※本記事はアサカ理研が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アサカ理研は2025年9月期、貴金属事業を中心に金及び銅相場の上昇を追い風に増収増益となった。売上高は8,685百万円(前期比9.0%増)、営業利益492百万円(同67.9%増)、経常利益428百万円(同60.6%増)。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上した補助金等の特別利益244百万円の反動により300百万円(同19.2%減)となった。2026年9月期はLiB再生事業の工場稼働開始に向けた準備費用の増加などにより減益を見込んでいる。
連結業績(2025年9月期 実績)
経常利益率は4.9%(前期比1.5pt改善)。取引先の減産基調の影響により売上高は期初業績予想(9,230百万円)を下回ったが、金・銅相場が予想を上回ったことや全社的な経費削減の取り組みにより、営業利益・経常利益・当期純利益はいずれも期初業績予想を上回った。
| 項目 | 2025年9月期 | 2024年9月期 | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,685 | 7,967 | 718 | 9.0% |
| 営業利益 | 492 | 293 | 199 | 67.9% |
| 経常利益 | 428 | 266 | 161 | 60.6% |
| 経常利益率 | 4.9% | 3.4% | 1.5pt | – |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 300 | 371 | ▲71 | ▲19.2% |
セグメント別の状況
貴金属事業は金を中心とした貴金属相場の上昇に加え、高付加価値製品の販売数量増加により利益率が向上し、増収増益となった。環境事業は塩化第二鉄液の販売数量が増加した一方、銅ペレットの生産数量が減少し、減収減益となった。システム事業は前期に大型案件が一服したことで品質管理システムの売上高が減少し、減収減益となった。
| セグメント | 指標 | 2025年9月期 | 2024年9月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 貴金属事業 | 売上高 | 7,267 | 6,530 | 11.3% |
| 貴金属事業 | セグメント利益 | 301 | 142 | 111.9% |
| 環境事業 | 売上高 | 1,202 | 1,205 | ▲0.2% |
| 環境事業 | セグメント利益 | 71 | 74 | ▲5.1% |
| システム事業 | 売上高 | 196 | 216 | ▲9.5% |
| システム事業 | セグメント利益 | 16 | 17 | ▲4.9% |

通期業績予想
2026年9月期は、環境事業・システム事業での製品販売増加により増収を見込む一方、LiB再生事業の工場稼働開始に向けた労務費等の準備費用増加により営業減益、同事業への投資に伴う借入の支払利息増加及び2025年9月期に計上した保険解約返戻金の反動により経常減益を見込む。
| 項目 | 2026年9月期予想 | 2025年9月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,800 | 8,685 | 1.3% |
| 営業利益 | 400 | 492 | ▲18.7% |
| 経常利益 | 200 | 428 | ▲53.3% |
| 経常利益率 | 2.3% | 4.9% | ▲2.7pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 190 | 300 | ▲36.7% |
| 1株当たり当期純利益(円) | 37.80 | 59.77 | ▲36.8% |
セグメント別では、貴金属事業は売上高7,187百万円(前期比1.1%減)・セグメント利益195百万円(同35.2%減)を見込む。環境事業は売上高1,427百万円(同18.8%増)・セグメント利益20百万円(同71.8%減)を見込む。システム事業等は売上高688百万円(同26.7%増)を見込む一方、セグメント利益は前期の55百万円の利益から15百万円の損失に転じる見通し。各セグメントとも、LiB再生事業開始に向けた準備費用等による全社間接費用配賦の増加が減益要因としている。


株主還元
配当方針として、2026年9月期よりSTEP1(下限配当1株当たり8円の導入、中間配当の導入、配当性向30%以上の継続、純資産配当率(DOE)3.0%以上の継続)を実施し、LiB再生事業の収益が安定した段階でSTEP2に移行して段階的に株主還元を強化する方針。2025年9月期は当初配当予想8円から12円に増配し、2026年9月期の配当予想は1株当たり12円(中間配当4円、期末配当8円)としている。
| 期 | 年間配当金(円) | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2021年9月期 | 8 | 10.7% |
| 2022年9月期 | 16 | 13.0% |
| 2023年9月期 | 8 | 13.1% |
| 2024年9月期 | 8 | 10.8% |
| 2025年9月期 | 12 | 20.1% |
| 2026年9月期(予想) | 12 | 31.7% |

LiB再生事業の状況
LiB再生事業は2019年に参入し、2023年にはレアメタル回収率の大幅向上及び環境負荷を低減したプロセスの開発に成功、2024年には電池メーカーとの提携を実現した。2026年10月にいわき工場で試験稼働を開始し認証用サンプルの生産を開始、2028年4月に量産稼働を開始する計画で、同事業への投資総額は2026年9月期までに約95億円を予定している。
※本記事はアサカ理研が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。