※本記事は丸一鋼管が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
丸一鋼管の2026年3月期(通期)連結業績は、売上高243,764百万円(前期比6.8%減)、営業利益32,043百万円(同39.8%増)、経常利益34,248百万円(同28.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益26,676百万円(同1.3%減)だった。北米事業の回復により営業利益は通期計画(31,500百万円)を上回った。4Qには政策保有株式の売却により特別利益として58億円を計上している。2027年3月期は営業利益36,900百万円(前期比4,857百万円増)を計画する。
連結業績(当期 実績)
売上高は前期比で日本が7.1%減、アジアが18.3%減となった一方、北米は6.0%増と増収を確保した。日本は単体の販売数量減少(1.6%減)と販売単価下落により6.8%減、丸一ステンレス鋼管も11.8%減となった。営業利益は前期比で日本が22.9億円、北米が米国の回復により69.7億円の増益となり、アジアは各社微減益により2.9億円の減益。売上高営業利益率は13.1%(前期は8.8%)に上昇した。経常利益は営業外損益が受取配当金の減少などにより前期比15.2億円悪化したものの、営業利益の伸びにより増益を確保した。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の減少などにより特別損益が前期比86.3億円悪化し減益となった。
| 項目 | 26/3期実績(百万円) | 25/3期実績(百万円) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 243,764 | 261,649 | -6.8% |
| 営業利益 | 32,043 | 22,918 | 39.8% |
| 経常利益 | 34,248 | 26,646 | 28.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 26,676 | 27,033 | -1.3% |

セグメント別(事業別)の状況
セグメント別営業利益は、日本が単体の採算性重視の取り組みにより前期比11.7%増の21,851百万円となった一方、丸一ステンレス鋼管はBA管の販売数量低迷などにより減益。北米は米国構造用鋼管4社(LEAVITT、MNT、MAC、MOST)が前期比70.4億円の増益、MMX(メキシコ)も0.4億円の増益となり、セグメント全体では5,458百万円(前期は-1,511百万円)に転じた。アジアはSUNSCO(ベトナム)が0.5億円減、KUMA(インド)が1.4億円減、MPST(フィリピン)が0.5億円減と各社が微減益となり、セグメント合計では4,164百万円(前期比6.5%減)となった。個社別では、丸一鋼管単体は販売数量が前期比1.6%減少したものの採算性を重視した製造・販売により営業利益は前期比20.5%増の18,573百万円、丸一ステンレス鋼管は米国へのステンレス管輸出減や半導体向けBA管の低迷により同35.0%減の1,635百万円となった。
| セグメント | 26/3期実績(百万円) | 25/3期実績(百万円) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 21,851 | 19,563 | 11.7% |
| 北米 | 5,458 | -1,511 | ー |
| アジア | 4,164 | 4,451 | -6.5% |
| 連結調整 | 569 | 414 | ー |
| 合計 | 32,043 | 22,918 | 39.8% |

通期業績予想
2027年3月期の連結業績計画は、売上高274,500百万円(前期比12.6%増)、営業利益36,900百万円(同15.2%増)、経常利益38,000百万円(同11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25,700百万円(同3.7%減)としている。営業利益計画は前期比49億円増の369億円で、成長事業(丸一ステンレス鋼管、MST-Xテキサス)の半導体向けBA管回復による利益増(前期比25億円)と、市況が堅調な米国構造用鋼管4社(LEAVITT、MNT、MAC、MOST)での利益拡大(同13億円)を見込む。対米ドル換算レートは150円/㌦としている。丸一鋼管単体は下降傾向にある販売数量に歯止めをかけ、前期を上回る数量確保に努める方針。
| 項目 | 27/3期計画(百万円) | 26/3期実績(百万円) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 274,500 | 243,764 | 12.6% |
| 営業利益 | 36,900 | 32,043 | 15.2% |
| 経常利益 | 38,000 | 34,248 | 11.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 25,700 | 26,676 | -3.7% |

株主還元
配当については、25年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しており、27年3月期の1株当たり年間配当金は52円00銭を見込む。これは前期実績(44円83銭)に対して約7円20銭の増配となる。配当性向は27年3月期に44.4%を見込み、中期経営計画の目標(45%)に近い水準としている。自己株式取得は25/3期(137億円)、26/3期(153億円)に続き、27/3期は100億円を実施する計画で、総還元金額は213億円、総還元性向は83%を見込む。政策保有株式は26年3月期時点で23銘柄・保有金額330億円(純資産比9.1%)となり、24年3月期(34銘柄・584億円、同16.2%)から縮減が進んでいる。
| 期 | 1株当たり年間配当金 | 自己株式取得額 | 総還元金額 | 総還元性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 43.66円 | 137億円 | 240億円 | 89% |
| 2026年3月期 | 44.83円 | 153億円 | 254億円 | 95% |
| 2027年3月期(見込) | 52.00円 | 100億円 | 213億円 | 83% |

中期経営計画/トピック
第7次中期経営計画の最終年度である27年3月期の計画は、連結営業利益で中期経営計画対比31億円のビハインドとなる見込み。半導体向けBA管需要が中計策定時の想定より低調であり、成長事業(丸一ステンレス鋼管、MST-Xテキサス)で31億円減の計画とした一方、コア事業は概ね中期経営計画の利益水準を見込む。事業別では、国内コア事業の営業利益は212億円(前期比10億円増)、海外コア事業は119億円(同16億円増)、成長事業は34億円(同25億円増)を計画する。設備投資額は26/3期の一部期ズレにより27/3期は通期で323億円を見込み、第7次中計期間の投資計画1,300億円に対し概ね計画通り進捗している。また、2026年10月9日にはアナリスト・機関投資家向けに名古屋工場(次世代造管機)の見学会を開催予定としている。
※本記事は丸一鋼管が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。