佐藤渡辺

佐藤渡辺、2026年3月期は売上高33,704百万円 営業利益1,070百万円 経常利益は前期比3.1%増

決算サマリー 2026.08.11
佐藤渡辺、2026年3月期は売上高33,704百万円 営業利益1,070百万円 経常利益は前期比3.1%増

※本記事は佐藤渡辺が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

道路舗装を主力とする佐藤渡辺の2026年3月期(連結)は、売上高33,704百万円(前期比▲16.6%)、営業利益1,070百万円(同▲9.1%)、経常利益1,369百万円(同+3.1%)、当期純利益883百万円(同▲0.9%)となった。売上高は、製品等販売部門が前年実績を若干上回ったものの、工事部門で行政処分の影響により受注時期が期初想定よりも遅れたことなどから、期初業績予想(37,000百万円)に対し達成率91.1%にとどまった。利益面は徹底した採算性の改善などにより売上総利益が前期実績並みを確保し、営業利益は業績予想を下回ったものの、営業外収益の計上などにより経常利益および当期純利益はいずれも期初業績予想を上回った。2027年3月期は売上高38,000百万円、営業利益1,100百万円を見込む。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は33,704百万円で対前年▲6,718百万円(▲16.6%)。一方、売上総利益は3,530百万円(対前年▲8百万円、▲0.2%)と前期並みを確保し、売上総利益率は10.5%と前期の8.8%から1.7pt改善した。販売費及び一般管理費は2,459百万円(同+98百万円、+4.2%)に増加し、営業利益は1,070百万円(同▲106百万円、▲9.1%)、営業利益率は3.2%(同+0.3pt)となった。期初業績予想との比較では、売上高の達成率91.1%、営業利益89.2%に対し、経常利益は105.4%、当期純利益は103.9%と上回った。

項目2026年3月期2025年3月期対前年増減増減率
売上高33,70440,422▲6,718▲16.6%
売上総利益3,5303,538▲8▲0.2%
売上総利益率10.5%8.8%1.7pt
販売費及び一般管理費2,4592,361984.2%
営業利益1,0701,177▲106▲9.1%
営業利益率3.2%2.9%0.3pt
経常利益1,3691,328413.1%
当期純利益883891▲8▲0.9%
2026年3月期決算概要(連結)の損益サマリーと売上高・営業利益の推移
出典:佐藤渡辺 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.13

部門別の状況(受注高・繰越高)

受注高は合計31,331百万円(対前年増減▲3,946百万円)。工事部門は26,257百万円(同▲4,340百万円)で、内訳は舗装工事20,998百万円(同▲3,613百万円)、土木工事等5,259百万円(同▲726百万円)。資料では、2025年3月25日付で国土交通省関東地方整備局から建設業法第28条第3項の規定に基づく営業停止処分を受けた影響により、工事部門の受注高が対前年比で大きく減少したと説明している。一方、製品等販売部門は5,073百万円(同+393百万円)と、原材料価格の販売価格への転嫁が進んだことにより増加した。繰越高は工事部門14,546百万円(同▲2,373百万円、うち舗装工事12,067百万円、土木工事等2,478百万円)で、前期からの繰越工事を中心に進捗を図ったことや受注高の減少により減少したものの、資料では過去の水準(約130億円)と比較して高水準を維持しているとしている。

部門指標2026年3月期2025年3月期
工事部門受注高26,25730,598
 舗装工事受注高20,99824,612
 土木工事等受注高5,2595,986
製品等販売部門受注高5,0734,679
合計受注高31,33135,278
工事部門繰越高14,54616,920
 舗装工事繰越高12,06714,281
 土木工事等繰越高2,4782,638
2026年3月期の部門別受注高・繰越高と主な受注工事の一覧
出典:佐藤渡辺 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.15

財政状態・キャッシュ・フロー

資産合計は32,672百万円(対前年増減▲2,759百万円)。現金預金は6,394百万円(同+1,363百万円)に増加し、売上債権は10,288百万円(同▲4,460百万円)に減少した。いずれも売上債権の回収が進んだことによるもの。負債合計は9,752百万円(同▲4,253百万円)で、短期借入金は手許資金の増加に伴い全額を返済し0となった。純資産はその他有価証券評価差額金および利益剰余金の増加により22,920百万円(同+1,493百万円)。キャッシュ・フローは、営業活動によるCFが5,095百万円(前期は▲3,964百万円)と売上債権の回収により大きく増加し、投資活動によるCFは▲394百万円、財務活動によるCFは短期借入金の返済により▲3,338百万円と支出に転じた。現金及び現金同等物の期末残高は6,394百万円となった。

2027年3月期業績予想

2027年3月期は、売上高38,000百万円(対前年増減+4,295百万円、+12.7%)、営業利益1,100百万円(同+29百万円、+2.8%)、経常利益1,300百万円(同▲69百万円、▲5.1%)、当期純利益900百万円(同+16百万円、+1.9%)を見込む。売上高は営業停止処分の影響等から回復して前年実績を上回る380億円を見込む一方、中期経営計画の当初目標値(420億円以上)からは下方修正した。営業利益は地政学リスクに伴う事業環境の変化を鑑み中期経営計画の目標(20億円以上)を見直したが、徹底したコスト管理等により前年を上回る11億円の確保を目指すとしている。

項目2027年3月期(予想)2026年3月期(実績)対前年増減増減率
売上高38,00033,7044,29512.7 %
営業利益1,1001,070292.8 %
営業利益率2.9 %3.2%▲0.3 pt
経常利益1,3001,369▲69▲5.1 %
当期純利益900883161.9 %
2027年3月期業績予想(連結)の売上高・営業利益の見通し
出典:佐藤渡辺 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.19

株主還元

2026年3月期の配当実績は年間80円(中間40円、期末40円)で、配当性向は56.5%。2027年3月期の配当予想も年間80円(中間40円、期末40円)、配当性向55.5%としている。配当方針として、2024〜2026年度の3年間は年間配当80円以上を実施すること、EPSを増大させ配当を長期安定的に継続することを掲げる。自己株式取得は、株式流動性や成長投資の成果等を勘案した上で検討するとしている。なお、2024年6月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っている。

項目2025年3月期2026年3月期2027年3月期(予想)
中間配当金40円40円40円
期末配当金40円40円40円
年間配当金80円80円80円
配当性向55.9%56.5%55.5%
株主還元の方針と1株当たり年間配当金・配当性向の推移
出典:佐藤渡辺 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.20

中期経営計画・サステナビリティの取り組み

“変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み”をテーマとする中期経営計画(2024〜2026年度)では、「収益力の向上」「資本・財務戦略の強化」「ESG経営の推進」の3つの基本方針を推進している。事業環境については、頻発する自然災害への対策や社会インフラの長寿命化を背景に公共投資は今後も堅調に推移することが期待される一方、原油相場の変動に伴う原材料価格の上昇やサプライチェーンの混乱による資材調達の遅延リスクが顕在化しており、徹底したコスト管理と機動的な価格転嫁が喫緊の課題としている。

環境面では、CO2排出量(Scope1+2)が2013年度の2.7万tに対し2024年度1.7万t(2013年度比38%削減)、2025年度1.3万t(同50%削減)となり、2030年度削減目標(2013年度比46%削減)に対する進捗を示した。CDP2025「気候変動」で「B」スコアを取得し、SBT目標は提出済み(審査待ち)。中温化アスファルト混合物の使用促進によりCO2を15%削減するとしている。社会面では、新卒採用者のうち過去3年間の女性採用率15.0%(2026年度目標20.0%以上)、新卒採用者の定着率100.0%(同90.0%以上)、管理職に占める女性社員の割合4.3%(同3.0%以上)などの実績を開示した。

ガバナンスでは、女性取締役の選任により女性取締役比率16.7%となったほか、スキルマトリックスの開示などを進めている。また資料では、福島県石川郡石川町が発注する工事の入札に関し談合罪で従業員が略式命令を受け刑が確定したことにより、2025年3月25日付で国土交通省関東地方整備局から建設業法第28条第3項の規定に基づく営業停止処分(2025年4月9日から2025年8月6日までの120日間)を受けたことを記載し、コンプライアンスの徹底と早期の信頼回復に努めるとしている。

※本記事は佐藤渡辺が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次