※本記事は日本化薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本化薬は2026年3月期(2025年度)の決算を発表した。売上高は2,419億円(前期比193億円増、8.7%増)、営業利益は225億円(同21億円増、10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は246億円(同71億円増、40.7%増)となり、対前期比増収増益、売上高・親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新した。純利益の増加には投資有価証券売却益94億円が寄与し、ROEは9.0%を達成した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は2,419億円、部門営業利益は323億円、営業利益は225億円、経常利益は255億円、親会社株主に帰属する当期純利益は246億円といずれも前期を上回った。1株当たり当期純利益は161.18円(前期比54.01円増)、ROEは9.0%(同2.5pt増)、ROIC(税引後)は5.3%(同0.4pt増)だった。期中平均為替レートは150.67円/ドル(前期比1.95円の円高)。
| 項目 | 2025年度(当期) | 2024年度(前期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,419億円 | 2,226億円 | +193億円(+8.7%) |
| 部門営業利益 | 323億円 | 296億円 | +27億円(+9.1%) |
| 営業利益 | 225億円 | 204億円 | +21億円(+10.1%) |
| 経常利益 | 255億円 | 223億円 | +32億円(+14.4%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 246億円 | 175億円 | +71億円(+40.7%) |
| 1株当たり当期純利益 | 161.18円 | 107.17円 | +54.01円(+50.4%) |
| ROE | 9.0% | 6.5% | +2.5pt |

セグメント別の状況
セグメント別では、ファインケミカルズとライフサイエンスが増収増益となった一方、モビリティ&イメージングは増収となったが、製品への価格転嫁は進めたものの原料高騰などの影響で減益となった。
| セグメント | 指標 | 2025年度(当期) | 2024年度(前期) |
|---|---|---|---|
| モビリティ&イメージング | 売上高 | 947億円 | 914億円 |
| モビリティ&イメージング | 部門営業利益 | 107億円 | 133億円 |
| ファインケミカルズ | 売上高 | 741億円 | 662億円 |
| ファインケミカルズ | 部門営業利益 | 119億円 | 99億円 |
| ライフサイエンス | 売上高 | 730億円 | 650億円 |
| ライフサイエンス | 部門営業利益 | 97億円 | 64億円 |

2026年度(2027年3月期)業績見通し
2026年度(2027年3月期)は売上高2,606億円(前期比187億円増、7.8%増)、部門営業利益352億円(同29億円増、9.1%増)、営業利益254億円(同29億円増、13.1%増)を見込む。一方、経常利益は252億円(同3億円減、1.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は223億円(同23億円減、9.5%減)と、有価証券売却益の減少などにより減益を見込む。すべての事業領域で増収増益を見込むとしている。
| 項目 | 2026年度(予想) | 2025年度(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,606億円 | 2,419億円 |
| 部門営業利益 | 352億円 | 323億円 |
| 営業利益 | 254億円 | 225億円 |
| 経常利益 | 252億円 | 255億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 223億円 | 246億円 |
| 1株当たり当期純利益 | 154.50円 | 161.18円 |
| セグメント | 指標 | 2026年度(予想) | 2025年度(実績) |
|---|---|---|---|
| モビリティ&イメージング | 売上高 | 1,036億円 | 947億円 |
| モビリティ&イメージング | 部門営業利益 | 124億円 | 107億円 |
| ファインケミカルズ | 売上高 | 755億円 | 741億円 |
| ファインケミカルズ | 部門営業利益 | 121億円 | 119億円 |
| ライフサイエンス | 売上高 | 814億円 | 730億円 |
| ライフサイエンス | 部門営業利益 | 107億円 | 97億円 |

株主還元
配当性向40%以上・累進的配当の継続を方針とし、2025年度(2026年3月期)の1株当たり配当金は66円に増配の予定。自己株式取得は機動的に実施し速やかに消却する方針で、発行済株式数の7.06%に相当する1,130万株を2026年5月22日に消却予定。2026年度(2027年3月期)は自己株式取得150億円を実施し、総還元性向106.2%を予想している。

中期経営計画「KAYAKU Vision 2025」の振り返り
中期事業計画「KAYAKU Vision 2025」の2025年度全社経営目標に対する実績は、売上高2,419億円(当初計画2,300億円に対し達成)、ROE9.0%(当初計画8%以上に対し達成)となった一方、営業利益は225億円(当初計画265億円に対し未達)だった。
中東情勢の影響
中東情勢について、モビリティ&イメージングでは自動車メーカーの中東向け生産調整はあるが影響は限定的、ファインケミカルズでは原材料の高騰や一部で入手困難な原材料が発生しているが代替調達などで対応、ライフサイエンスは国内事業が中心であり影響は限定的としている。市場停滞による需要減やエネルギー価格高騰などの影響が長期化し前提条件が変わる場合は、速やかに開示を行うとしている。
※本記事は日本化薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。