SBI新生銀行

SBI新生銀行、2025年度は純利益1,134億円で過去最高 ROEは10.4%へ向上

決算サマリー 2026.08.11
SBI新生銀行、2025年度は純利益1,134億円で過去最高 ROEは10.4%へ向上

※本記事はSBI新生銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

SBI新生銀行の2025年度(2026年3月期)通期決算は、業務粗利益3,346億円、税引前純利益1,221億円、親会社株主に帰属する純利益1,134億円と、いずれも新生銀行発足(2000年度)以降で過去最高となった。ROEは2024年度の8.8%から2025年度は10.4%へ向上し、通期計画に対しても業務粗利益で105%、純利益で113%と上回った。当期は公的資金の完済と東証プライム市場への再上場を達成し、預金残高は17.3兆円、営業性資産残高は18.0兆円へ拡大した。利益成長を踏まえ、1株当たり配当金は予想の34円から42円へ上方修正され、実績42円となった。

目次

連結業績(当期 実績)

業務粗利益は334.6(前年比+12%、通期計画3,184億円に対し105%)。資金利益は154.9(同▲2%)と前年比では減少したものの、2025年度後半からは前四半期比で増加基調に転じた。非資金利益は179.7(同+28%)となり、法人営業・ストラクチャードファイナンスや住宅ローンでの手数料、キャピタルゲイン(プライベート・エクイティ業務からの投資回収)や証券化関連収益(O&D)により大幅に増加した。経費はシステム費や人件費、上場関連の一時的費用等により177.9へ増加したが、経費率は56.4%から53.2%へ改善。与信関連費用は適切な与信管理の下で38.2(前年比88億円改善)に抑制された。税引前純利益は122.1(前年比+23%)、親会社株主に帰属する純利益は113.4(同+34%、通期計画1,000億円に対し113%)。法人税等は、将来所得の見積もり期間が延長されたことによる繰延税金資産の増加により法人税が148億円減少し、前年比61億円の費用減少となった。

項目(単位:10億円)2025年度2024年度前年比
業務粗利益334.6298.7+12%
 資金利益154.9158.0▲2%
 非資金利益179.7140.6+28%
経費▲177.9▲168.4▲6%
実質業務純益156.6130.2+20%
与信関連費用▲38.2▲47.0+19%
与信関連費用加算後 実質業務純益118.483.1+42%
その他3.617.6▲80%
税引前純利益122.199.4+23%
法人税等▲9.1▲15.1+40%
親会社株主に帰属する純利益113.484.4+34%
1株当たり配当金42円(実績)
2025年度決算ハイライト(連結損益サマリーと前年比増減要因)
出典:SBI新生銀行 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.7

セグメント別(部門別)の状況

法人業務(法人営業、ストラクチャードファイナンス、昭和リース、プリンシパルトランザクションズ、金融市場で構成)は、業務粗利益120.0(前年比+31%)、与信関連費用加算後の実質業務純益66.1(同+139%)。資金利益は事業法人とストラクチャードファイナンスの増加を主因に増益となり、非資金利益はプライベート・エクイティ事業における投資回収や融資関連手数料の増加で伸長、与信関連費用は良質な資産の積み上げにより前年比大幅改善した。個人業務(リテールバンキング、新生フィナンシャル、アプラス、その他個人で構成)は業務粗利益190.3(同+14%)、与信関連費用加算後の実質業務純益44.1(同+49%)。住宅ローン手数料収益、アプラスのリース割賦収益に加え、ノンバンク子会社における証券化関連収益(O&D)が非資金利益を押し上げた一方、資金利益はアプラスの調達コスト上昇を主因に減少した。証券投資は業務粗利益15.0(同+39%)、与信関連費用加算後の実質業務純益10.0(同+25%)で、私募投信の配当益やCLO・RMBSの残高積み上げによる金利収益が増益要因となった。

区分(単位:10億円)業務粗利益 2025年度業務粗利益 2024年度与信関連費用加算後 実質業務純益 2025年度与信関連費用加算後 実質業務純益 2024年度
法人業務120.091.966.127.7
 法人営業40.733.827.816.0
 ストラクチャードファイナンス33.230.617.06.6
 昭和リース18.116.02.41.3
個人業務190.3167.244.129.5
 リテールバンキング39.128.812.55.9
 アプラス76.269.012.47.2
 新生フィナンシャル64.061.311.611.6
証券投資15.010.810.08.0
セグメント利益:主要サブセグメント(法人営業・ストラクチャードファイナンス・昭和リース/リテールバンキング・アプラス・新生フィナンシャル)
出典:SBI新生銀行 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.21

通期業績予想

2026年度の税引前純利益計画は1,320億円。中期経営計画の収益性KPIである最終年度(2027年度)の税引前純利益1,315億円前後を、1年前倒しで達成する計画としている。収益(業務粗利益とその他損益の合計)は成長ドライバーの伸長、政策金利の利上げ、証券投資ポートフォリオの拡大などにより363.3、経費は業容拡大・IT基盤・人材への投資により188.6、与信関連費用は残高増加による一般貸倒引当金の増加等で42.7を見込む。2026年度の1株当たり配当金予想は42円。

項目(単位:10億円)2026年度 計画2025年度 実績2024年度 実績
収益(業務粗利益+その他損益)363.3338.2314.8
経費188.6177.9168.4
与信関連費用42.738.247.0
税引前純利益132.0122.199.4
1株当たり配当金42円(予想)42円(実績)
2026年度の税引前純利益計画1,320億円と中計最終年度目標の1年前倒し達成計画
出典:SBI新生銀行 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.34

株主還元

2025年度は利益成長に基づき、1株当たりの配当金予想を34円から42円へ上方修正し、実績は42円となった。2026年度の1株当たり配当金予想も42円で、当期純利益の水準に応じて1株当たり配当金の増加を目指すとしている。財務健全性については、2026年3月末の連結自己資本比率(国内基準)が9.68%、(参考)CET1比率は9.54%。リスクアセットは増加したものの、利益の積み上げと上場に伴う資本の調達により健全性を維持し、RWA density(リスクアセット÷営業性資産)は59%へ低下した。不良債権比率は連結1.01%(前期1.18%)、単体0.22%(同0.27%)。

中期経営計画/トピック

中期経営計画の財務KPIは順調に進捗し、収益性・効率性・量の拡大・健全性のいずれも計画線上にある。4つの成長ドライバーでは、法人営業/ストラクチャードファイナンスの営業性資産残高が8.0兆円(中計目標10兆円)、住宅ローン実行額は890.3(前年度443.2)で残高2.3兆円、証券投資残高は3.4兆円(中計目標4兆円)と伸長し、リテール預金残高は8.1兆円で中計目標(8兆円)を達成した。2025年9月にローンチしたSBIハイパー預金は、約6カ月で残高約1.3兆円、口座数47.3万口座(2026年4月13日時点)へ拡大し、個人向け円預金の流動性預金比率は64%まで上昇。貸出金と預金の金利差は2025年3月末の0.45%から2026年3月末は0.55%へ拡大した。「第4のメガバンク構想」では取引金融機関が93行(96行中)に広がり、2025年度のディストリビューション実績は5,387億円(取引金融機関76行)。次世代金融領域では、SBI新生信託銀行が発行する日本円ステーブルコイン「JPYSC」のローンチ準備、トークン化預金「DCJPY」を活用したセキュリティトークンのDVP決済の実発行検証完了などに取り組んでいる。

中計 財務KPI2024年度 実績2025年度 実績中計最終年度(2027年度)目標
税引前純利益877億円(大口の負ののれん益117億円を除外)1,221億円2024年度対比+50%前後
RORA(税引前純利益/リスクアセット)0.96%1.23%1.15%前後
預金量(リテール預金+法人預金)14.6兆円17.3兆円18兆円
営業性資産(証券投資を含む)14.3兆円18.0兆円20兆円
連結自己資本比率(バーゼルⅢ、国内基準)9.33%9.68%8.5%以上を目途
中期経営計画の財務KPI(税引前純利益・RORA・預金量・営業性資産・連結自己資本比率)の進捗
出典:SBI新生銀行 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.23

※本記事はSBI新生銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次