ザインエレクトロニクス

ザインエレクトロニクス、2025年12月期は最終赤字に転落 2026年12月期は黒字転換を計画

決算サマリー 2026.08.20
ザインエレクトロニクス、2025年12月期は最終赤字に転落 2026年12月期は黒字転換を計画

※本記事はザインエレクトロニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ザインエレクトロニクスの2025年12月期は、売上高4,639百万円(前期比0.5%増)とほぼ横ばいだったものの、売上総利益は2,285百万円(同90.4%)に減少し、研究開発費を中心とする販売管理費の増加も重なり、営業利益は△342百万円の赤字(前期は28百万円の黒字)となった。経常利益は△403百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は△334百万円の赤字に転落した(前期は339百万円の黒字)。新中期経営戦略「Innovate100」2年目となる2026年12月期は、売上高6,695百万円(前期比44.3%増)、当期純利益3百万円の黒字転換を計画している。期末配当は2025年12月期・2026年12月期とも1株当たり15円を予定する。

目次

連結業績(当期実績)

売上高は前期比0.5%増の4,639百万円。売上総利益は前期比9.6%減の2,285百万円(売上総利益率49.3%)となった。販売管理費は研究開発費の増加(前期比14.5%増の1,321百万円)等により前期比5.1%増の2,628百万円となり、営業利益は前期の28百万円の黒字から△342百万円の赤字に転落した。営業損益の変動要因は、粗利減少(△243百万円)、研究開発投資増加(△167百万円)の押し下げ要因を、その他管理費削減(+39百万円)が一部相殺したもの。経常利益は為替差損益を含め△403百万円(為替差損益を除くと△337百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は△334百万円の赤字となった。

項目(百万円)2025年12月期(当期)2024年12月期(前期)前期比
売上高4,6394,614100.5%
売上総利益2,2852,52890.4%
販売管理費2,6282,500105.1%
(うち研究開発費)1,3211,154114.5%
営業利益△34228
EBITDA△268125
経常利益△403264
親会社株主に帰属する当期純利益△334339
2025年12月期連結業績概要
出典:ザインエレクトロニクス 2025年12月期 通期決算説明資料 P.9

セグメント別(事業別)の状況

LSI事業の売上は前期比2%減。国内市場はOA機器向け需要が回復した一方、アミューズメント機器向けの回復は翌期以降に持ち越し。海外は米国向けが堅調だった。用途別では産業機器がLSI事業売上の73%を占め前期比概ね同水準(+1%、うちOA機器向け+14%、アミューズメント向け△19%)、車載機器は16%で前期比△1%(米国向け+28%、中国向け△4%)、民生機器は11%で前期比△17%だった。AIOT事業の売上は前期比5%増。3四半期よりスマートメーター向け量産出荷を開始したほか、AED・エレベータ遠隔監視向け等も堅調に推移した。売上区分別ではIoT機器販売がAIOT事業売上の89%を占め前期比+12%、ソリューション開発は前期比△11%だった。

区分指標当期(2025年12月期)前期比
LSI事業売上高前期比2%減
AIOT事業売上高前期比5%増
産業機器(LSI内)売上構成比全体の73%前期比+1%
車載機器(LSI内)売上構成比全体の16%前期比△1%
民生機器(LSI内)売上構成比全体の11%前期比△17%
IoT機器(AIOT内)売上構成比全体の89%前期比+12%
2025年12月期売上分析(地域別・セグメント別)
出典:ザインエレクトロニクス 2025年12月期 通期決算説明資料 P.10

通期業績予想

新中期経営戦略「Innovate100」(2025-2027年)の2年目となる2026年12月期は、売上高6,695百万円(前期比44.3%増)、売上総利益3,005百万円(同131.5%)、営業利益13百万円、EBITDA84百万円、経常利益85百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3百万円を見込み、黒字転換を計画する。地域・セグメント別では、LSI事業は前期比24%増、AIOT事業は前期比77%増を見込む。LSI事業はOA機器市場向けの回復が進み、アミューズメント市場向けも当期中の回復を期待するほか、米国市場向けは堅調、中国市場も車載・産機向けに増加を見込む。AIOT事業は前期下半期より本格化したスマートメーター向け製品の量産出荷が通期で売上に貢献する見通し。研究開発費は前期比26.0%増の1,665百万円を計画している。

項目(百万円)2026年12月期(予想)2025年12月期(実績)前期比
売上高6,6954,639144.3%
売上総利益3,0052,285131.5%
販売管理費2,9922,628113.8%
(うち研究開発費)1,6651,321126.0%
営業利益13△342
EBITDA84△268
経常利益85△403
親会社株主に帰属する当期純利益3△334
2026年12月期通期業績見通し
出典:ザインエレクトロニクス 2025年12月期 通期決算説明資料 P.20

株主還元

2025年12月期の期末配当については、従来予想通り1株当たり15円を実施する。2026年12月期の期末配当についても同額の1株当たり15円を予定している。同社は2022年度に普通配当を1株15円に増額して以降、2023年度・2025年度の赤字決算時も普通配当15円を維持している。

項目2025年12月期(実績)2026年12月期(予想)
期末配当金(1株当たり)15円15円
配当の状況の推移
出典:ザインエレクトロニクス 2025年12月期 通期決算説明資料 P.22

中期経営計画/トピック

同社は当期より新中期経営戦略「Innovate100」(2025-2027年)をスタートし、目標年度の2027年12月期に連結売上高100億円超(LSI事業50億円・AIOT事業50億円[サーバー事業含む])を目指す。目標達成時にはROIC(投下資本利益率)10%以上の達成を見込む。基本戦略はLSI/AIOT/Serverの3事業を通じたAI社会実装の加速と、光半導体等を通じたデータセンター消費電力の拡大抑制への貢献。具体的取り組みとして、AIプロセッサー搭載ソリューション事業の立上げ、DX-IoT向け有線・無線ソリューションの適用拡大、カスタム型LSI事業の顧客拡充、AIデータセンター向け光半導体、インフラ向けセンシング・ソリューション事業の立上げ、スマートメーターを起点とする社会インフラ向け無線通信技術展開、AIセンシング等によるスマートライフ関連事業展開、AIサーバー等サーバー事業の拡販加速を掲げる。グループ体制では、AIOT中核企業の「キャセイ・トライテック株式会社」を2025年7月1日付で「ザイン・モバイルテック株式会社」に社名変更しブランドシナジーを強化したほか、サーバー事業子会社「ザイン・ハイパーデータ株式会社」については2025年4月に合弁契約を解消し100%子会社化した。

※本記事はザインエレクトロニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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