し上げ要因は売上総利益の増加+88億9,300万円、営業収入の増加+5億7,800万円で、営業総利益は+94億7,200万円増加した。一方、販売管理費の増加が押し下げ要因となり、人件費+38億9,100万円、管理費+22億5,900万円、設備費+18億5,000万円、販売直接費+5億8,100万円、合計+85億8,200万円増加した。

グループ会社の状況(ホームデリカ)
惣菜製造子会社のホームデリカは、埼玉県大里郡寄居町にホームデリカ第三工場(屋号「くらしにベルク生鮮工房」、海産・精肉)を新設する。工場での製造集約化と機械化により店舗の生産性向上を図る狙い。ホームデリカの売上高は2023年2月期(第25期)66億6,800万円から2026年2月期(第28期)128億4,700万円に拡大した一方、経常利益は同期間に2億3,900万円から△2,900万円に転じた。2027年2月期(第29期)はフル稼働に向けた先行費用を見込み、売上高309億8,700万円・経常利益▲2億7,000万円の計画としている。フル稼働後は店舗で他社との差別化に資する付加価値商品(魚・肉惣菜、鮮魚寿司等)の製造に注力する方針。
通期業績予想(2027年2月期)
2027年2月期(第68期)は、ホームデリカ第三工場の稼働開始や賃金上昇動向、物流機能の拡大など多くの与件を織り込むため、業績予想はレンジ形式で開示した。下限値は営業収益4,345億円(前期比102.6%)、営業利益180億円(同100.6%)、経常利益182億円(同100.2%)、上限値は営業収益4,546億円(同107.4%)、営業利益198億円(同110.6%)、経常利益200億円(同110.1%)とし、連結経常利益率は下限4.3%~上限4.5%を見込む。既存店売上高前年比は下限100.0%~上限104.6%、新規出店は8店舗を計画する。なお、2026年2月期は賃上げ促進税制による法人税減税を適用したが、2027年2月期は現時点で同減税を見込んでいない。
| 項目 | 下限計画(百万円) | 上限計画(百万円) | 前期実績(2026年2月期・百万円) |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 434,500 | 454,600 | 423,432 |
| 売上総利益 | 115,500 | 121,700 | 111,974 |
| 営業利益 | 18,000 | 19,800 | 17,900 |
| 経常利益 | 18,200 | 20,000 | 18,168 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,500 | 13,600 | 12,681 |

株主還元
2026年2月期(第67期)の1株当たり配当金は年間124円(中間62円+期末62円、前年差+4円)で、毎年着実に増配する方針を継続している。2027年2月期(第68期)は年間132円を予想する。株主優待制度は、これまで保有期間を問わず進呈していたが、2025年11月25日開示の「株主優待制度の一部変更(拡充)に関するお知らせ」により、次年度から『100株以上を同一株主番号で1年以上継続保有』する株主を対象とする方式に変更する。
| 項目 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | 2027年2月期(予想) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金(年間) | 120.0円 | 124.0円 | 132円 |
| 配当性向 | 20.2% | 20.4% | 22.0%(下限計画)/20.2%(上限計画) |
中期経営計画
2026年4月10日に「中期経営計画の更新に関するお知らせ」を開示した。①圧倒的サプライチェーンの構築、②限界を突破するAI・デジタル活用、③持続可能な成長を支える「健康経営」と「人材育成」を戦略の柱とし、2030年2月期(第71期)に売上高5,000億円以上、経常利益率4.5%、店舗数180店舗以上、男性育休取得率100.0%、女性管理職比率10.0%を目標に掲げる。ROAは2026年2月期の8.6%から2030年2月期は7.5%を目標とする。サプライチェーン戦略では同業他社とのM&Aは行わず、川上から川下までをつなぐ垂直統合を基本方針とし、2025年8月には株式会社ナカムラ米販(埼玉県越谷市)をグループ化した。

※本記事はベルクが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。