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エスペック、2026年3月期は受注高・売上高が過去最高を更新 利益は中国市場悪化等で減益

決算サマリー 2026.08.21
エスペック、2026年3月期は受注高・売上高が過去最高を更新 利益は中国市場悪化等で減益

※本記事はエスペックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

エスペックの2026年3月期(2025年度)は、受注高・売上高がターゲット市場(AI半導体、衛星通信)を中心に好調に推移し、いずれも過去最高を更新した。一方、営業利益は中国市場および受託試験サービスの収益悪化、販管費の増加により前期を下回り減益となった。中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」(2025〜2027年度)を新たに発表し、2028年3月期(2027年度)の目標を売上高は上方修正、利益面は下方修正した。2027年3月期(2026年度)は受注高は高水準を維持しつつ、売上高・営業利益は過去最高を目指す増収増益を計画する。

目次

業績(2026年3月期実績)

受注高は72,596百万円(前期比+7.5%)、売上高は70,034百万円(同+4.1%)で、いずれも過去最高を更新した。営業利益は7,084百万円(同△5.9%、利益率10.1%)、経常利益は7,473百万円(同△4.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,879百万円(同△2.1%)となった。ROEは10.0%。

項目2026年3月期2025年3月期前期比
受注高72,596百万円67,514百万円+7.5%
売上高70,034百万円67,288百万円+4.1%
売上総利益(利益率)24,295百万円(34.7%)23,987百万円(35.6%)+1.3%(△0.9pt)
営業利益(利益率)7,084百万円(10.1%)7,526百万円(11.2%)△5.9%(△1.1pt)
経常利益7,473百万円7,793百万円△4.1%
親会社株主に帰属する当期純利益5,879百万円6,003百万円△2.1%
ROE10.0%11.0%△1.0pt

セグメント別の状況

装置事業は受注高62,216百万円(前期比+8.6%)、売上高59,468百万円(同+3.4%)と増収も、中国市場の収益悪化や販管費増加により営業利益は6,606百万円(同△0.1%)となった。サービス事業は受託試験サービスの減収や減価償却費の増加により営業利益が228百万円(同△71.2%)と大きく減少した。その他事業は環境保全・植物育成装置の受注獲得により、営業利益は239百万円(同+88.7%)と増益となった。

セグメント指標2026年3月期2025年3月期前期比
装置事業受注高62,216百万円57,283百万円+8.6%
装置事業売上高59,468百万円57,507百万円+3.4%
装置事業営業利益6,606百万円6,610百万円△0.1%
サービス事業受注高8,294百万円8,532百万円△2.8%
サービス事業売上高8,327百万円8,425百万円△1.2%
サービス事業営業利益228百万円793百万円△71.2%
その他事業受注高2,529百万円2,170百万円+16.5%
その他事業売上高2,747百万円1,758百万円+56.3%
その他事業営業利益239百万円126百万円+88.7%
セグメント別損益の状況
出典:エスペック株式会社 2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.7

2027年3月期業績予想

2027年3月期は、中期経営計画の修正目標達成に向けた重要な1年と位置付け、受注高は高水準を維持しつつ、売上高・営業利益は過去最高を目指し増収増益を計画する。受注高は70,000百万円(前期比△3.6%)、売上高は73,000百万円(同+4.2%)、営業利益は8,000百万円(同+12.9%、利益率11.0%)を見込む。中東情勢緊迫化による部材価格高騰などの影響は現時点で限定的とみているが、今後の影響は予想困難として引き続き注視するとしている。

項目2027年3月期予想2026年3月期(実績)前期比
受注高70,000百万円72,596百万円△3.6%
売上高73,000百万円70,034百万円+4.2%
営業利益(利益率)8,000百万円(11.0%)7,084百万円(10.1%)+12.9%(+0.9pt)
経常利益8,100百万円7,473百万円+8.4%
親会社株主に帰属する当期純利益5,880百万円5,879百万円+0.0%
1株当たり当期純利益275.17円270.39円+1.8%
ROE10.0%10.0%±0pt
2027年3月期業績予想
出典:エスペック株式会社 2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.27

株主還元

株主還元方針は配当性向40%以上とし、自己株式取得を機動的に実施するというもの。2026年3月期の配当は中間45円・期末70円の年間115円(配当性向42.5%)とし、自己株式取得と合わせた総還元性向は75.3%となった。自己株式取得は2025年11月14日から2026年7月31日を取得期間、上限90万株(発行済株式総数の4.05%)・上限35億円として実施中で、2026年3月期は55万株・約19億円を取得した。2027年3月期の配当は年間115円、配当性向41.8%を予想している。中期経営計画期間(2025〜2027年度)は3年間累計で総還元性向50%以上とし、減配は行わない方針。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)
配当金(中間)45円開示なし
配当金(期末)70円開示なし
配当金(年間)115円115円
配当性向42.5%41.8%
総還元性向75.3%
株主還元方針と2027年3月期配当予想
出典:エスペック株式会社 2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.32

中期経営計画の見直し

エスペックは中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」(2025〜2027年度)の目標を見直した。2028年3月期(2027年度)の目標は、売上高を当初700億円から760億円に上方修正(+60億円)した一方、営業利益は当初105億円から91億円に下方修正(△14億円)、営業利益率は15.0%から12.0%に下方修正(△3.0pt)、当期純利益は76億円から67億円に下方修正(△9億円)した。ROEは12.0%以上を据え置く。修正の理由は、北米の急激な受注拡大に向けた生産能力増強投資による収益への影響、中国市場・受託試験サービスの収益改善の遅れ、成長戦略の効果発現時期の遅れによるもの。想定為替レート(米ドル)は145円から155円に変更した。3年間(2025〜2027年度)のキャッシュ・アロケーションでは、営業CF200億円以上を成長投資等100億円以上・株主還元(配当・自社株買い)100億円以上に配分し、総還元性向は3年間累計で50%以上、配当性向40%以上、減配なしとする方針。

中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」目標見直し
出典:エスペック株式会社 2025年度(2026年3月期)決算説明資料 P.36

※本記事はエスペックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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